おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「平成28年 事例Ⅳ 重箱の隅をつく見直し力」です。
- 80分の時間の使い方は実践されてますか?
- 先鋒は絶対に間違えてはいけない、キャッシュフロー計算書
- 次鋒も絶対に間違えてはいけない、貢献利益
- 中堅は、記述問題、そしてCVPの第4問
- 問題に対応した書籍紹介
- 本日のまとめ
まずは平成28年度 事例Ⅳの過去記事
「平成28年度 事例Ⅳ みんな大好きな事例Ⅳ対策の神髄」は下記です。
80分の時間の使い方は実践されてますか?
間が少しあいてしまいましたが、平成28年度 事例Ⅳの第2問から見ていきます。
全体の工程、計画と実行は前回の記事をご確認ください。
解答用紙分析から、解く順番は、第1問・経営分析→第2問(設問1)・キャッシュフロー計算書→第3問・限界利益→第4問(設問1)と(設問2)・CVP→第2問(設問2)・NPV→残った時間をどう使うか。
80分の時間の使い方を検討。
10月にも入り毎日コツコツ1問づつ解くということもよいですが、1時間ぐらいで経営分析以降の問題を時間管理しながらゴリゴリと解いて、やっぱり難問は出来ないと諦める訓練が効果的です。
本番でやらないことはやらない。
解かない問題は解かない。
本番で間違えてはいけない問題は、当然残りの期間で必ず間違えない。
もう言い訳はきかない時期です。
もし、基本的な問題を間違えてしまったら、同じ問題をあと3回解いて、本番で絶対に間違えないようにしてください。
ここから問題をざっとみていきます。
第1問は経営分析。第2問は(設問1)キャッシュフロー計算書か、(設問2)がNPV。第3問が限界利益。第4問がCVP。
先鋒は絶対に間違えてはいけない、キャッシュフロー計算書
60分の訓練はここからの工程です。
平成28年度の事例Ⅳは、まず「キャッシュフロー計算書」が先鋒です。
ここからは団体戦のように戦っていきます。
第2問(配点35 点)
D社は新しい本社社屋の建設計画を進めており、社屋は用地取得の年後には完成して引き渡しを受ける予定である。以下の設問に答えよ。
(設問1)
前期と当期の財務諸表を用い、空欄に金額を記入して当期の営業活動によるキャッシュフローに関する下記の表を完成せよ。
財務諸表、B/SとP/Lと付記時刻を参照する。
減価償却費はB/SとP/Lにはなく、付記事項から移すだけ。ここは当期の36。
営業外収益と営業外費用はP/Lの数値を書き、プラスとマイナスを逆にする。ここも当期の数値のみを絶対に書き間違えないように抜くだけ。
6を0とか、2と3をとか、小中学生のころの算数や数学のころを思い出し、手書きで絶対に間違えないように書く。
売上債権の増減額、棚卸資産の増減額、仕入れ債務の増減額、この増減額でプラスかマイナスかが分からないようにしています。
売上債権は前期13と当期14で1増加していれば反対の-1、△1でもよいとは思いますが、解答用紙に「△」があるので基本的には△で合わせた方がよいです。
次に仕入債務は負債の部にあります。
仕入債務は前期17と当期2033増加しており、ここはそのままで3(+3)。
売上債権、棚卸資産、仕入れ債務の数値で間違える人はかなり少ないことが予想できます。もしここでプラスとマイナスを間違えてしまったり、転記ミスをしてしまうとその後の小計や最終的な営業活動によるキャッシュフローの数値も連動して不正解となります。
小計は今までの数値を計算する。小計でまず1回、数字を逆算して、小計から税引前当期純利益まで逆に計算します。
電卓の入力ミスやよくわからない勘違いが発生している可能性もあります。
検算は同じ方法で電卓を叩くや暗算を混ぜながら電卓を叩くといった方法では同じところで同じ入力ミスをしてしまう確率が高いので、違う方法で計算する。上から下を、下から上に逆走して数値があっているか検算することが良いです。
税引前当期純利益から順当に足していったのを、小計から上に引いていって検算する。
見直しも含めて5分で解答する。
検算が終わったら、このあとは全て書いてますので、これは易しい問題です。
利息および配当金の受取額で営業外収益、利息の支払い額で営業外費用を使うことを想定しますが予め数値が書かれているのでそのままの数値を使います。
この部分がこの年の問題が易しかった原因です。
また法人税等の支払い額も数値がフィックスしてあり、全体の問題数とのバランスからここはほとんどの人が解いてくるであろう簡易的な問題に調整された気がします。
次鋒も絶対に間違えてはいけない、貢献利益
都心部に出店した創作料理店論点単独で見た倍の採算性がとれているかどうかを検討する貢献利益の問題。
個別固定費は各事業・各店に必ずかかってくる固定費で、共通固定費配布額は本部・本社経費などを書く事業・各店に配布している固定費。ようは儲かっている事業者店舗には多く配賦されており赤字になっている可能性もあるということ。まさに営業利益がマイナスになっている原因がこの共通固定費配布額。
(a)98-49-40=9(百万円)
売上高-変動費ー個別固定費=貢献利益
(b)は(a)より貢献利益は正。ゆえに共通固定費配賦額の影響で営業利益が赤字になっていたので、事業自体は黒字なので、撤退しない方がいい。
計算式や文章題を書かせる問題は数値を間違えたとしても、部分点の可能性もある、サービス問題という視点もある問題。
5分で解答です。
中堅は、記述問題、そしてCVPの第4問
このCVPの問題は(設問1)~(設問2)が①②③とあるので、
どこまで踏み込んで取るかが重要なポイント。
もしある程度やってみて解答が出なかった場合には次の問題に移ってください。
(設問1)はまさに設問文を抜いてまとめる問題。
第4問(配点25点)
D社は業者が運営する複数のネット予約システムを利用している。ネット予約システムは、営業時間外でも予約の受付が可能であり、業者の検索サイトに店舗情報が掲載され、契約によっては広告などでもネット上の露出が増える。初期登録や利用、予約成約などに関するネット予約システムの料金体系は、業者によってさまざまである。
その一方で、店舗側では複数のネット予約システムからの予約と従来どおりの予約とをあわせ、予約を管理する必要がある。D社でも、各店舗で予約管理に一定の時間が費やされている。そこで、同社は業者が運営するネット予約システムに加えて、店舗別の予約を集中管理する機能も有する自社のネット予約システムを導入することを検討している。
(設問1)
業者が運営するネット予約システムを利用することにより、同システムを利用しない場合と比較し、D 社の収益や費用はどのような影響を受けているか、60 字以内で述べよ。
→収益はメリット、費用はデメリットの視点で解答する。
ここは約3分で解答したい。
以上、今日は難易度の低い必ず取らなければならない問題でした。
次回はCVPとNPVを見ていきます。
重箱
重箱の隅を突くような、見直しの応酬。
絶対に間違えられないという、プレッシャーのもと計算過程に集中して解いていく。
見直し方法のバリエーションを予めて作っておいた方がよいです。
問題に対応した書籍紹介
平成28年度(2016年度)の解答解説が掲載されている書籍です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
事例Ⅳ(財務・会計)の全知識&全ノウハウ
解答解説はこの書籍でご確認ください。
TAC 定番の過去5年間の過去問の解答解説
ふぞろいな合格答案10
平成28年度試験(2016年度試験)の答案分析と再現答案
ふぞろいな再現答案4、再現答案4
平成28年度と平成27年度試験(2016年度と2015年度試験)の答案分析と再現答案
ふぞろいな合格答案 10年データブック
平成28年度(2016年)~ 平成19年度(2007年)の10年間分が収録。
事例問題攻略マスター(第2版)
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。A5版と小さく持ち運びに便利。
TBC速習2次過去問題集 平成28~30年度
本日のまとめ
今回の記事は いかがでしたでしょうか。
最後に本日のまとめとなります。
「平成28年 事例Ⅳ 重箱の隅をつく見直し力」でした。
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1時間ぐらいで経営分析以降の問題を時間管理しながらゴリゴリと解いて、やっぱり難問は出来ないと諦めるの訓練が効果的です。
本番でやらないことはやらない。
- 電卓を叩いて同じところで同じ入力ミスをしてしまう確率が高いので、違う方法で計算するのが検算。
- 計算式や文章題を書かせる問題は数値を間違えたとしても、部分点の可能性があるサービス問題。
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重箱の隅を突くような、見直しの応酬。絶対に間違えられないという、プレッシャーのもと計算過程に集中して解いていく。
- 見直し方法のバリエーションを予めて作っておいた方がよい。
2次筆記試験まであと18日。
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