おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「令和1年度 事例Ⅳ 計算問題はノーミスで、今年の試験は倍返しだ!」です。
まずは、事例Ⅳの過去記事です。
「事例Ⅳ 対策 注意したこと3箇条 経営分析は単純化」
「令和1年度 事例Ⅳ 経営分析の手順」
「令和1年度 事例Ⅳ 経営分析 解答は差がつかない 思考しない勇気」
「令和1年 事例Ⅳ 設問分析が如く! 80分間のプロセスで勝機を感じろ!」
は下記です。
倍返しWEEK!
1日勉強をやらなかったら、翌日やり返す、倍返しだ!
1度間違えた問題は、2度と間違えない、倍返しだ!
昨年計算ミスでやられた人は、今年はミスを絶対にしない、倍返しだ!
残り7週間。
僕は昨日今日とオンライン勉強会でダブルヘッダーと倍返しです。
今年は受験勉強でドラマ何て見ていないという方は、
10月25日以降に倍返し、倍送りで見るしかない。
検索で予備知識
前作「ドラマ 半沢直樹」は2013年7月7日から9月22日にて放送。
ちょうど7年前。僕が中小企業診断士という資格を知りえる前。
この年も受験前の時期に放映されており、2次試験前の邪魔者ヒットでした。
池井戸潤さんの小説、第1作『オレたちバブル入行組』・第2作『オレたち花のバブル組』を元にドラマ化。
2013年・平成25年の2次試験の問題といえば、事例Ⅰサプリメント、事例Ⅱさつまあげ、事例Ⅲは関西と関東工場、事例Ⅳは植物工場で200%定率法、リスクのコストを書く問題。
余力のある方は未だに半沢直樹パート1時代の過去問は振り返りかえり解いていると思います。傾向の違いはありますよね。
2020年の今回のドラマは、現在放送中。コロナの影響で放送も延期で既に9月に入り、
2次試験前の邪魔者。ある意味今一番日曜日の夜の勉強を邪魔するボスキャラ。
第3作『ロスジェネの逆襲』・第4作『銀翼のイカロス』を元にドラマ化。
タスクフォースを構成し、銀行に対して債権放棄を求めて、経営破綻を回避する。
0点。
抜本的なリストラや赤字事業の廃止を含めた経営再建案を実行して高収益化を図り、銀行からの追加融資を受けて、倍返しをする。
▲
第5作『アルルカンと道化師』
時系列的にはシリーズ第1作『オレたちバブル入行組』の前のストーリー。
ドラマ化して同じキャストとなると年齢的に違和感が出そうですね。
とはいえ、今回もブレイクしたことを受けて、このあと7年後いやもっと前にドラマ化されるのか?果たして。
完全に波乗り記事になってます。
脱線はここまで。
癒着する
情報が筒抜けだ、果たして誰がスパイなんだ
与件文からの抜き出しで解答する、第4問
今回は経営分析以降の自分の再現答案を見ていきます。
僕が解いた順番は、
第1問→第4問→第3問(設問1)→第2問→第3問(設問2・3)の順番でした。
第4 問(配点20 点)
(設問1 )
D 社は<建材事業部>の配送業務を分離し連結子会社としている。その⒜メリット
と⒝デメリットを、それぞれ30 字以内で説明せよ。
(再現答案)
(設問1)2点
(a)建材事業部の事業状況が赤字でも影響を受けずに他事業行えること。
(b)連結会計であり、全社的に評価した場合収益性が悪化する②こと。
(設問2 )
建材事業部では、EDI の導入を検討している。どのような財務的効果が期待できるか。60 字以内で説明せよ。
→与件文の第3段落から要素を抜き取る。
問題点の改善
建材配送の小口化による配送コストの増大
非効率な建材調達・在庫保有が恒常的な収益性の低下
→裏返しで書く
配送コストの削減、効率的な建材調達・在庫保有、収益性の改善
課題
タイムリーな建材配送
受発注のみならず在庫情報についてもEDIを導入することによって情報を共有する
(再現答案)10点
受発注①や在庫情報①をタイムリーに情報共有②することで、配送コストの削減③や建材調達・在庫保有が効率化②して、収益性が向上②する。
→(設問1)はほぼ0点に近い2点。(設問2)は与件にそって60字に詰め込むイメージ。
CVPの基本問題は確実に正答する、第2問
第2 問(配点25点)
D 社のセグメント情報(当期実績)は以下のとおりである。
注: セグメント利益は経常段階の利益である。売上高にセグメント間の取引は含まれ
ていない。
(設問1 )
事業部および全社(連結ベース)レベルの変動費率を計算せよ。
なお、%表示で小数点第3位を四捨五入すること。
「計算過程」
電卓で絶対に入力ミスしない覚悟でたたき始めて、
建材事業部は、変動費4・3・0・3・÷・売上高4・5・1・4×1・0・0
=95.325
小数点第3位を四捨五入から
95.33%
電卓でたたいて、慎重に紙に小数点第3位まで書き写して、斜線を引いて四捨五入。
同様に、マーケット事業部、変動費÷売上高×100と136÷196×100=69.387≒69.39%
不動産事業部、10÷284×100=3.521≒3.52%
そして最後は全社。視力測定の数値の惑わし問題。4,994と4,449をまちがえない。
4,449÷4,994×100=89.086≒89.09%
なめとんのか!これが今年の問題?
あまりに何の仕掛けも種もないことに、逆に困惑してこれで点が取れる試験?
笑みが出ました。
何か仕掛けがないのか?
いやいや基礎点を取らせようとしている問題なのか。
(再現答案)8点
建材 95.33%② マーケット 69.39%② 不動産 3.52%② 全社 89.09%②
(設問2 )
「当期実績」を前提とした全社的な損益分岐点売上高を⒜欄に計算せよ。なお、(設問1 )の解答を利用して経常利益段階の損益分岐点売上高を計算し、百万円未満を四捨五入すること。
(また)、このような損益分岐点分析の結果を利益計画の資料として使うことには、重大な問題がある。その問題について⒝欄に30 字以内で説明せよ。
「計算過程」
公式に当てはめて計算。
損益分岐点売上高=固定費/1-α(変動比率)
474/1-α
α:4,449/4,994 →
1-α:545/4,994
474×4,994/545=4,343.4
≒4,343百万円
正答は、(設問1)の全社の変動比率89.09%を使って算出した数値だった。
474/1-0.8909=474/0.1091=4,344.6≒4,335百万円
(再現答案)4点
(a)4,343万円②
(b)経常段階の計画で営業外収支が含まれ純粋な営業の評価でない②こと。
(a)同じ解答を算出した人も多く加点はされる。
(b)注の経常段階を経常利益のことと勘違い。これはまずい。
セグメントごとの 費用構造については言及できず。
(設問3)
次期に目標としている全社的な経常利益は「250 百万円」である。<不動産事業部>の損益は不変で、<マーケット事業部>の「売上高が10 %増加」し、建材事業部の売上高が不変であることが見込まれている。この場合、<建材事業部>の変動費率が何%であれば、目標利益が達成できるか、⒜欄に答えよ。⒝欄には計算過程を示すこと。なお、(設問1 )の解答を利用し、最終的な解答において%表示で小数点第3 位を四捨五入すること。
(再現答案)9点
(a)91.49%④
(b)
①売上:4,514+196×1.1+284=5,013.6
②変動費:建材事業部の変動費をXとする X+136×1.1+10=159.6X
③固定費:323+101+30=474
①-②-③=目標経常利益250 5,013.6-(159.6+X)-474=250 X=4,130
建材事業部の変動費率:4,130÷4,514×100=91.493・・・≒91.49%⑤
→売上高、変動費、固定費に分けて丁寧に説明して、目標経常利益とあわせて計算して、建材事業の変動比率を算出した。
<マーケット事業部>の「売上高が10 %増加」
<建材事業部>の変動費をXとする。
①売上高、②変動費、③固定費とナンバリング
視覚的にわかる解答を心掛けていた。
引っかけどころはどこなのか、何か仕掛けがないのか、
細心の注意を払い、慎重かつ丁寧に1問づつ解いてミスをしない。
最後の問題は感謝の気持ちで解いた、第3問
第3問(配点30点)
D 社は、マーケット事業部の損益改善に向けて、木材の質感を生かした音響関連の新製品の製造販売を計画中である。当該プロジェクトに関する資料は以下のとおりである。
<資料>
大手音響メーカーから部品供給を受け、新規機械設備を利用して加工した木材にこの部品を取り付けることによって製品を製造する。
・ 新規機械設備の取得原価は20 百万円であり、定額法によって減価償却する(耐用年数5 年、残存価値なし)。
・損益予測は以下のとおりである。
・ キャッシュフロー予測においては、全社的利益(課税所得)は十分にあるものとする。(また)、運転資本は僅少であるため無視する。(なお)、利益(課税所得)に対する税率は30 % とする。
(設問1 )
各期のキャッシュフローを計算せよ。
「計算過程」
まずは図を書く!
ひっかけどころを探す!
・ 新規機械設備の取得原価は20 百万円
これはいつ購入しているのかの記述がない!△20
これがひっかけどころ、以上
あとは、公式に当てはめて、絶対に計算ミスをしないように丁寧にポチポチ
税引前利益×(1-税率:30% → 0.7) +減価償却費(Dep)
第1期:-7 ×0.7+4=-0.9
※ここにー20を含めるかどうかに迷いましたが、
迷ったら設問文に従うで第1期には含めず。
第2期 :3×0.7+4=6.1
第3期:15×0.7+4=14.5
第4期と第5期:8×0.7+4=9.6
(再現答案)10点
第1期 -0.9② 第2期 6.1② 第3期 14.5② 第4期 9.6② 第5期 9.6②
(設問2 )
当該プロジェクトについて、⒜回収期間と⒝正味現在価値を計算せよ。なお、資本コストは5 %であり、利子率5 %のときの現価係数は以下のとおりである。解答は小数点第3 位を四捨五入すること。
「計算過程」
まずは図を書く!
ひっかけどころを探す!
・ 新規機械設備の取得原価は20 百万円
これは第1期の期初に購入しているので△20
これがひっかけどころ、以上
(a)回収期間
まず△20から開始し、第1期はー20.9
第2期はー20.9+6.1=ー14.8
第3期はー14.8+14.5=-0.3
第4期目の途中なので、ー0.3÷9.6=0.03125
3+0.03125=3.03125≒3.03年
小数点第3位を四捨五入
(b)正味現在価値
各期のキャッフローに原価係数をかけて算出。
もし(設問1)が誤っていれば(設問2)以降が全て間違ってしまう問題。
(設問1)の数値が本当に正しいか振り返る。視覚的に良し。
電卓で(M+)と(MR)を使用して計算。
0期:ー20
1期:ー0.9×0.952=-0.8568 (M+)
2期:6.1×0.907=5.5327(M+)
3期:14.5×0.864=12.528(M+)
4・5期:9.6×(0.823+0.784=1.607)=15.4772(M+)
(MR)12.6311≒12.63百万円
小数点第3位を四捨五入
(再現答案)10点
(a)3.03年⑤
(b)12.63百万円⑤
ここまで来たらあとはラスボスのみ。
ラスボスとの戦闘の前に、ここまでこれた道のりに感謝の気持ちを感じる。
たぶん、このラスボスと戦わなくても大丈夫。
ラスボスは戦わずして勝つこと。
たぶんここまできてどこかで間違っている。
とはいえ時間があまったので、ちょっとやってみようか。
それより計算の見直しでしょ。
天使と悪魔の戦い。
とりあえず設問を読む。
(設問3 )
<資料>記載の機械設備に替えて、高性能な機械設備の導入により原材料費および労務費が削減されることによって新製品の収益性を向上させることができる。<高性能な機械設備の取得原価>は30 百万円であり、定額法によって減価償却する(耐用
年数5 年、残存価値なし)。このとき、これによって原材料費と労務費の合計が何%削減される場合に、高性能の機械設備の導入が<資料>記載の機械設備より有利になるか、⒜欄に答えよ。⒝欄には計算過程を示すこと。なお、資本コストは5 %であり、利子率5 %のときの現価係数は(設問2 )記載のとおりである。解答は、%表示で小数点第3 位を四捨五入すること。
→ピントこない。当然です。
過去問にはない初見の問題。
過去問から想定するとこの問題が(設問2)とかで出てきてもおかしくなかったはず。
ここまできて今年は易しかった?まちがえなくひっかけどころが少なく易しい。
(再現答案)1点
減価償却費:30÷5=6百万円①
差額減価償却費:6-4=2百万円
削減される原材料費および労務費をXとする
(x-2)×(1-0.3)+2>0 X>0.857 0.857÷116×100=0.735・・・≒0.74%
意地の一発が「減価償却費」
あとは蛇足。
本来は蛇足はやらずに、最後の見直しに時間を使う。
特に基本的な論点でミスをしていないか、
視覚的に作っておいた計算のメモを最後に見直した方がいいですね。
採点の結果と考察
最後に採点のまとめです。
ふぞろい採点70点、得点開示74点
第1問 合計16点(設問1)8点、(設問2)8点、
第2問 合計21点(設問1)8点、(設問2)4点、(設問3)9点
第3問 合計21点(設問1)10点、(設問2)10点、(設問3)1点
第4問 合計12点(設問1)2点、(設問2)10点
得点開示との差は、第1問の経営指標で2点と、
記述問題で書いてあれば加点で2点と予測。
以上、再現答案の解答解説でした。
問題に対応した書籍紹介
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本日のまとめ
- 昨年計算ミスでやられた人は、今年はミスを絶対にしない、倍返しだ!
-
与件にそって60字に詰め込むイメージの第4問。
-
引っかけどころはどこなのか、何か仕掛けがないのか、
細心の注意を払い、慎重かつ丁寧に1問づつ解いてミスをしない第2問。
-
ラスボスとの戦闘の前に、ここまでこれた道のりに感謝の気持ちを感じる、第3問。
-
蛇足はやらずに、最後の見直しに時間を使う。
特に基本的な論点でミスをしていないかの最終確認。
2次筆記試験まであと48日。
やはり台風シーズン。毎週この台風が来る来ないのは続きます。
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