おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「平成28年度 事例Ⅰ 年号と時制に気をつけろ!そして、決戦は近いぞ!士気をあげろ!」です。
まずは平成28年度 事例Ⅰの過去記事から。
「平成28年度 事例Ⅰ 老舗印刷業者の失敗と成功を解答する」は下記です。
模試の結果
いよいよ1ヵ月を切りました。
2次の後悔模試、いや公開模試も答案が返却されて、一喜一憂。
模試の結果が気になるところ。
僕としての実感としては「模試の結果は、合否との因果関係は薄い。」というのが実感値です。
2019年に受けた模試の点数を見返してみました。
TAC2次公開模試
事例Ⅰ:54点 事例Ⅱ:59点 事例Ⅲ:45点 事例Ⅳ:54点 合計:212点でB判定の不合格
LECファイナル模試
事例Ⅰ:33点 事例Ⅱ:52点 事例Ⅲ:52点 事例Ⅳ:25点 合計:162点でD判定の不合格
TACは善戦してますが、LECはゴミ箱行きのレベル。
この時の自分の各事例のごとの進捗状況・実感値を振り返ると、次の通りでした。
事例Ⅰは、なんとなく分かってきたが1番難しい。合否を分けるのは事例Ⅰの出来。
事例Ⅱは、大外ししなければそれなりに取れる。
事例Ⅲは、ある程度決まったパターンなので出来るだろう。
事例Ⅳは、結構ミスをしている。ここからミスしないようにどれだけ精度を高められるか。
そして、模試の結果を受けての個人的な見解。
事例Ⅰ:過去問のパクり問題。何か過去問と違うんだよな。書けるところは書けているから、もう少し伸びしろがあるのでこれからも継続的に訓練が必要だ。
事例Ⅱ:高得点にはなってはいないが1番出来ている実感はある。タイムマネジメントでバランスを崩していることもあるので若干の修正が必要だが基本的には問題ないので、このままの調子を維持すればよい。
事例Ⅲ:おかしい。思ったより点数が伸びていない。採点者と自分の出来映えのギャップを感じる。でも、たぶん大丈夫。
事例Ⅳ:模試で間違えてよっかった。時間が足りなくなり計算問題で途中までしかできない問題があった。全く解き方が分からない過去問に出たことがない問題は解けなくて当たり前。復習する意味もなく、全無視で。
この模試の結果は8月末から9月1週目の時の実力です。
そこから既に3週間以上が経過して、積み上げ型で実力はついているはず。
そして、ここからまだ1ヵ月があり、その1ヵ月間でさらに伸ばすことが出来れば、合格出来るかもしれいない。
まだまだ勉強不足や実力不足でも、本番でできが良ければ合格するかもしれない。
模試で優秀な成績を取れている人も多いが、上位2割、約1,000人の中に入れば合格できる。
と、言い聞かせました。
1ヵ月間の使い方
あんまり反応が微妙ではありますが、こんなツイートをしました。
今週末から予備校が無いって?っていう人多くないですか?
— shin@中小企業診断士 (@yshin23shindan) 2020年9月25日
ここからが勝負です😌
勉強も仕組み作りで、しないといけない状態を作る
勉強仲間と時間を決めて、朝から問題を解く👍
毎週土日のどっちかで1日4事例は解いて、毎週本試験と錯覚😅
ここからは休みは不要です。
大手予備校は先週で授業は終了して、あとはオプション講座のみになってきていると思います。
土日のまとまった時間も残り4回で5回目は2次筆記試験の週末。
ここからの4回の土日は特別に重要です。
ここで予備校がないからといって気が抜けて一息して、サボタージュをしてしまうと確実に実力が下がると思います。
また、悩みに悩み新しいことに手を出し、間違った方向性に行ってしまうことも、
残念なパターンです。
勉強のルーティーン化を継続する意味では土日の「仕組みづくり」がよいです。
毎週土日のどちらかで4事例以上を解いて、本番の訓練を毎週の様に行うことで、本番でスタミナ切れを起こさず解き切る体力をつけておくべきです。
勉強仲間がいれば申し合わせて時間を管理して解くことがお薦めです。
一緒に集まらなくてもタイムキーパーSNSグループののやりとりでもできます。
事例Ⅰ~Ⅲ、プラス事例Ⅳの3回転の6事例とかも試しにやったりもしました。
見直しする時間が無くなるというかざっくり見直しになっちゃいます。
既にここまできて、自分の現在地からできることと、できないことが明確になってきて、試験時間の80分間でやるべきことの全体像が常に同じ品質で担保されている。
そして、そのルーティーンの精度をどれだけ高められるかの状態、
いつでも戦える状態になってきていれば、勝機はあるというのも。
例えて言えば、戦国時代の戦でいうと、兵の数が重要なのではなく、士気の高い兵のかずがどれだけいるかがその勝敗を分ける。
仮に実力がまだまだでも士気が高い状態を継続できれば、戦いの場で実力以上のものが発揮できるというもの。
いよいよ決戦という胸の高鳴りを抑えて、日々やるべき準備を続けることが肝心です。
時制が多いのが特徴の3代目社長時代の前半
前置きが長くなりすぎました。本題はここから。
平成28年度 事例Ⅰの与件文前半を見ていきます。
第1段落
①A社は、「大正時代の半ば」に<現社長の祖父>が創業した、資本金4,000万円の地方都市に本社を置く<老舗印刷業者>である。「戦後まもなく」株式会社に改組してから一族で経営を承継し、<A社社長は5代目>である。「現在」のA社の売上はおよそ15億円であるが、「リーマンショック以降」売上は減少傾向で、ここ数年利益もほとんど出ておらず、赤字経営に近い状態で推移している。<A社社長>の目下の経営課題は、売上や利益を確保し、100 年近い同社の歴史を絶やさないことにある。しかし、こうした厳しい経営状況にもかかわらず、およそ「150 人前後」で推移してきた従業員(非正規社員15 人前後を含む)のリストラを<A 社社長>自身考えていない。A社ではこれまでも経営理念の一つとして掲げてきた「社員は宝」のスローガンの下で、新卒社員や女性社員の採用を積極的に進め、人件費以外の部分で効率化を図ることに注力してきた。
→A社の概要と、A社長の経営理念が意味深に書かれている始まりの第1段落。
いきなり、第3問の人的資源管理に結び付く内容です。
第3問(配点20点)
業績低迷が続くA社が有能な人材を確保していくためには、どういった人事施策を導入することが有効であると考えられるか。中小企業診断士として、100 字以内で助言せよ。
およそ「150 人前後」で推移してきた従業員(非正規社員15 人前後を含む)のリストラを<A 社社長>自身考えていない。
経営理念の一つとして掲げてきた「社員は宝」のスローガンの下で、新卒社員や女性社員の採用を積極的に進め、人件費以外の部分で効率化を図ることに注力してきた。
「社員は宝」のスローガンでリストラはしない。
新卒社員や女性社員の採用を積極的進める。
人件費以外の部分で効率化を図る。
以上から、
売上や利益を確保し、100 年近い同社の歴史を絶やさないという、経営課題を達成する。
100年の歴史の中で「社員は宝」であることで、存続出来てきた、人材こそが組織を継続するために重要だという考えた方。
社長の理念に沿った、人的資源管理の助言が第3問には有効。
第2段落
②A社の売上の「70%」程度を占めているのは、卒業式前後に生徒・学生に配布する<学校アルバム事業>であり、「創業以来」の主力製品である。「現在」、全国およそ「3,000 校」のアルバム制作を手掛け、年間の学校アルバム製造部数は「30万部」を超えている。製版から製本までのアルバム制作の全工程を一貫して自社内で行っており、国内シェアもトップクラスである。残りの売上の「30 %」を占めているのは、「1970年代」から取り組んできた<一般印刷事業>、「1980年代」にスタートさせた<美術印刷事業>と<その他新規事業>である。
→製品の段落。「創業以来」の主力製品の<学校アルバム事業>が70%。
残りの30%は<一般印刷事業>、「1980年代」にスタートさせた<美術印刷事業>と<その他新規事業>。
第1問(設問1)に対応。
第3段落
③A社の業績が悪化し始めたのは、「2000 年代」になってからのことであり、「それ以前」、同社の業績は右肩上がりで推移していた。「1990年代半ば」の売上は、「現在」よりも10億円以上も多く、経常利益率も10 %を超えていた。当時のA社の成長を支えてきた要因の一つは、今日でも経営理念として引き継がれている人材力の強化、すなわち社員教育の成果にあったといえる。
→A社の強みの段落。
成長を支えてきた要因の一つは、経営理念の人材力の強化、すなわち社員教育の成果。
どんどん時制がちりばめられて入れられているので、時代背景を間違えないことにちゅういしていく。
第1問(設問1)に引き続き対応。
第1問(配点40点)
業績が好調であったA社の<3代目社長>の「時代」に進められた事業展開について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
「当初」立ち上げた一般印刷事業などの事業展開によってA社は成長を遂げること
ができた。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べ
よ。
成長要因。
第1問(設問2)の時制は1990年代後半でこの段落は1990年代半ばとあることから少し前の時期。
第4段落
④「1970年代半ば」に<3代目社長>が、他社に先駆けてオフセット印刷機を導入したのを契機にして、独自で技術開発に取り組んで印刷精度を向上させた。それによって<学校アルバム事業>を拡大させ、高い印刷精度が求められる<美術印刷事業>にも参入している。また、社員教育に力を注ぎ、企画力やデザイン力を強化・向上させたことで、他社と差別化を図ることもできるようになった。さらに、教育効果を高めるために、「1980年代半ば」には、自社所有の遊休地に研修施設を建設し、新入社員研修や従業員の体験学習、小集団活動を積極的に促してきた。
→メインの強みの段落。
他社に先駆けてオフセット印刷機を導入
独自で技術開発に取り組んで印刷精度を向上させた。
<学校アルバム事業>を拡大させ、高い印刷精度が求められる<美術印刷事業>にも参入
社員教育に力を注ぎ、企画力やデザイン力を強化・向上させた
他社と差別化を図ることもできるようになった。
<3代目社長>がやったことなので、第1問(設問1)に対応する。
自社所有の遊休地に研修施設を建設し、新入社員研修や従業員の体験学習、小集団活動を積極的に促してきた。
→ここはこのあとの事業展開につながる部分。
第5段落
⑤「1980年代後半」、将来の少子化時代の到来やOA(オフィス・オートメーション)化の進展が見込まれるようになると、順調に事業を拡大させてきたA社でも、<学校ア
ルバム事業>や<印刷事業>の成長の可能性に懸念を抱くようになり、事業多角化を模索し始めた。<3代目社長>のリーダーシップの下で、自社企画のカレンダーやメモ帳、レターセットなどの印刷関連のオリジナル製品を開発し、商品見本市などでの販売を開始した。その一方で、自社での社員教育の成功体験や施設を活かすことを目的とした企業研修事業や、工芸教室などの教育関連事業にも参入した。また、当時のCI(コーポレート・アイデンティティ)ブームの下で、<地元のコンサルティング会社>と提携して、企業イメージのトータルデザインを手掛けるコンサルティング事業や<自らの顧客である写真館>の店舗デザインを助言するといった事業を手掛けるようになった。さらに、漫画雑誌やタウン誌を編集し発行する出版事業にも手を伸ばした。もっとも、「1990年代後半」にあっても売上のおよそ「80 %」を<学校アルバム事業>が占めていることから、業績伸張の要因は、「1980年代後半」に立ち上げたそれら事業ではなく、同社が<学校アルバム事業>を核に蓄積してきた高度な印刷技術を活用した、<一般印刷>や<美術印刷>など印刷事業の拡大にあったことがわかる。「2000年代」になると、<4代目社長>が他社に先駆けて進めてきたデジタル化によって、時間やコストの大幅な削減が実現された。
→事業多角化の失敗とコア資源の再認識の段落。
第1問(設問2)に対応する。
(設問2)
「1990年代後半」になっても売上の大半を<学校アルバム事業>が占めており、A社の
<3代目社長>が推し進めた<新規事業>が大きな成果を上げてきたとはいえない状況であった。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べよ。
「1980年代後半」の書き出しから第1問(設問2)と時制が同じ。
<印刷事業>の成長の可能性に懸念を抱くようになり、事業多角化。
①オリジナル製品を開発し、商品見本市などでの販売
②企業研修事業
③教育関連事業
④コンサルティング事業
⑤写真館の店舗デザインを助言するといった事業
⑥漫画雑誌やタウン誌を編集し発行する出版事業
無関連多角化です。
従業員がいるのでなんでもかんでも手当たり次第にやって当たればコア事業としようとした感じ。
「1990年代後半」にあっても売上のおよそ「80 %」を<学校アルバム事業>
そして、最後に<4代目社長>の成果。
デジタル化によって、時間やコストの大幅な削減が実現された。
以上、前半部分でした。
時制を間違えなければ結構分かりやすく読みやすい与件文です。
卒業アルバム
卒アルです。個人情報保護法の関係で同意をとるいった問題もありましたね。
芸能人昔と顔違うみたいな。
このブログを読んでいる受験生は今年で中小企業診断士試験を卒業しましょう!
問題に対応した書籍紹介
平成28年度(2016年度)の解答解説が掲載されている書籍です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
TAC 定番の過去5年間の過去問の解答解説
ふぞろいな合格答案10
平成28年度試験(2016年度試験)の答案分析と再現答案
ふぞろいな再現答案4、再現答案4
平成28年度と平成27年度試験(2016年度と2015年度試験)の答案分析と再現答案
ふぞろいな合格答案 10年データブック
平成28年度(2016年)~ 平成19年度(2007年)の10年間分が収録。
事例問題攻略マスター(第2版)
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。A5版と小さく持ち運びに便利。
TBC速習2次過去問題集 平成28~30年度
本日のまとめ
今回の記事は いかがでしたでしょうか。
最後に本日のまとめとなります。
「平成28年度 事例Ⅰ 年号と時制に気をつけろ!そして、決戦は近いぞ!士気をあげろ!」
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「模試の結果は、合否との因果関係は薄い。」
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まだ1ヵ月があり、その1ヵ月間でさらに伸ばすことが出来れば、合格出来るかもしれいない。
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模試で優秀な成績を取れている人も多いが、上位2割、約1,000人の中に入れば合格できる。
- 4回の土日は特別に重要です。モチベーションが維持できる、仕組み作りをする。
- 4事例以上を解いて、本番の訓練を毎週の様に行うことで、本番でスタミナ切れを起こさず解き切る体力をつけておくべき。
- いよいよ決戦という胸の高鳴りを抑えて、日々やるべき準備を続けることが肝心。
- このブログを読んでいる受験生は、今年で中小企業診断士試験を卒業しましょう!
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