おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
本日は「経済学・経済政策」についてです。
経済学・経済政策の概略
経済学・経済政策は、受験予備校では企業経営理論、財務・会計、運営管理の次に学習する科目です。2次試験には出題されない分野で1次試験でのみで学習する分野です。
経済学・経済政策を学ぶことで世の中で起きている経済動向を理論を元に理解し考えることができるようになります。中小企業診断士としては必要なスキルとであることから1科目として位置づけられているんだと思います。
若干計算問題も出ることもあり、どちらかというと理数系科目ですが、公式などの暗記の分野や用語の分野も出題されます。
経済学は大学の授業で勉強していたり、公務員試験やその他の資格でも出題される科
毎年の科目合格率やTACのデータリサーチの平均点を考察すると、比較的得意な方が多い分野で、得点科目として捉えている方が多い科目であると考えます。
学習分野は企業と消費者と市場について扱う「ミクロ経済学」と国全体の経済活動を扱う「マクロ経済学」の2分野に分かれます。
経済学は世の中の市場や経済活動を理論で説明したもので、あくまで経済学者たちが考案した理論です。現実の市場を想定しまうと例外などは考慮しておりませんので、理解しづらい分野も出てきます。よって、1つの理論の導出過程をすべて丁寧に検討するよりも、ある程度割り切ってまずは深く理解するよりも結論から抑えることが重要です。
経済学・経済政策の学習方法について
テキスト
各科目共通ですが、まず初めにテキストを読んで、講義を聞いて理解していきます。
TACなら「スピードテキスト」(通称スピテキ)、LECなら「FOCUSテキスト」を活用。
2020年版 出る順中小企業診断士FOCUSテキスト 1 経済学・経済政策 【WEBと連動!QRコードから過去問類題へチャレンジ!】 (出る順中小企業診断士FOCUSシリーズ)
- 作者:東京リーガルマインド LEC総合研究所 中小企業診断士試験部
- 発売日: 2019/08/07
- メディア: 単行本
石川秀樹先生の経済学
経済学を学ぶにあたっては、最もメジャーな書籍です。書籍とYouTubeで無料動画で見て学習することができます。当初独学時には学習を深めるにあたり、参考として一読しました。2019年に2nd editionも出版されてます。中小企業診断士試験の参考書はあくまで、中小企業診断士試験の過去問をベースに作られてますが、経済学という学問を俯瞰してみたり、理解しづらい分野の理解にあてることで辞書代わりや参考書籍を利用することも有効かと思います。
問題集
テキスト確認後にさっそく問題集に取り掛かりましょう。テキストで基本的な理論を理解して、問題を解いて応用していくことで理解が深まる科目です。TACのスピード問題集(スピ問)で基本問題を解くことで幅広く分野をカバーしていくこと、過去問を問いていくことで本試験のレベル感をつかんでいきます。
公式問題の出題のパターン
公式は分母と分子の入れ替え、何かが不足している、説明が誤っているなどいくつかのパターンで出題されます。公式と過去問の出方を学習していきます。
手を動かして、動きを覚える
グラフ問題は線が動いた場合の現象を問う問題が出てきます
ミクロ経済学の論点では、右に行く左
テキストなどを視覚的に見ていてもなかなか覚えられませんので、手
私は自分で表を書いてみたり、
タイムマネジメント
1次試験では7科目の1番初めに行われる科目と
経済学経済政策を得意科目にすることで、
日々の鍛錬の積み重ね
お薦めの勉強時間帯は財務会計も然りですが、早朝の頭が回っ
本日のまとめ
- まずは深く理解するよりも結論から抑えることが重要。
- テキストで基本的な理論を理解して、問題を解いて応用し深めましょう。
- 手を動かし動的に事象を把握すること。
2019年度第10問 余剰分析の問題
〇最後に2019年度第10問を実況解説します。
第10問 市場取引から発生する利益は、「経済余剰」といわれる。この経済余剰は、売り手にも買い手にも生じ、売り手の経済余剰は「生産者余剰」、買い手の経済余剰は「消費者余剰」と呼ばれる。 下図に基づき、需要曲線または供給曲線のシフトに伴う余剰の変化に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。なお、点Eが初期の均衡を示している。
a 所得の増加によって需要曲線が右方シフトすると、生産者余剰は減少する。
b 技術進歩によって供給曲線が右方シフトすると、消費者余剰は増加する。
c 好みの変化によって需要曲線が左方シフトすると、生産者余剰は減少する。
d 原材料費の上昇によって供給曲線が左方シフトすると、消費者余剰は増加する。
〔解答群〕
ア aとb イ aとd ウ bとc エ cとd
以下、実況解説。
三角形の内線P0Eの上側が「消費者余剰」、線P0Eの下側が「生産者余剰」の知識を思い出す。
a 所得の増加によって需要曲線が右方シフトすると、生産者余剰は減少する。
→需要直線が右側シフトすると、生産者余剰も消費者余剰も増加する。×
b 技術進歩によって供給曲線が右方シフトすると、消費者余剰は増加する。
→供給曲線が右側にシフトすると、生産者余剰も消費者余剰も増加する。〇
c 好みの変化によって需要曲線が左方シフトすると、生産者余剰は減少する。
→需要曲線が左方にシフトすると、生産者余剰も消費者余剰も減少する。〇
d 原材料費の上昇によって供給曲線が左方シフトすると、消費者余剰は増加する。
→供給曲線が左方にシフトすると、生産者余剰も消費者余剰も減少する。×
→ bとcが正しいので答えは「ウ」。
右側に線が移動すると三角形の面積が増加し、左側に線が移動すると三角形の面積は減少する。
難易度評価はAでした。問題の後半のミクロ経済学の分野の最初の問題で、グラフの動きだけ知っていれば正答できる超基本的な問題でした。
「絶対に正答したい問題です。」
※難易度評価。あとで見返すときのためにABCでランク付けする。
A 確実に正解で見返す必要のない問題。正答率80~100%。難易度:低
B 正解だとは思うが、見返す必要のある問題。50~60%。難易度:中
C 難解な問題。正答率20~40%。難易度:高
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