おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「2次試験対策 事例Ⅲ H27年度 タイムマネジメントに ”誤差無し”」です。
まずは対応する過去記事です。「2次試験対策 事例Ⅲ H27年度 6問640字の強敵」「2次試験対策 事例Ⅲ H27年度 鋳物製品の製造業の戦略」「2次試験対策 事例Ⅲ H27年度 数々の残念なやらかしを面白きものへ」「2次試験対策 事例Ⅲ H27年度 さあ 心のままに 紐づけよう」は下記です。
時間との戦い
事例問題を解くときには正にタイムマネジメントが生命線です。
80分は厳しいスケジュールとなりますので、常に時間との勝負。
回答用紙、問題用紙にタイムを書いて計画と実際の状況を照らし合わせる必要があります。
設問解釈で〇分、与件を読んで〇分、与件と設問を対応付け・全体を振り返り〇分、各問題ごとに〇分経過しているか。
私は0分から始まり何分経過したのか問題の左上に記載しつつ過去問を解きました。
ターニングポイントまで45分「誤差無し」
話はころっと変わって、「ドラマBG〜身辺警護人〜」セカンドシーズンが始まりました。
緊急事態宣言で撮影が延期されていましたが、ようやく始まった状況。
1次試験前なのにテレビドラマの話題を入れてしまいましたが、見たくて我慢してる人に見ないでもわかるように軽くストーリー。
今回のBGはキムタク演じる身辺警護人・ボディガードが元いた警備会社がIT企業に買収されているところから始まり、その会社を首になり独立して、自ら顧客と契約を結び悪戦苦闘するストーリー展開。
民間の警備会社の職員なので、丸腰で依頼者を守り抜く。
既得権益に媚びず、自らの叩き上げのスキルと、仲間たちと協力して依頼者のニーズに応えて問題解決をしていく姿、カッコイイです。
中小企業診断士を題材としたドラマやらないかなあ。
「誤差無し」
このドラマでの決め言葉はこの「誤差無し」
毎回ミッションの事前確認ミィーティングのあとに、各達の時計の時刻をあわせて、
「事例Ⅰの開始時間9時40分、誤差無し」といった感じで声を揃えて発言することで、モチベーションを高めるシーンに使われている言葉です。
1次試験であれば、「1科目目経済学・経済政策、9時50分の開始、誤差無し」です。
「1次試験が終わったら」
ここまで設問解釈や与件の分析と追ってきましたが、6題640字の強敵にたいしては、タイムマネジメントが最も重要。
出来る問題から解く、加点方式で、コインをどんどん獲得していこう。
コインは、スーパーマリオのイメージです。
今回は事例ⅢH27年度の設問と解答例まで見ていきます。
受験勉強中の2019年6月頃ちょうど1年前に解いた解答をもとに解答例を作成します。
時間配分
設問解釈5~10分、概要把握20分、 対応付け5分で、35~40分経過。
のこり最大40~45分。
解く順番も意識しながら見ていきます。
第1問(設問1)→第2問→第1問(設問3)→第3問→第4問→第2問の順で解答しました。
数回解いてあったからできた80分のマネジメント。
本来はこのような問題を初見で80分のマネジメントが出来るかどうかが合否の別れ目です。
2回目でも、3回目でもとにかく80分で解くこと。
※設問、【出題の趣旨】、<対応付ける段落>、「キーワード・センテンス」『1次知識』(解答例)の順で1問ごとにみていきます。
1段落で短時間で処理
第1問(配点40点)
C社では、「現在」取引している<産業機械部品メーカー>から新規に自動車部品の生産依頼があり、新規受注の獲得に向けて検討している。この計画について以下の設問に答えよ。
(設問1)
C社が自動車部品分野に参入する場合、強みとなる点を2つあげ、それぞれ40字以内で述べよ。
【出題の趣旨】
第1 問(配点 40 点)
(設問1)
鋳物工場として創業したC 社の事業変遷、事業内容を把握し、自動車部品生産への新規参入の検討に際して考慮すべき C 社の強みを分析する能力を問う問題である。
→C社の事業変遷、事業内容を把握して。結構具体的に絞られてますね。
<対応付けた段落>
第3段落を対応付けました。
「キーワード・センテンス」
第3段落「鋳造工程の生産能力の増強」
「機械加工工程と塗装工程の新設により一貫生産体制を確立」
「鋳造技術に精通した中堅エンジニア3名を社内から選抜して営業部をつくり、新市場の開拓を行わせたこと」
『1次知識』
一貫生産体制。
(解答例)
鋳造工程の生産能力が高く、機械加工工程と塗装工程を含めた一貫生産体制ができること。
鋳造技術に精通した中堅エンジニアによる営業部の新市場の開拓を行う営業力があること。
→ここは1つの段落で対応づけて、短時間で処理。
ここで時間をかけすぎてしまうと後が苦しいです。
与件との対応付けで答えが変わる
第1問(設問3)、第2問、第3問の3つの問題は対応づける与件文の段落により、がらりと解答がかわります。解いた順で見ていきます。
第2問(配点20点)
C社の設備投資は、<鋳造工程>が優先されてきた。これによって生産工程に生じている問題点と、その改善策を100 字以内で述べよ。
→問題点は与件の中に記載があるはず。問題点は抜き出す。それに対応する改善策は多めに書きたい。
【出題の趣旨】
第2 問(配点 20 点)
現在まで行ってきた設備投資によって生じているC 社の生産工程に関する課題を把握し、解決する能力を問う問題である。
→生産工程に関する課題です。
<対応付けた段落>
第12段落と図2を対応付けました。
「キーワード・センテンス」
第12段落「工場全体の生産能力を鋳造工程の処理能力で把握しており、受注増への対応策として鋳造工程の生産能力増強を特に進めてきた。」
「図2に示すように機械加工工程がネック工程となっていた。」
「機械加工工程の残業が日常的に生じている原因が判明した。」
『1次知識』
(解答例)
問題点は鋳造工程の処理能力で工場全体が稼働し、仕掛品滞留し機械加工工程の残業が日常化してること。改善策は全体工程の生産能力に合わせ稼働させ、後工程の機械加工工程への負荷を調整し工程間の差を解消する。
→こちらは第12段落と図2から解答を構成。
第1問(設問3)と第2問は対応付ける段落により解答が変わってきます。
第1問(設問3)
自動車部品の受注獲得には、自動車業界で要求される短納期に対応する必要があ
る。そのためにはどのような改善策が必要なのか、100 字以内で述べよ。
→改善策を助言する問題。改善策となれば、問題点が発生している。
その問題点は短納期に対応出来ていないこと。
【出題の趣旨】
(設問3)
短納期を要求される自動車部品生産への新規参入の検討を行っているC 社の生産体制に関する課題を把握し、その改善策を提案する能力を問う問題である。
→生産体制に関する課題についての問題と明記されてます。
<対応付けた段落>
第11・13段落・図3を対応付けました。
「キーワード・センテンス」
第11段落「鋳造工程「後」の仕掛品が多く、その置き場に大きなスペースが必要になり、フォークリフトによる製品の移動は、散在する仕掛品置き場を避けて走行している。(また)この仕掛品によって、多台持ちを行っている機械加工工程の作業についても設備間の移動が非常に困難な状況である。このため、製造リードタイムが長期化し納期遅延が生じる原因」
第13段落「図3に示す結果を得た。稼働率は48%と低く、非稼働として停止37%、空転15%となっている。」
「<停止>は、刃物、治具の交換や加工前後の製品運搬、機械調整などの段取り作業を主な要因」
「<空転>は、加工が終了し製品を脱着する必要があるとき、作業員の作業遅れによって設備が待っている状態により生じている。」
『1次知識』
5S徹底、生産リードタイムの短縮、段取り替え、外段取り、標準化
(解答例)
5Sの徹底や刃物・治具の交換や製品運搬を効率化し、機械調整などの段取り作業を外段取り化、機械加工工程の作業員の作業を標準化して、空転や停止をなくして稼働率を高め、製造リードタイムを短縮して短納期を図る。
→ ちょっと無理くり感があるが、第11段落と第13段落をまとめました。
与件文の問題の解決策をいれていく
第3問(配点20点)
C社は、納期遅延の解消を目的に生産管理のIT化を計画している。それには、ど
のように納期管理をし、その際、どのような情報を活用していくべきか、120 字以内
で述べよ。
→生産管理の問題で生産計画と生産統制。IT化のための情報を入れる。
【出題の趣旨】
第3 問(配点 20 点)
納期遅延の解消を目的とした生産管理のIT化を計画しているC社の課題を把握し、納期管理の方法を提案する能力を問う問題である。
→生産管理のIT化への課題と納期管理の方法の提案。
<対応付けた段落>
第7・8・9段落を対応付けました。
「キーワード・センテンス」
第7段落「事業主体ごとに仕様が異なるため品種が多く」「営業部で得ている顧客情報」
第8段落「生産計画は、<鋳造工程>の計画「のみ」が立案」
「まず<受注内容が確定した製品>について納期を基準に計画し、さらに余力部分にマンホール蓋などの見込生産品を加えて作成する。」
「段取り回数が最小になるよう<それぞれの工程担当者>が加工順を決めている。」
「受注処理、生産計画、生産統制、在庫管理などを統合したIT 化」
第9段落「<営業部>が<顧客>と技術的な打ち合わせを行い<顧客>の要望を把握し、その内容を<設計部>に伝え図面等仕様書を作成する。その仕様書が<顧客>と合意されると、<製造部>に引き渡して生産準備し、生産計画に織り込んで、資材調達の後製造される。」
『1次知識』
生産計画の知識。 生産統制の進捗管理、余力管理、現品管理
(解答例)
鋳造工程以外の工程を含めた全工程の処理能力を考慮した生産計画を作成し、納期基準で作成頻度高めて予め加工順を決める。営業の打ち合わせ情報、設計の仕様書の情報、受注情報、資材調達情報などを一元管理しDB化して、納期管理を徹底する。
→字数が足りない。きつきつになりました。
強みを生かした戦略問題
第4問(配点20点)
海外製品との競争が厳しい時代のなかで、「今後」も<C社>は国内生産を維持する考えである。そのためにC社が強化すべき点は何か、その理由とともに140 字以内で述
べよ。
→第1問設問1とつながりがある経営戦略問題。
第1問設問1の強みを強化・維持する解答。また、弱みの克服。定番の高付加価値化戦略。競争優位性の構築、差別化戦略。
【出題の趣旨】
第4 問(配点 20 点)
C社の経営環境を把握し、国内生産を維持していくために必要な戦略と強化策について助言する能力を問う問題である。
→必要な戦略と強化策を助言する問題。想定どおり。
<対応付けた段落>
第2・4・10段落を対応付けました。
「キーワード・センテンス」
第2段落「3K職場といわれる作業環境が影響して若手人材確保が難しく、高齢化が進んでいる。」
第4段落「軽量化、複雑形状化要求が強くなっていて、鋳造技術の向上」
第10段落「自動車部品の新規受注を目指して、<製造部内>に改善チームをつくり、生産能力向上を目的とした改善活動を実施している。」
(解答例)
鋳造工程の生産能力や一貫生産体制、技術営業による新規顧客開拓できる営業力を生かして、国内生産で高付加価値な受注獲得できる体制を強化する。鋳造技術を向上し軽量化、複雑形状化の要求や短納期化に対応する。作業環境を改善して若手人材の採用、技能継承により人材を育成を強化する。
→強みの強化と、 第2段落の課題の対応策を入れ込みました。
第1問のあとに続けて第4問の最後の戦略問題を解答した方が解答しやるかったりします。
メリット問題
第1問(設問2)
自動車部品の受注獲得は、C社にとってどのようなメリットがあるのか100字以
内で述べよ。
→戦略問題。受注獲得すると、受注数が増えて売上が向上する。生産量が多くなる。大口顧客ができると受注が平準化して経営が安定する。
【出題の趣旨】
(設問2)
C社の事業内容を把握し、自動車部品生産への新規参入によって得られる C 社のメリットを分析する能力を問う問題である。
→新規参入ぐらいで、ほとんど変わりません。
<対応付けた段落>
第5・7段落を対応付けました。
「キーワード・センテンス」
第5段落「新規受注となる自動車部品の生産依頼」
第5段落「 受注量の季節変動が大きい。」
(解答例)
メリットは受注獲得により鋳造の技術力が生かされシナジー効果があり、鋳造工程の余力を自動車部品の製造に移動させて、稼働率を高められる。事業リスクの分散や売り上げの向上、受注量の季節変動を解消できる。
→メリット問題には苦手意識があったので最後に解きました。
与件に書かれたことをそのまま書くのではなく、与件から付け加えて解答。
以上、解答例まででした。
モヤモヤ感が消えない。時間が足りない。
どこで思考停止になってしまって、時間がかかってしまったのか。
ある程度慣れていても6問で80分だと時間がたりない。
タイムマネジメントの「誤差」を修正ですね。
問題に対応した書籍紹介
平成27年度(2015年度)の解答解説が掲載されている書籍の紹介です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
TAC
定番の過去5年間の過去問の解答解説。
令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分。
ふぞろいシリーズ
ふぞろいな合格答案10年データブック
平成28年~平成19年の10年間分の事例問題の再現答案とベスト解答、採点基準が記載されているので直近の過去問をやりつくしてしまった方も活用して、平成19年以降の過去問を勉強することができます。
ふぞろいな答案分析3
2014年と2015年のふぞろいの前半の合格答案部分をまとめた書籍です。解答だけでなく分析コメントや特集記事など詳細まで知りたい方向けです。
2014年と2015年のふぞろいの後半部分をの80分間のドキュメントと再現答案がまとめられた書籍です。
事例問題攻略マスター
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。書籍がA4版と小さ目で持ち運びに便利。
平成28年(2016年)~平成24年(2012年)までの過去5年分です。
TBC受験研究会
平成25年~27年度の過去問解説です。
本日のまとめ
- 初見で80分のマネジメントが出来るかどうかが合否の別れ目。
- 第1問の戦略問題は1つの段落で対応づけて、短時間で処理。
- 対応付ける段落により解答が変わってきます。
- タイムマネジメントの「誤差」を修正する。
※2次試験対策の記事は、複数年に渡り学習したきた自らの記録、各種学習参考書や過去問解説の情報、 勉強会や学習仲間とのやりとり、ブログなどさまざまな情報を元に、改めて2次試験の問題を振り返り受験生の勉強の参考になればと思い記事にさせて頂いております。
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