おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「平成30年度 事例Ⅰ設問解釈してますか?これも研究開発型です。」です。
昨年度に最も解いた事例
「青い空と共に行こうよ。白い砂浜を見下ろしながら。
難しい話はいらない、君が笑ってくれるのなら~♪」
この暑い夏は海までドライブして満喫したい。と思いつつも毎日バケーションもなく、せこせこしている毎日です。
いよいよお盆休みも残りわずか。
本日より平成30年度の事例問題に入ります。
昨年の受験期に一番解き込んだのは、直近の平成30年度の事例問題でした。
計4回は普通に解き、解説や一部だけを切り出して解いたり、設問解約だけをしてみたり、骨の髄までしゃぶりつくしたのが平成30年度の事例。
今年の受験生の方は令和1年度の事例をしゃぶりつくしていると思いますが、
令和2年度の事例は直近の事例とは確実に変化があります。
事例Ⅰについて考えると、出題パターンは複数あるので、設問の内容ががらっと変わるような可能性もあります。
見せ方やきき方ははがらっと変わる可能性を想定しないといけないです。
平成30年度 事例Ⅰの設問や与件の特徴
平成30年度の事例Ⅰの問題は、設問数が5題で全て100字と令和1年度と平成30年度は字数は同じです。
与件文は約2,344字と少なめ。この字数のボリュームに慣れていたことで、令和1年度の字数が多いことでバランスを崩してしまい、通常より文章量が多く時間配分を誤ったことが反省点でした。
字数が多くても、少なくても対応出来ないといけないし、字数の大小のバターンがあること意識してから解かないといけない。
80分間の工程でいうと、試験開始後にホチキス取りと切断をしたあとぐらいに全体を俯瞰してみて問題の傾向にあわせて時間配分をセットしないといけないです。
設問解釈の前に第1段落と最終段落をさらっと読んでおく解法パターンもあります。
この年の事例であれば第1段落に「エレクトロニクス・メーカー」、最終段落に「研究開発型企業」と事例企業の業種が分かります。
この2つのフレーズでピンと来た人は問題ないと思いますが正直私は初見では、どんか企業なのかピンときませんでした。
研究開発が得意な、電気メーカー?
設問解釈してますか?
設問は5題。順にみていきます。
平成30年の問題もしかりですが、設問解釈で解答の方向性がだいぶ変わってしまします。特に事例Ⅰでは設問の理解に方向性を間違えない訓練が重要です。
第1問(配点20点)
研究開発型企業であるA 社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしてい
るのはなぜか。その理由を、競争戦略の視点から100 字以内で答えよ。
第1問(配点20点)
研究開発型企業であるA 社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしているのはなぜか。その理由を、競争戦略の視点から100 字以内で答えよ。
→第1問から出てきた研究開発型企業。研究者の人材としての特徴は何か。
規模の小さな市場をターゲット。
規模が小さい市場。競争地位別戦略でいうところの、ニッチャー。
競争戦略の視点。競争優位の戦略では、差別化戦略、コストリーダーシップ戦略、集中戦略。このどれが当てはまるのか。
また、マイケルポーターの5フォースでいうところの競争回避の戦略。
市場を選んだ場合の、メリットは何か。
正に、1次知識から想定する戦略の問題です。
第2問(配点40点)
A 社の事業展開について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
A 社は創業以来、最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった。
A 社の人員構成から考えて、その理由を100 字以内で答えよ。
第2問(配点40点)
A 社の事業展開について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
A 社は「創業」以来、<最終消費者>に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった。
A 社の人員構成から考えて、その理由を100 字以内で答えよ。
→事業展開ということは、事業レベルの問題です。
<最終消費者>
カスタマーのC。BtoCですね。やってきたのはBtoBの事業。
何でBtoCをしてこなかったのか?やれなかったのか?やらなくてよかったのか?
深ぼりぼりです。ねちっこく、原因と結果で考えるのが診断士の診る力。
本試験ではこの診る部分は即答しないと時間がないです。フレームワーク大好きなコンサルタント的に即答。
人員構成っって。どんな組織か。中小企業だから経営資源の内、ヒトは当然少ない。
限られた人材をどうのように配置して、活用していたのか。
これも戦略の問題です。
(設問2)
A 社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか。100 字以内で答えよ。
(設問2)
<A 社長>は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、<複写機関連製品事業>に着手した。「それ以前」に同社が開発してきた①製品の事業特性と、②複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか。100 字以内で答えよ。
→今度は人材ではなく、製品の事業特性の問題。事業特性の違い。
ヒントは複写機関連製品?との違い。
複写機関連製品の知識が必要な問題です。
これって1次知識?というより一般常識?なのか。
コピープリンター、企業名を出すと、キャノンやリコーのビジネスモデルを知ってますか?
消耗品で儲ける、キャプティブ価格戦略。本体価格を下げて、消耗品で儲ける。
マーケティングの知識なので事例Ⅰとはかけ離れやすい問題です。
マーケティングだけではなく、顧客との関係性の視点が入ってると、定番の顧客ニーズやノウハウでしょうか。
前半は3問続けて戦略問題。
第3問(配点20 点)
A 社の組織改編にはどのような目的があったか。100 字以内で答えよ。
第3問(配点20 点)
A 社の組織改編にはどのような目的があったか。100 字以内で答えよ。
→おっと、この短い設問で解釈、想起しろというんでしょうか。
この問題は過去問のストーリーを熟知していないと、手も足も出ない、
設問解釈です。
組織の改編。結構大きなことをやったという解釈。
製造業であるA社の定番は平成30年度と同じ、家族主義で機能別組織の体制を気づいてきて、その後事業が上手くいかなくなってきたので、事業部制のいいとこどりをして、カスタマイズして経営危機を乗り切って行きましょうという感じ。
機能別組織におけるデメリットと事業部制組織に変えた時のメリットを想起する。
組織構造の問題でした。
第4問(配点20 点)
A 社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士として、100 字以内で助言せよ。
第4問(配点20 点)
A 社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士として、100 字以内で助言せよ。
→成果主義の問題。報酬は1次試験の期待理論で言えば良いものとされていたが、
2次試験ではあまり良いものとしてとらえていないことが多いかなあという印象。
令和1年度試験では成果に応じた報酬が良いとされており、平成30年度も成果部分を重視する制度で離職率が低いと書かれている。
内的要因を中心に解答を組み立てたいです。
人的資源管理の問題で、採用、配置、能力開発、評価、モラール、権限移譲、定着率
どの知識を使って解答するのか、フレームワークの選択と集中。時には分散解答。
以上、設問解釈においては1次試験の知識が重要であることがわかると思います。
知識を想起する。抽象化。ブロック。テキストから知識をまとめる。
解答にしたときに採点者に響く解答ができるような知識を想起したいです。
研究開発ばかりしている社員とはどんなものでしょうか。
今後のブログの執筆予定
コロナの影響で中断していたプロ野球が静かに開幕していて、全120試合中の約45試合ともうすぐ4割終了してました。
甲子園の高校野球は今年は無いですね。
このブログでは記事のスケジュール出しと予告先発しようかと思います。
実際は当日の状況によってスライド登板もあり得ます。
8月15日から10月24日まで70日
8月後半
・平成30年度Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 各4記事×3事例→12記事
・令和1年度Ⅱ・Ⅲ 再現答案 各2記事×2事例→4記事
9月前半
・令和1年度Ⅳ 再現答案、各分野ごとの記事 7記事ほど
・平成29年度Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ Ⅰは既に公開で1記事追加 各4記事×2事例→9記事
・令和2年企業経営理論、運営管理の解説と2次試験で出そうな論点2~3記事
9月後半
・平成28年度Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 各4記事×3事例→12記事
・追加で解いた方がよい事例、横解き
10月
・直前期の記事 他
このままだと10月にはいってからのネタがなくなっているのかも。
まだ猶予はあるので、毎日書きながら、受験生の声を聞きながら思考錯誤していきたいと思います。
問題に対応した書籍紹介
平成30年度(2018年度)の解答解説が掲載されている書籍です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
まとめシート 平成30年度編:2次試験 ¥550
ふぞろいな合格答案12
平成30年度試験(2018年度試験)の答案分析と再現答案 ¥2,640
ふぞろいな再現答案5、再現答案5各¥2,640
平成30年度と平成29年度試験(2018年度と2017年度試験)の答案分析と再現答案
事例問題攻略マスター(第2版)¥3,080
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。A5版と小さく持ち運びに便利。
EBAメソッド で「読み・解く合格答案作成講座 ¥2,640
メソッドと平成30年度の事例問題は網羅されてます。
LEC平成30年度第2次試験 模範解答解説集 ¥1,100
TBC速習2次過去問題集 平成28~30年度 ¥4,180
本日のまとめ
- 令和1年度の事例を徹底して分析しても、令和2年度の事例は直近の事例とは確実に変化がある。
- 出題パターンは複数あるので、設問の内容ががらっと変わる可能性もある。
- 見せ方やきき方が、がらっと変わる可能性を想定する。
- 特に事例Ⅰでは設問の理解に方向性を間違えない訓練が重要。
- 解答にしたときに採点者に響く解答ができるような知識を想起したい。
2次筆記試験まであと71日。
受験生への相談や問い合わせにも、積極的にお答えしていこうと思ってます。
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