おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
皆さんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「令和2年度 事例Ⅲ 戦略の方向性はいつも通り」です。
令和2年度事例Ⅲに関する過去記事は以下です。
「令和2年度2次試験を解いたみた!午後の部」
「令和2年度 事例Ⅲ 根拠の薄い設問は3分間クッキング」
「令和2年度 事例Ⅲ 変わったところと変わらないところ」
「令和2年度 事例Ⅲ 段落の対応付けに迷走。MECEできますか?」
再現答案採点サービスは出揃った
昨日再現答案採点サービスが出揃ったと受験生やTwitter界隈で情報が出揃いました。
僕個人としては非常に良かったのが再現答案採点サービス。
とはいえ評価が悪ければふざけんな。
お前は何もわかってないだろ。
暴言や誹謗中傷したくなる精神状態。
仮に過去に試験に落ちたことがあれば、そんな不毛なことはする必要も起きません。
試験とは受かる人と落ちる人がいるもの。
落ちる人がいるからこそ、受かる人がいる。
大概の試験は相対評価で至極全うなことです。
みんな出来ているから評価が下がる。みんな出来なければ横一線。
返却された評価を冷静に受け入れて何がダメだったのかを検討していく。
良くないことや失敗した記憶を忘れたくなるもの。
何でこんな意味の無いサービスをしているのか?
受験生を嘲笑るため?金儲け、ブランディングのため?
そんなはずはないと信じたい。
サービス精神。
合否が決まったあとでその採点の中身が生かされると思うから。
合否が決まったあとにそのエビデンスとして生かされるものだと思う。
合否との整合と評価とのズレ。
結果も大事だがプロセスを分析しないと改善には至りません。
ただABCDの評価を単純に眺めるのではなく、各設問ごとの点数を分析して振り返りをしたい。
前置きはこのあたりで。
今回はいよいよ、いやいや今更感もそろそろ出てきてますが、合格発表前なのでお許しいただき、令和2年度事例Ⅲの80分間で解いた解答を公開していきます。
実際に事故採点、いや自己採点も、各社の模範解答と独自の採点ノウハウを元に、勝手な採点基準で致しました。
※設問、『想定と知識』、<対応付けた段落>、「キーワード・センテンス」
(80分間で解いた解答)の順で1問ごとにみていきます。
※解答例は2020年10月の2次試験日の2日後に80分間の初見で解いたものです。
前回までの時間配分。
設問解釈まで3分、1回目詳細読みで20分経過、2回目の詳細読み30分。
問いた順番は、第1問→第4問→第2問(設問1)(設問2)→第3問
Sは抜くだけ、Wは要検討の第1問
第1問(配点20点)
C 社の⒜強みと⒝弱みを、それぞれ40 字以内で述べよ。
『想定と知識』
強みは、技術力や一貫生産体制。設計力、営業力もあるかもしれない。
単に技術力だけではなく修飾語、〇〇の技術力と説明をしたい。
弱みは、依存、生産性など多分詳細は書いていないと想定。
2つの論点を書かないと加点されないことは折り紙付き。
<対応付けた段落>
(a):S(強み)第3段落
(b):W(弱み)第9・15段落
「キーワード・センテンス」
(a):S(強み)
第3段落:特に鏡面仕上げなどステンレス製品の表面品質にこだわり、溶接技術や研磨技術を高めることに努力した。その後、ビル建築内装材の大型ステンレス加工、サイン(案内板)など装飾性の高い製品製作に拡大し、それに対応して<設計技術者>を確保し、設計から製作、据付工事までを受注する企業になった。
(b):W(弱み)
第9段落:契約から製品引き渡しまでのリードタイムは、「平均約2 か月」である。最終引き渡し日が設定されているが、契約、図面作成、顧客承認までの製作前プロセスに時間を要して製作期間を十分に確保できないことや、/複雑な形状など高度な加工技術が必要な製品などの受注内容によって、製作期間が生産計画をオーバーするなど、「納期の遅延」が生じC 社の大きな悩みとなっている。
第15段落:製造部長は、全社的改善活動のテーマである納期遅延の問題点を把握するため、<作業時間中の作業者>の稼働状態を調査した。それによると、不稼働の作業内容としては、「材料・工具運搬」と「歩行」のモノの移動に関連する作業が多く、/<その他作業者間>の「打ち合わせ」、/<営業部担当者>などとの打ち合わせのための「不在」が多く発生していた。
(80分間で解いた解答)
(a)強み
溶接・研磨技術が高く、装飾性の高い設計技術者確保し一貫生産体制と据付まで行える事。
技術力と一貫生産体制を書く。
設問解釈時点で想定した通りに迷いなく書く。
果たして今回の事例企業は一貫生産体制をやっているんですか?という議論はさておき与件には書かれていない、一貫生産体制を敢えて書きました。
(b)弱み
個別受注生産で不稼働が多く納期遅延している業務プロセス。付加価値が低い受注が多い。
第2問、第3問でしきりに問われている、納期遅延。これがまさしく弱み。
2つ目は第4問の高付加価値な受注を充実、拡大からきてます。
戦略問題は第1問とまとめて解決する、第4問
第4問(配点20点)
C 社社長は、付加価値の高い<モニュメント製品事業>の拡大⤴を戦略に位置付けている。<モニュメント製品事業>の充実、拡大をどのように行うべきか、中小企業診断士として120 字以内で助言せよ。
『想定と知識』
助言。いつもの戦略問題。第1問とセットで解くべし。
第1問の強みと弱みを記載して、高付加価値のいつものお約束のパターン。
ここも設問でのヒントである制約条件が薄い。
<対応付けた段落>
第4・5・7・12段落
「キーワード・センテンス」
第4段落
その後、<3 代目である現社長>は、「就任前」から溶接技術や研磨技術を生かした製品市場を探していたが、ある建築プロジェクトで<外装デザインを行うデザイナー>から、モニュメントの製作依頼を受けたことを契機として、特殊加工と仕上げ品質が要求される<ステンレス製モニュメント製品>の受注活動を始めた。
第5段落
<モニュメント製品>は受注量が減少⤵したこともあったが、「近年」の都市型建築の増加に伴い製作依頼が増加⤴している。受注量の変動が大きいものの、全売上高の40 %を占め、<ビル建築用金属製品>と比較して付加価値が高いため、今後も受注の増加を狙っている。
第7段落
⑦受注、設計、据付工事施工管理は<営業部>が担当する。<顧客>から引き合いがあると、<受注製品ごと>に受注から引き渡しに至る<営業部担当者>を決め、<顧客>から提供される設計図や仕様書などを基に、製作仕様と納期を確認して見積書を作成・提出し、「契約締結後」、製作図および施工図を作成して顧客承認を得る。通常、製作図および施工図の<顧客>承認段階では、仕様変更や図面変更などによって顧客とのやりとりが多く発生する。特に<モニュメント製品>では、造形物のイメージの摺合わせに時間を要する場合が多く、図面承認後の製作段階でも打ち合わせが必要な場合がある。設計には2 次元CADを早くから使用している。
設計には2 次元CADは、3DCADにするとひらめく。
第12段落
⑫<ビル建築用金属製品>は切断加工、曲げ加工、溶接・組立までは比較的単純であるが、/その後の研磨工程に技術を要する。(また)、<モニュメント製品>は立体的で複雑な曲線形状の製作が多く、全ての工程で製作図の理解力と高い加工技術が要求される。<ビル建築用金属製品>は「製作完了後」、<製造部長>と<営業部の担当者>が最終検査を行って、出荷する。/<モニュメント製品>は、<デザイナー>の立ち会いの下、最終検査が行われ、この際<デザイナー>の指示によって製品に修整や手直しが生じる場合がある。
(80分間で解いた解答)
溶接・研磨の技術力の強化、3次元CADを導入して装飾性の高い特別仕様の個別受注生産に対応できる、一貫生産体制、据付工事も社内で完結させて、稼働率を高めた生産性の向上で短納期化させて、都市型建築の増加に対応した高付加価値な受注を獲得拡大する。
過去問の解き方と同じ要領・ノウハウ・メソッドで冒険もせず、大きく加点を狙うのでもなく、ただ単調にいつもどおりの解答を書いた。
それじゃあ半分しかとれないよ。
気づいてはいるものの、第2問と第3問のカオスへの恐怖心から、第4問はある程度手を抜いてしまったとでも言えるこのひねりのない解答。
体操競技ではたしかひねりが加点となり難易度が高いほど得点が高いといわれていたような気がする。
3回転ひねり技をブッコめたどうかが実際の得点・加点となると思う。
第2段落:C社の工場建屋の制約から設置高さ7 m 以内の製品である。
使えてない。
解答の後半は次回です。
予備校の解答動画と模範解答
継続投稿。各社の解答や動画を見ていない方は是非!
動きはさすがにない。
予備校:TAC、LEC、大原簿記、KEC、MMC、TBC、AAS、EBA、SLA
ブログ:200%抜け駆けスタイル 診断士試験、一発合格道場
Youtube:まとめしーと流!絶対合格チャンネル
スタディング
毎日更新の各受験予備校の2次試験解答速報
ネタはつきましたが、派生した動画も今後もちょいちょい出てきそうな予感。
いやいやその前に、令和3年度対策ガイダンスがスタートしてますね!
大手予備校はアフェリ無しの、全集中の紹介です。
予備校の壱 TAC
第2次筆記試験 模範解答速報|中小企業診断士|資格の学校TAC[タック]
各講師のYoutube動画
1次「財務会計」特訓ゼミ
予備校の弐 LEC
2次試験受験者のみ動画と模範解答が入手できます。
2次試験 速報講評・Web動画 - 中小企業診断士|LEC東京リーガルマインド
ABCD判定サービスは11月27日(金)まで
ABCD判定サービス - 中小企業診断士|LEC東京リーガルマインド
一部を公開してました
予備校の参 MMC
申し込めば動画と模範解答が入手できます。
MMC版第2次試験(MMC採点)のご案内。
2020年の第2次試験の答案をMMCで採点し成績表を公開。
MMCも採点有料サービスを実施してました。
予備校の肆 大原簿記
模範解答と動画
中小企業診断士 2次試験 解答速報 | 中小企業診断士 | 資格の大原 社会人講座
予備校の伍 KEC
模範解答と動画
2020年度 2次本試験 解答速報 | 中小企業診断士講座ならKEC ビジネススクール
2020年度 2次本試験徹底分析会 | 中小企業診断士講座ならKEC ビジネススクール
2021年合格目標 年末集中特訓合宿
予備校の陸 TBC
令和2年度は事例Ⅰではなく、事例Ⅱ。
やはりダイナミックな動きです。沖縄。大方僕の予想も外していない。
【出題企業様訪問】令和2年度2次試験〔事例Ⅱ〕出題企業の取材記事を公開しました。 | TBC受験研究会|中小企業診断士
【取材の様子】2020年度2次試験 _出題モデル企業B社 事例Ⅱ
模範解答
2020年10月25日実施 中小企業診断士2次筆記試験 解答速報 | TBC受験研究会|中小企業診断士
予備校の漆 AAS
模範解答公開。
【事例1】令和2年度中小企業診断士第2次試験 事例1解答速報
【事例2】令和2年度中小企業診断士第2次試験 事例2解答速報
【事例3】令和2年度中小企業診断士第2次試験 事例3解答速報
【事例4】令和2年度中小企業診断士第2次試験 事例4解答速報
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
再現答案の評価予想サービス(無料)
人数制限ありで随時受けうけてます。
予備校の捌 EBA
解答と怒涛の4時間ライブ動画。
令和3年度対策 ガイダンス
再現答案の解説会がメイン。事例Ⅰと事例Ⅱのみんなが書いている答案のフレーズや知識が集計されたデータが公開させていました。僕の解答も悪くはなかったと安堵。
予備校の玖 クレアール
再現答案は2次試験受験者のみ申し込めます。
動画はHPで配信。
中小企業診断士 | 通信講座で最短合格を目指すならクレアール
2次対策講座もありますね。早割してます。
予備校の拾 SLA
HP。私塾。
その他 スタディング、診断士ゼミナール、アガルート他
1次試験対策のコスパ重視で。
ブログ 200%抜け駆けスタイル 診断士試験
各社の解答をまとめてる記事もあります。
200%抜け駆けスタイル 診断士試験 | わかりやすいのはマスト、具体的ならベスト。暗記と国語で試験を駆け抜け
Youtuber
まとめしーと流!絶対合格チャンネル
一発合格まとめシート前編
中小企業診断士1次試験一発合格まとめシート 前編 2021年度合格目標版―一目でわかる!覚えてしまう! 企業経営理論、財務・会計、運営管理
- 作者:野網 美帆子
- 発売日: 2020/11/01
- メディア: 単行本
スタディング
書籍新刊が発売されてます。
初学者向け。速習メソッドですね。
本日のまとめ
今回の記事は いかがでしたでしょうか。
最後に本日のまとめとなります。
今回は「令和2年度 事例Ⅲ 戦略の方向性はいつも通り」でした。
- 返却された評価を冷静に受け入れて何がダメだったのかを検討していく。
- 合否が決まったあとにそのエビデンスとして生かされるものだと思う。
- ただABCDの評価を単純に眺めるのではなく、各設問ごとの点数を分析して振り返りをしたい。
-
Sは抜くだけ、Wは全体から要検討の第1問
-
戦略問題は第1問とまとめて解決する、第4問
- 設計には2 次元CADは、3DCADにするとひらめくべし。
-
3回転ひねり技をブッコめたどうかが実際の得点・加点となると思う。
2次筆記試験の合否が決まる、口述試験を受験する資格を得た方の発表日
令和2年12月11日(金)まであと14日。
いよいよのこり2週間です。
Twitterではフォロワー、お便りもお待ちしてます。
受験生、診断士、一般の方、どなたでもウェルカムです。
よろしくお願いいたします。
※神頼み!合格祈願!