おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
皆さんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「2次試験対策 事例Ⅱ H27年度 与件とアイデアの狭間に」です。
- 1つの図で1つのメッセージ
- 与件文の内容から根拠を拾い、アイデアを膨らます
- 迷ったら書きやすい方を選択する
- あくまで与件の内容を書いて、期待効果を多めにいれる
- 地域活性化のためのイベントの継続
- 問題に対応した書籍紹介
- 本日のまとめ
まずは対応する過去記事です。「2次試験対策 事例Ⅱ H27年度 商店街に何を提案するのか?」「2次試験対策 事例Ⅱ もと歓楽街の超広域型商店街」「2次試験対策 事例Ⅱ H27年度 高付加価値やコスパで勝負」「2次試験対策 事例Ⅱ H27年度 ストーリーをもったマーケティング戦略」は下記です。
今回は事例ⅡH27年度の最後となり解答例まで見ていきます。
受験勉強中の2019年6月頃ちょうど1年前に解いた解答をもとに解答例を作成します。
時間配分
設問解釈5~10分、概要把握20分、 対応付け5分で、35~40分経過。
のこり最大40~45分。
第1問設問1~3はトータルで解答。第2問は単独。第3問は設問1と2をまとめて解答。1問5分程度ですね。それにしても時間がない。
ある程度機械的に解答していかないと時間がないです。
※設問、【出題の趣旨】、<対応付ける段落>、「キーワード・センテンス」『1次知識』(解答例)の順で1問ごとにみていきます。
1つの図で1つのメッセージ
第1問(配点40点)
(設問1)
「今後」、<B商店街>はどのような<顧客層をターゲット>とすべきか。<代表理事>への助言内容を100 字以内で述べよ。
→顧客層・ターゲットのみを助言する問題。
【出題の趣旨】
第1 問
B商店街周辺の環境変化に基づき、今後のターゲットを分析する能力、提案する能力を問う問題である。
→B商店街周辺の環境変化がヒントでした。
<対応付けた段落>
第6段落と図1・2を対応付けました。
「キーワード・センテンス」
第6段落「高価格で販売される高層マンション」「周辺人口は増加傾向」
『1次知識』
市場細分化基準のデモ・ジオ・サイコ。
ジオグラフィック基準は地理的基準
デモグラフィック基準は人口統計的基準
サイコグラフィック基準は心理的基準
行動変数基準
図1の解釈
ローカル私鉄X駅を利用するのは左側の高層マンション街や一般住宅街に居住する顧客層。 ジオグラフィック基準・地理的基準の視点でターゲットを指摘。
図2の解釈
2015年 30~40代の層が増加と0~10歳未満の層が増加。セットで子供特に5歳未満の子供がいる30~40代の子育て世代。
2005年の50代の人口が2015年の60代にスライド。これはいわゆる団塊世代です。
(解答例)
高価格の高層マンションに居住する30~40代の10歳以下の子供を持つ子育て世代をターゲットとする。X駅を利用する際にB商店街を通る立地で来店がしやくし、高単価な顧客層で、固定客となる可能性がある為。
→与件の第6段落と図1・2を分析して解答を組み立てる問題。図の読み取り、特に初見での図の読み取りが重要です。
PowerPointのプレゼン資料のごとく、1スライド1メッセージがセオリーです。
試験に出てくる図も1つの図で1つのメッセージです。
与件文の内容から根拠を拾い、アイデアを膨らます
(設問2)
設問1で解答した<ターゲット顧客層>向けに、新たにどのようなサービス業の業種を誘致すべきか。代表理事への助言内容を50字以内で述べよ。
【出題の趣旨】
B商店街周辺の今後のターゲットの特徴に基づき、誘致すべきサービス業を分析する能力、提案する能力を問う問題である。
→今後のターゲットの特徴を踏まえて解答。
<対応付けた段落>
第1・4・7・8段落を広く対応付け。
「キーワード・センテンス」
第1段落「イベントスペース収入」
第4段落「大人な街、落ち着いて食事ができる食事処」「周辺人口は増加傾向」
第8段落「なお、商店街の各店舗の営業終了時間は、総合スーパーの対応する売場の営業終了時間に合わせている場合が多い。」「当初から営業終了時間が遅かったことの名残でもある。」
『1次知識』
無し
(解答例)
大人が落ち着いて食事ができるので、子供の遊び場や託児所を飲食店に隣接させて託児サービスを誘致すべき。
→子育て世代に対して夜遅くまで営業している強みを生かした施策。因果から施策はアイデアを出して解答。
(設問3)
設問2で解答した<業種の店>と<B 商店街の主力である既存の飲食店>とのテナント・ミックス(店舗の組み合わせ)の効果を最大化するために、<個々の飲食店の店主達>はどのようなマーケティング戦略をとるべきか。助言内容を50字以内で述べよ。
【出題の趣旨】
B商店街が誘致するサービス業とのテナントミックスの効果を最大化するために、今後のターゲットの特徴に基づき、飲食店が 採るべきマーケティング戦略を分析する能力、提案する能力を問う問題である。
→サービス業との店舗を組み合わせ。マーケティング戦略の分析と提案する能力を問う問題。
<対応付けた段落>
第1・7・8段落を対応付け。
「キーワード・センテンス」
第8段落「なお、商店街の各店舗の営業終了時間は、総合スーパーの対応する売場の営業終了時間に合わせている場合が多い。」「当初から営業終了時間が遅かったことの名残でもある。」
設問2と同様の部分をピックアップ。
『1次知識』
無し
(解答例)
営業時間を総合スーパーの終了時間より長く設定し、顧客を取り込む。飲食店との共通利用サービスで来店促進。
→与件の内容から根拠を拾い上げて、アイデアを膨らます。
迷ったら書きやすい方を選択する
第2問(配点20点)
物産市当日における<非食品小売店>の売上向上を実現するためには、<非食品小売店の店主達>へどのような助言をすべきか。<B 商店街>の<主な非食品小売店である家具店、食器店、スポーツ用品店>の中からひとつの業種店を対象に選択し、
(a) 欄の該当する業種店の番号に○印を付けるとともに、(b)欄に助言内容を100 字以内で述べよ。
→(a)欄には家具店、食器店、スポーツ用品店の3種類があり。
このうち1番書きやすい店を選んで施策を打ち出す。
【出題の趣旨】
B商店街が実施する物産市当日の来街客のニーズを推測し、物産市の内容と連動しながら非食品小売店が採るべきマーケティング戦略を分析する能力、提案する能力を問う問題である。
→来外客のニーズを推測。物産市の内容と連動させて解答する。
<対応付けた段落>
第9段落に対応付け。
「キーワード・センテンス」
「 こだわりの商品を販売する<小売店>」「イベント当日は飲食店、サービス業の売り上げは大幅に増加する」
『1次知識』
無し
(解答例)
2 食器店で解答。
物産市の食品小売店と連携して、食器小売店の商品に合わせたたこだわりの食器の品揃えにして関連購買を促進する。食器小売店の商品を使った料理を食器店の食器にのせて提供し満足感を与えて購入に繋げる。
仮に、家具店やスポーツ用品店 を選択したとしても、適切な助言が出来ていれば問題ないです。
家具店・スポーツ用品店も、アフターサービス、定期的な取引関係、イベント内容を記載すれば加点されると思います。
あくまで与件の内容を書いて、期待効果を多めにいれる
第3問(配点40 点)
(設問1)
<代表理事>は、<B商店街>の魅力向上に向け、<食品小売店>の誘致が必要であると考えている。<B 商店街>はどのような<食品小売店>を誘致すべきか。当該<食品小売店>のマーケティング戦略と併せて、<代表理事>への助言内容を100 字以内で述べよ。
【出題の趣旨】
B商店街が低価格志向の総合スーパーと差別化するために、環境変化に基づき、誘致すべき食品小売店とそのマーケティング戦略を分析する能力、提案する能力を問う問題である。
→低価格志向の総合スーパーと差別化、、環境変化に基づきとヒントが多くあります。
高付加価値で差別化ですね。
<対応付けた段落>
第5・7・9・10と幅広く対応付け。
「キーワード・センテンス」
第5段落「総合スーパーの低価格のNB商品やPB商品が、低価格志向にある周辺住民の非食品需要も吸収し、多くの<非食品小売店>が廃業した。」
第9段落「こだわりの商品を販売する小売店に物産市への参加を説得」
第10段落。「短期的な課題としてイベントの改善を実現したいと考えている。また総合スーパーに対して劣勢にあるB商店街の立場を改善するため、総合スーパーとのすみ分けが重要であると考えている。」
『1次知識』
4P。高付加価値。差別化集中戦略。
(解答例)
低価格食品販売をする総合スーパーにはない、こだわりの県内の農作物や加工品を取り扱う店を誘致する。小売店と提携して物産市で評判がよい商品の提供をしてもらい、顧客との会話による接客で関係性強化しリピート顧客に繋げる。
→与件文からの引用をしつつ、期待効果を多めに記載したいです。
地域活性化のためのイベントの継続
(設問2)
<代表理事>は、設問1で解答した<食品小売店>が長期にわたり商店街に定着するための誘致と連動した新規イベントを実施したいと考えている。どのような新規イベントを実施すべきか。期待される効果と併せて、<代表理事>への助言内容を100 字以内で述べよ。
→施策は新規イベント。その期待効果。「コ」効果から逆算して「ナ」何を推測する。
地域活性化、固定客化など。
【出題の趣旨】
B商店街代表理事の長期的なビジョンを踏まえつつ、環境変化に基づき、誘致する食品小売店が長期にわたり商店街に定着するための新規イベントとその効果を分析する能力、提案する能力を問う問題である。
→長期的なビジョンを踏まえつつ、環境変化に基づきと具体的な追加情報があります。
<対応付けた段落>
第1・3・9・10段落幅広く対応付け。
「キーワード・センテンス」
第3段落「商店街全体の活性化」
第9段落「イベントの改善を実現したい」「イベントは集客力を持つイベントに成長している。」
第10段落、「顧客と店主、店員が顔見知りとなり親しく会話を交わすような状態になること」
『1次知識』
地域の活性化、口コミ、ブランドロイヤルティの向上(愛顧の向上)
(解答例)
飲食店と食品小売店が連携して、グルメイベントを定期的に開催する。周辺地域よりネットや口コミで地域外からの新規顧客を取り込む。満足した顧客がリピーターとして再来店。地域が有名になり活性化に繋がる。
与件の根拠から推測して考えられるアイデアを検討し、解答していく問題ばかりでした。
第2問、第3問設問1・2と重複して対応づける段落は各問題にあわせて対応する。
アイデアが思いつかない場合には期待効果の部分を厚くして記載していくのも戦略的にはありです。
問題に対応した書籍紹介
平成27年度(2015年度)の解答解説が掲載されている書籍の紹介です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
TAC
定番の過去5年間の過去問の解答解説。
令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分。
ふぞろいシリーズ
ふぞろいな合格答案10年データブック
平成28年~平成19年の10年間分の事例問題の再現答案とベスト解答、採点基準が記載されているので直近の過去問をやりつくしてしまった方も活用して、平成19年以降の過去問を勉強することができます。
これさえあればとりあえずの解答は入手できます。
ふぞろいな答案分析3
2014年と2015年のふぞろいの前半の合格答案部分をまとめた書籍です。解答だけでなく分析コメントや特集記事など詳細まで知りたい方向けです。
2014年と2015年のふぞろいの後半部分をの80分間のドキュメントと再現答案がまとめられた書籍です。
事例問題攻略マスター
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。書籍がA4版と小さ目で持ち運びに便利。
平成28年(2016年)~平成24年(2012年)までの過去5年分です。
TBC受験研究会
平成25年~27年度の過去問解説です。
本日のまとめ
-
出題の趣旨に追加されている制約条件を記述していれば加点。
- 与件文からの引用をしつつ、機体効果を多めに入れる。
- 与件の根拠から推測して考えられるアイデアを検討して解答。
- 重複して対応づける段落は各問題にあわせて対応。
※2次試験対策の記事は、複数年に渡り学習したきた自らの記録、各種学習参考書や過去問解説の情報、 勉強会や学習仲間とのやりとり、ブログなどさまざまな情報を元に、改めて2次試験の問題を振り返り受験生の勉強の参考になればと思い記事にさせて頂いております。
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