令和３年度中小企業診断士２次試験事例Ⅲの分析で勝負の分かれ目を感じる

ブリュッセル, ベルギーのデルボーストア - バッグストックフォトと画像

おはようございます。

中小企業診断士勉強会プロデューサーのシンです。

皆さんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。

本日は「令和３年度中小企業診断士２次試験事例Ⅲの分析で勝負の分かれ目を感じる」です。

令和３年度中小企業診断士２次試験事例Ⅲを採点してみて
告知再現答案フィードバック、交流会

まずは、前回までの令和３年度中小企業２次試験の記事から。

「令和３年度中小企業診断士２次試験再現答案分析会アジェンダ～２つの準備！」

「令和３年度中小企業診断士２次試験再現答案分析会開催報告①」

「令和３年度中小企業診断士２次試験事例Ⅰより分析を開始」

「令和３年度中小企業診断士２次試験事例Ⅱの分析と採点で驚愕の事実！」

www.shindanshi-shinblog.com

Youtubeチャンネルでは令和３年度の事例ⅠとⅡの要点を解説

【再現答案分析会事例Ⅰ】令和3年度再現答案分析会勉強会 - YouTube

【再現答案分析会事例Ⅱ】令和3年度再現答案分析会勉強会 - YouTube

令和３年度中小企業診断士２次試験事例Ⅲを採点してみて

既に試験から３週間も経過し１２月に入りました。今更感がもう既に漂う中でも、本当の採点者達は約8,000枚の記述式試験の解答にうんざり、いや四苦八苦、むしろ、もう混乱して採点ミスもあり得るような、苦行をされていることだと思います。

他資格試験に比べて、受験料金が割高な中小企業診断士という試験においては、この試験委員、採点者への報酬の割合も加味して、受験料金を設定していることだと思えてならないです。

だいぶお待たせしてしまいましたが、僕自身も年末ということもあり、お陰様で忙しい毎日を過ごしており、勉強会の振り返りと、再現答案への注力に時間がかかってしまいました。

事例Ⅲは、何といっても生産系の問題が肝になります。令和3年度の問題も例年通りで、切り分けと多面性と、分かっている感のある文章力があるのかどうか。

勉強会のコアメンバー８名と、初学者１名、加えてお問い合わせ頂いた方や、再現答案を提出頂いた方の、採点と集計を行い、事例Ⅲの分析を少し公開する時が来ました。

本試験問題

中小企業診断士試験問題

第１問

革製バッグ業界におけるC社の(a)強みと(b)弱みを、それぞれ40字以内で述べよ。

→例年通りのSWOTのSとW。過去問を解いていなかったり、加点の入り方を分析していなかった人以外、出来ていないという人が全くとしていない、ハイレベルな競争です。

毎年同じようなパターンなので、ここはどれだけ短時間で処理をして他の問題に時間をかけられたかが重要でした。

強み１０点、弱み１０点の合計２０点と全くと言っていいほど、差がつかない問題でした。

各３要素が入っていれば満点。

勉強会メンバー内では高得点は１名の予測

第２問

バッグメーカーからの受託生産品の製造工程について、効率化を進める上で必要な(a)課題2つを20字以内で挙げ、それぞれの(b)対応策を80字以内で助言せよ。

→問題点ではなく、課題。

仮に、この（a）を課題として書いていない場合にはどのぐらいの失点となるのでしょうか。

基本的には０点近くなると思います。

とはいえ、３０点の配点なので、（a）課題が各５点づつ、（ｂ）対応策が各10点づつというのが均等な割り振りです。

この問題は解答がばらける問題で、どの様に切り分けたかによってくるとつくづく感じます。

これは、予めこの切り分けの練習をどれだけ、過去問を活用して深いレベルまで落とし込めた来たのかが問われていました。

残念な結果になってしまう方は、過去問を深掘りしていけば、この問題の解答が果たしてどのようなものか深い部分で理解できると思います。

そして、どのように論じることができるか。やりやすい様に切り分けて、論じたモノ勝ちな様相を呈しています。

勉強会メンバー内では、生産計画と標準化でのスタンダードな切り分けを期待していましたが、本番で混乱した人が多く、高得点は１名に留まっています。

マズい。

第３問

C社社長は、自社ブランド製品の開発強化を検討している。この計画を実現するための商品企画面と生産面の課題を120字以内で述べよ。

→この問題はブランドといったマーケティング事例Ⅱの知識も活用して解答する問題でした。

平成29年度の第3問と第4問当たりとリンクさせた人も多いことでしょうか。

第2問と第3問との切り分けも重要といったところですが、このような問題は古い過去問学習のパターンで出題の傾向を熟知していいれば、普通に対応できる問題でした。

そして、またきかれていることは、「課題」

「課題」として論じないとかなりの減点に言い訳はできないと思います。

この問題は多面的にそこそこでよいと思います。

勉強会メンバー内ではう～ん、そこそこです。

第４問

C社社長は、直営店事業を展開する上で、自社ブランド製品を熟練職人の手作りで高級感を出すか、それとも若手職人も含めた分業化と標準化を進めて自社ブランド製品のアイテム数を増やすか、悩んでいる。C社の経営資源を有効に活用し、最大の効果を得るためには、どちらを選び、どのように対応するべきか、中小企業診断士として140字以内で助言せよ。

→最後の問題は場合分けの問題で、平成28年度のカット野菜の最終問題を思い出した人が多数だったと思います。

既に過去問で同じような問われ方をしてきたことから、どちらを選択すると解答し易いのかはネタバレしていました。

過去問を知っていればわかることで、どちらを選ぶかではなく、書きやすく、上手く論じることができる方を選択して、高得点を狙うかの視点が予め準備をしてきたかどうかの違いでした。

そして、この問題は30点問題。

この問題で稼ぐか、30点で他の問題の失点を補うかしないと、合格レベルの得点には届かないと思います。

大多数が自社ブランド製品の手作り高級派でありながらも、分業化と標準化のアイテム数増加と、勉強会メンバー内ではほぼ半々に。

そこそこが６人の予測。

事例Ⅰは、勉強会メンバーが上手く対応している方が多いと感じました。

事例Ⅱは令和2年度でやらかしてしまった人の、得点を積上げることができたと自負しています。

事例Ⅲは・・・。

この事例Ⅲが振り返ってみたら、肝になってくると感じて止まないです。

何で？