令和２年度事例Ⅱ １年の長い期間、満点の解答は広がりません

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おはようございます。

中小企業診断士のシンです。

皆さんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。

本日は「令和２年度事例Ⅱ １年の長い期間、満点の解答は広がりません」です。

ＳＷＯＴは２要素以上、内部資源と外部資源の解釈の第１問
対応する段落・要素はどこか？解答フレームにも迷う、第２問
予備校の解答動画と模範解答
本日のまとめ

まずは令和２年次事例Ⅱの過去記事は以下です。

「令和２年度２次試験を解いたみた！午前の部」

「令和２年度事例Ⅱ 令和１年度試験との共通点と相違点」

「令和２年度事例Ⅱ ＳＷＯＴしながら読み進めるハーブの話し」

「令和２年度事例Ⅱ 社長の思いは島の活性化への責任感」

海と空、緑が鮮やかな絶景スポットを連想した画像から始まらせて頂きました。

今回はいよいよ、令和２年度事例Ⅱの８０分間で解いた解答を公開していきます。

実際に事故採点、いや自己採点も、各社の模範解答と独自の採点ノウハウを元に、勝手な採点基準で致しました。

※設問、『想定と知識』、＜対応付けた段落＞、「キーワード・センテンス」

（８０分間で解いた解答）の順で１問ごとにみていきます。

※解答例は2020年10月の２次試験日の2日後に80分間の初見で解いたものです。

前回までの時間配分。

設問解釈まで１０分、概略抑えて１３分経過、１回目詳細読みで２８分経過、２回目の詳細読みで４２分経過。時間の経過が速い。

問いた順番は、第１問→第３問（設問１）→第２問→第３問（設問２）→第４問

第１問のＳＷＯＴからセオリー通りに解答。

ＳＷＯＴは２要素以上、内部資源と外部資源の解釈の第１問

第１問（配点20 点）
「現在」の＜B 社の状況＞について、SWOT分析をせよ。各要素について、①～④の解答欄にそれぞれ40 字以内で説明すること。

『想定と知識』

昨年と同じSWOT分析。配点は２０点で各要素はMAX５点づつ。

時間対効果の観点から、ここは時間をあまりかけずに次の問題に進みたいところ。

このＳＷＯＴでは点数の差がつかない。

各論点に２要素入れる。文章にする必要はなく、列挙した方がよいこと。

現在の制約条件。

＜対応付けた段落＞

①：S（強み）第４・５・７・１１段落

②：W（弱み）第４・６・７段落

③：O（機会）第７・１１段落

④：T（脅威）第２・７・１０段落

「キーワード・センテンス」

①：S（強み）

第４段落：セリ科のハーブ。島内では古くから健康・長寿の効能がある

第５段落：ハーブの栽培手法の確立。無農薬で高品質のハーブが同じ耕作地で年に4 ～ 5 回収穫できる効率的な栽培方法を開発した

ハーブ畑は、生命力あふれる緑の葉が海から吹く風に揺れ、青い空と美しいコントラストを生み出している

第７段落：美しい島で栽培された伝統あるハーブが有するアンチエイジングの効能と社長の高品質かつ安全性を追求する姿勢、島への思い入れを高く評価

第９段落：ハーブが島の顔として認知。

第１１段落：＜Z 社＞との取引実績

②：W（弱み）

第４段落：全国的な知名度はない

第６段落：ハーブと島の知名度が大消費地では著しく低い。ハーブを使った自社による製品開発をいったん諦めた

第７段落：軽い割にかさばるハーブを島から島外の工場へ輸送するとなるとコストがかかることがネック

第１１段落：＜Z 社＞との取引に依存

③：O（機会）

第７段落：消費者の健康志向、拡大基調にあるヘルスケア市場

第１１段落：安眠効果があるとされるハーブ（Yとは異なるハーブ）が注目を集めている。安眠系サプリメントなどの原材料として使いたいと引き合いが来る

④：T（脅威）

第２段落：①若年層の人口流出、②雇用機会不足、③人口の高齢化による耕作放棄地の問題、④農家所得の減少などが深刻化。①～④により、地域の活力が低下。

第７段落：＜メーカー＞間の競争も激しい

第１０段落：ブランド刷新のため、あと「2 ～ 3 年」でこの製品を製造中止する可能性が高いことを告げられた。

（８０分間で解いた解答）

①：S（強み）

高品質の効率的な栽培方法、アンチエイジングの効能、社長の姿勢、Z社との取引実績。５点ぐらい

②：W（弱み）

原材料を出荷してZ社の知名度による取引依存体質。自社ブランド製品の販売認知度がない。５点ぐらい

③：O（機会）

安眠効果のあるハーブを原材料として使いたい引き合い、自社サイトから注文できる事。３点ぐらい

④：T（脅威）

ヘルスケア市場はメーカー間の競争が激しい。Z社との取引減少し近年製造中止が高いこと。５点ぐらい

合計は１８点ぐらい。

令和１年度の採点パターンから、各分類ごとに２つか３つの要素を詰め込みが加点と理解してまいました。この結論は過去問の作りを研究していれば分かったはず。

１つの要素だけだと２～３点。２つ以上で５点。

しかしながら、機会と脅威は外部環境分析にも関わらず、自社のことを書いている痛恨のミス。加点入らないかも。

５２分経過。

第１問まででどれだけ時間を残せたかが、第２問目以降の精度に影響します。

対応する段落・要素はどこか？解答フレームにも迷う、第２問

第２～第４問は、与件のどの根拠を紐づけて解答をすれば正解なのかが分かりづらい構造。僕も最後まで全てを解釈して対応付けられなかった。

第２問（配点30 点）
＜Z 社＞との取引縮小⤵を受け、＜B 社＞はハーブY の乾燥粉末の＜新たな取引先企業＞を探している。「今後」は＜Z 社＞の製品とは＜異なるターゲット層＞を獲得したいと考えているが、B社の「今後」の望ましい取引先構成についての方向性を、100 字以内で助言せよ。

『想定と知識』

配点が３０点。ここが勝負どころ。

「今後」の望ましい取引先構成

異なるターゲット層に対して、資源を活かして、取引先を拡大させる方向性。

＜対応付けた段落＞

第５・７・９・１１・１２段落

「キーワード・センテンス」

第５段落：ハーブの栽培手法の確立。無農薬で高品質のハーブが同じ耕作地で年に4 ～ 5 回収穫できる効率的な栽培方法を開発した

第７段落：希少性と効能を兼ね備えた差別的要素の強いヘルスケア製品の開発可能性

美しい島で栽培された伝統あるハーブが有するアンチエイジングの効能と社長の高品質かつ安全性を追求する姿勢、島への思い入れを高く評価

第９段落：＜本州の工場＞で加工し、ドリンクやサプリメントとして＜全国販売＞

パッケージ島の大自然とハーブからもたらされる美を意識させるパッケージ

Ｔ（ターゲット）＜30～40 歳代の女性層＞

Ｔ（ターゲット）＜ヘルスケアに関心の高い人たち＞

待合室にも広告看板が設置され、島とハーブの名前が大きく明示されている

ハーブが島の顔として認知。誇りに感じ始めている

第１１段落：B 社の事業が＜Z 社＞との取引に依存

第１２段落：自社ブランド製品の販売に再びチャレンジしたいという思いや、島の活性化への思いがさらに強くなってきた。試しに、安眠効果のあるハーブを原材料とした「眠る前に飲むハーブティー」というコンセプトの製品を＜OEM 企業＞に生産委託し、自社オンラインサイトで販売してみたところ、＜20 歳代後半～50 歳代の大都市圏在住の女性層＞から注文が来るようになった。