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令和2年度 事例Ⅲ 勉強会での答案を分析①~過去問は何回解けばいいのか~

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おはようございます。

中小企業診断士勉強会プロデューサーのシンです。

皆さんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。

本日は「令和2年度 事例Ⅲ 勉強会での答案を分析①~過去問は何回解けばいいのか~」です。

 

  

令和2年度事例Ⅲに関する過去記事は以下です。

「令和2年度 事例Ⅲ 根拠の薄い設問は3分間クッキング」

「令和2年度 事例Ⅲ 変わったところと変わらないところ」

「令和2年度 事例Ⅲ 段落の対応付けに迷走。MECEできますか?」

「令和2年度 事例Ⅲ 戦略の方向性はいつも通り」

「令和2年度 事例Ⅲ 気づいたら80分。時間は結局ない。」

「令和2年度 事例Ⅲ 2度目は緊急事態を宣言される解答は無し」


採点のご要望

突然ですが今回は令和2年度事例Ⅲの解答を検討していきます。

今回の記事を書くことになったきっかけは勉強会メンバーダーイさんからのご要望からでした。

 

個別に解答を分析していただきたい方は申し出てください。
ブログと連動して返信します。

問題を繰り返しやっていく中での分析を行います。 

 

と書いていた割には全然実現していなかったこの、添削企画。

今回は急遽このブログの本筋である正当な過去問分析になります。

 

過去問は何回解けばいいのか

皆さんは令和2年度の過去問を既に何回解かれたのでしょうか。

試験当日に1回だけ、2回目に解いてみたが試験の当日からあまり変化していなかった、試験後に各社の解答を分析したり、自分のダメだったところを深く反省したのでよく復習できているといった感じで当たり前ですが人それぞれです。

 

勉強会メンバーの方には年末年始の時点で本試験から2回目のチャレンジをほぼ強制しておりました。

果たして2回目の解答はどうだったのか。

 

明らかに出来ている人と出来ていない人の差が激しいことが分かりました。

まず何故出来ていなかったかについてですが、その答えは簡単で勉強・深掘りしていなためです。

これは当たり前のことですが、本試験日で受験勉強は終了しており、そのあとそこまで深く振り返っていないからだと思います。

それはそれは試験が終わったらもうやらなくて済むという解放感からか試験勉強から去っていくのが当たり前ですが。

 

ここで今からお願いしたい、いやいや強制したいのが、10月の本試験後も令和3年度試験の深堀りをしてほしいということです。

 

気が早いですが何故未だに令和2年度試験問題が完璧な仕上がりをしていないかの理由は、試験当日で試験と決別していてブランクがあるからだと思います。

 

この勉強会では100%合格を目標としておりますが、正直なところ1%の確率で不合格者が出てくる最悪のシナリオも当然ながらしております。

 

モチベーションが上がらない?仕事が忙しい?

そんなのは言い訳でしかない。

寝なければいいです。

首が痛い、肩が痛い、腰が痛い、手が痛い、頭が痛い、耳が痛い、のどが痛い、目が痛い、足が痛い、どこか痛いのは当たり前です。

楽して受かろう、要領よく受かろうって、優秀なお偉いストレート合格者様ではないんだから、絶対量で勝負するしかないんですよね。

 

努力は嘘はつかないが、間違った努力をしても仕方がなく、試行錯誤を繰り返したその経験値が大事なんだと思う。

 

またギアが入って愛の説教部屋モードになってしまいました。

話を戻りますと、過去問は何回解けばいいいか。

結論は完璧に仕上げるまでやり込むことです。

回数ではなく深さ。

 

1次試験はよくテキストは過去問と言われています。

資格予備校のテキストって過去問から派生して作成している情報教材なので、当然と言えば当然。

2次試験だった過去問がテキストであり問題集であり、試験の全てなんです。

そのテキストを勉強しないでどうするんですか。

過去問ばっかりやっててもつまらない、確かに同じ過去問を繰り返し解いていても正直つまらないし、飽きます。

ではどのレベルで覚えているのでしょうか。

解答の前に設問、与件文、全て暗唱できますか。

全てが完璧には出来ないとしても結構な割合である程度出来ている人は多いと思います。

 

ここで個人差が出てきてしまうところは、解答や問題を全て暗記して覚えてしまった人が確実に新しい未来問を解けるわけではないということです。

しかしながら、なら何もしなくいいのかっていうところにはめちゃくちゃ疑問を感じます。

今対策をしている人のほとんどの人がまだ早いんじゃないかと疑心暗鬼の人も多いはずです。

1次試験が終わったころにやればいいんじゃないかとか。

春先からとか。時間ができたらとか。

皆がやっているのに合わせて進捗を刻んでいけばいいんです。

 

 

令和2年度事例Ⅲの解答分析

設問、出題の趣旨、勉強会メンバー高得点予想解答もしくは解答、ダーイさん3回目解答と比較して第1問から順にみていきます。

 

第1問

C 社の⒜強みと⒝弱みを、それぞれ40字以内で述べよ。

出題の趣旨:ステンレス加工業C社の事業内容を把握し、C社の強みと弱みを分析する能力を問う問題である。

 

(a)強み

勉強会メンバー高得点予想解答

高い溶接技術や研磨技術、設計技術者により設計から製作・据付工事まで受注できること。

ステンレス製品の鏡面仕上げ力、溶接・加工技術力、設計からの製作、据付まで一貫受注体制。

高い仕上げ品質を実現する高い溶接技術や研磨技術があり、設計技術者がいて設計から制作、据付までできること。

 

ダーイさん3回目解答

高い仕上げ品質を実現する溶接や研磨の技術力設計から据付工事までの一括受注体制

→この問題は書き方によって解答に違いはあるが言っていることは大体皆同じ。

むしろ読みやすい、分かりやすいかどうかぐらいしか差がない。

 

(b)弱み

勉強会メンバー高得点予想解答

納期遅延など生産管理の甘さと、建屋の設置高さ7mの制約。

受注面や生産管理面の不備による納期遅延の発生。狭小な作業スペース。

製作前プロセスに時間がかかる。納期遅延が発生、工場が狭隘で作業スペースが不足。

 

ダーイさん3回目解答

設置高さ7m以内の製品の受注制約狭隘な工場の作業スペース納期遅延の恒常化。

 

→箇条書きで3要素。SWOTなので箇条書きで問題なし。

 

第2問(設問1)

C 社の大きな悩みとなっている納期遅延について、以下の設問に答えよ。C 社の営業部門で生じている⒜問題点と⒝その対応策について、それぞれ60字以内で述べよ。

出題の趣旨:納期遅延の発生に影響しているC 社営業部門の問題点を整理し、その解決策を助言する能力を問う問題である。

 

(a)問題点

勉強会メンバー高得点予想解答

特殊変更や図面変更などで顧客との打ち合わせ等が多く発生しているため製作までの時間を要し、製作前プロセスが長期化している。

顧客承認段階で仕様変更や図面変更などで顧客とのやりとりが多く発生し、造形物のイメージの擦り合わせに時間を要している。

制作開始前プロセスにおいて仕様変更、図面変更、イメージ共有等の顧客やりとりの長期化により制作期間を圧迫している。

 

 ダーイさん3回目解答

顧客のやりとりや摺合わせで製作前プロセスに時間を要し、②受注内容によって製作期間が生産計画をオーバーする、点である。

→生産計画?皆が書いていないワード。

 

(b)対応策

勉強会メンバー解答

3次元CADを導入しイメージを共有しやすくする、受注内容を製造部と共有し、納期の確定を顧客承認の後にして納期を確保する。

 

 ダーイさん3回目解答

3次元CADを導入し、設計図のイメージ共有化で製作前プロセスの時間短縮を行い、②適切な製作期間を設けて生産計画を守る。

 

→この問題は全体としてまだまだ改善の余地がありそうな問題。

これはすごいといった解答が見当たらなかった。

対応策の問題で差がついていることが分かります。

 

第2問(設問2)

C 社の製造部門で生じている⒜問題点と⒝その対応策について、それぞれ60字以内で述べよ。

出題の趣旨:納期遅延の発生に影響しているC社製造部門の問題点を整理し、その解決策を助言する能力を問う問題である。

 

 

(a)問題点

勉強会メンバー解答

高度な技術が必要な製作物の場合、チームごとに技術力の差があり対応できないことがあり、製作期間が生産計画をオーバーしている。

問題点は、各作業チームの技術力に差があり、高度な技術が必要な製作物を任せられない、モニュメント製品は修整、手直しが発生。

作業チームの技術力に差があり、高度な技術が必要な制作物を任せられないチームがあるなど、工程の振り分けに制限があること。

 

 ダーイさん3回目解答

 ①各作業チームに技術力の差があるため、高度な技術が必要な作業を任せられない。②材料・工具運搬と歩行のモノの移動が多い点。

 

→この問題は書き方により詰め詰め解答が出来る。

現実的な対応だが、3つの要素が入れられれば高得点。

 

(b)対応策

勉強会メンバー高得点予想解答

対応策は、①工程順序や工数見積もりを標準化し、②図面・使用変更を生産計画に随時反映し短サイクル化し、製作期間を適正化する。

 

 ダーイさん3回目解答

①熟練技術者によるOJTや作業チームの人員の再編成で技術力の差を減らす、②5SやECRSを徹底してムダな移動を削減する。

 

→定番の知識解答。与件文にあった、「工程順序や工数見積もりの標準化」を入れていない。知識は入れてはいるものの、高得点とないかない気がする。

 

問題点の解消が対応策と繋がっていないと(a)(b)での整合が取れない。

全体として対応策の提案に迫力が足りなく、対応策で点数が開いている気がする。

 

まだまだ悶々としていると思います。

後半は次回です。

  

Twitterの高得点者解答もご参考ください。

 

本日のまとめ

最後に本日のまとめとなります。

今回は「令和2年度 事例Ⅲ 勉強会での答案を分析①~過去問は何回解けばいいのか~」でした。

  • 10月の2次本試験後も令和3年度試験の深堀りをしてほしい。

  • 努力は嘘はつかないが、間違った努力をしても仕方がなく、試行錯誤を繰り返したその経験値が大事なんだと思う。
  • 過去問は完璧に仕上げるまでやり込むこと。回数ではなく深さ。
  • 皆がやっているのに合わせて進捗を刻んでいけばいい。 

 

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