おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「平成27年度 事例Ⅳ もう一度整理しておきたい、ちょっと難しい問題」です。
公式LINE:壱市コンサル塾 公式LINE
中小企業診断士試験対策から実務まで、最新情報は公式LINEにて!
まずは事例Ⅳの過去記事
「平成30年度 事例Ⅳ 月額無料の事例Ⅳ逃げ切りさ開講」
「平成29年度 事例Ⅳ 割り切った勝負勘」
「平成28年度 事例Ⅳ みんな大好きな事例Ⅳ対策の神髄」
「平成28年度 事例Ⅳ 重箱の隅をつく見直し力」
「平成28年度 事例Ⅳ 悪魔のささやき CVPを倒せば絶対的有利な立場になる」
は下記です。
試験会場と受験票
昨日受験票がご自宅に届いたと思います。どうやら自宅住所に応じた試験会場となっているようです。
もし受験票が届いていない方は即問い合わせましょう。試験まで10日程度しかないので、猶予はないです。
昨年の僕は受験会場が決まった次の日にいてもたってもいられなくなり、夕方あたりから受験会場に向かい、してはいけないと注意書きのある、下見をしました。
さすがに教室の中に入って教室の配置とかトイレの位置とかまでは確認しませんでしが、最寄り駅までの距離感、駅から会場までのルート、会場の雰囲気をつかんでいたいという気持ちで、キャンパス内を1周して、最寄りのドトールでその日の勉強の上積みをして帰宅しました。
最寄りのドトールは、そのあと口述試験の1時間前の最後の知識の詰め込みの時にも利用させて頂き、思い出の場所となりました。
立教大学が受験会場の方へ
我ホームととも言うべき立教大学、池袋。
池袋西口に位置し、学生の街となります。土日は毎週緊張感とは無縁の学生が連日深夜まで飲み歩きコロナ前の活気が戻ってます。
土日も当然学生を中心とした一般人が多く外の世界は全く緊張感がないので、飲まれないように注意が必要です。
立教大学のすぐ近くまで地下でつながっていて「C3」出口が最寄りの出口。
近くにはコンビニがファミマ、セブンとありますが緊急事態でない限りは、会場の最寄りのコンビニで買い物をすることはナンセンス、準備不足なのでやめましょう。
朝7時頃に現地に入って勉強したい方は、ベローチェが7時から営業、モスバーガーが8時から営業で最寄りです。
スタンダードな経営分析は、時間内で解答する
今回は平成27年度事例Ⅳを振り返ります。
まずは全体の計画・全体把握
第1問は経営分析。第2問は予測損益計算書、記述、CVP。
第3問NPV。第4問が大口取引先のデメリットと対策の文書問題。
オーソドックスな事例ではありながらも、落とし穴がどこにあるのか、ここまで学習を積み重ねてきた方であればわかるはず。
解答する順序。
第1問→第4問→第2問→第3問
第3問の(設問1)は難易度が低ければ先に解答する。
この解答の王道パターンは、超難問の年以外については同じルーティンです。
第1問:経営分析
業種:金属加工業。自動車部品等の製造・販売を主な事業とするX社への供給。
(設問1)同業他社比較。
(a)に優れている財務指標。
(b)に課題となる財務指標。
定番の小数点第3位を四捨五入。
高い、低いの解答バリエーション。
定番の収益性・効率性・安全性から解答。
(設問2)
同業他社と比較した場合の特徴を60字以内。
特徴は、良い点と悪い点の両方を記載する。
60字以内。それなりに字数はあるので、3つの要素を丁寧にいれる。
収益性・効率性・安全性が低い、高い。
これだけで15文字で、残り45文字で根拠を与件文から抜き出して解答。
経営分析の解答パターンは2通り。
①与件文を読んで指標の根拠を探り、財務諸表は後から見る、②P/LとB/Sをざっと見て、与件文をあとから根拠として絞り込みと肉付けをする。
与件文をみる。
技術力は市場から一定の評価を受けている→強み。
慎重な市場調査を行った結果、一定の需要が存在する→広告宣伝費がすでに使われていて、マーケティング調査が出来ているという意味。
製品ごとの需要変動や月次ベースでの生産数量の変動が大きくなっている。→弱み。
与件だけでは絞り込みができないので、次に財務諸表をみていく。
B/Sをざっとみる。
スタンダードなB/S。
資産の部
棚卸資産が同業他社の方が多い。
負債の部
短期借入金が当社は多い。
純資産の部
資本金、利益準備金と共に少ない。
次に、P/L。
売上規模、売上総利益が大きく少ない。
営業利益はそこそこで、経常利益は、営業外費用・支払い利息が多くて少ない。
60字のまとめは、収益性・効率性・安全性の視点できれいにまとめていく。
解く順番の次は、第4問
(設問1)
デメリットを30字以内。全て知識で解答。
取引依存、買手の交渉力。
(設問2)
デメリットを解消するための方策。
経営リスク分散の視点。
ここが勝負どころの第2問
戻って第2問(設問1)。
予想損益計算書。
第2問(配点34 点)
→この中途半端な34点って何?
(設問1)
以下の損益予測に基づいて、第X3期の予測損益計算書を完成させよ。なお、利益に対する税率は30%とし、損失の場合には税金は発生しないものとする。
<損益予測>
第X3期の売上高は、X社からの受注減少によって第X2 期と比較して10%減少すると見込まれる。また、第X2 期の損益計算書の費用項目を分析したところ、①売上原価に含まれる固定費は1,020 百万円、②販売費及び一般管理費に含まれる固定費は120百万円である。第X3期における固定費と変動費率は第X2期と同じである。
ここ最近はこの予測損益計算書をもとめる問題が出題されていないので、あなどるなかれで出来るようにしておく必要があります。
問題文に書かれている変化が生じた場合を正確に回答する。
<損益予測>の変化項目を整理する。
①第X3期の売上高は、X社からの受注減少によって第X2 期と比較して10%減少する。
売上高が減少した場合には、連動して売上原価も減少する。
売上高:2,150×90%=1,935
売上原価は、1,770は、固定費が1,020、変動費は差額の750
売上原価の内、変動費は売り上げの減少に比例して減少する。
750×90%=675
売上原価は、675+1,020=1,695
ここまでができるかできないかが重要。
固定費と変動費に必ず分解する癖を持つ。
売上原価と同様に販売管理費、販管費についても見ていく。
変動費は売り上げに応じて同じ割合で減少する、200×9割は=180
販管費は、120+180=300
そのあとの営業外収入と営業外費用については変化はないので、そのままとする。
固変分解の視点を常に持ち合わせて、瞬発的に使えるレベルにする。
(設問2)
傾向を40字とコンパクトにまとめる。原因を60字以内。
2つ同時にまとめ上げる。知識の想起。
この記述問題はマストで解答しなければならない。
出来ると思ったCVPが鍵
(設問3)
設問1の予測損益計算書をもとにCVP分析を行うことによって、以下の金額を求め、(a )欄にその金額を、(b)欄に計算過程を、それぞれ記入せよ。なお、解答にあたっては、金額単位を百万円とし、百万円未満を四捨五入すること。
⑴ 第X3期において100百万円の経常利益を達成するために必要となる売上高はいくらか。
⑵ 第X3期において100百万円の経常利益を達成するために固定費の削減を検討している。必要な固定費削減を行った場合、経常利益がゼロとなる損益分岐点売上高はいくらか。
ここは厳しいながらも出来れば大幅なリード。
経常利益、経常利益、経常利益。
経常利益です。
利益は売上総利益、営業利益、経常利益、税引き前当期純利益、当期純利益と種類があります。そのなかでも今回知りたいのは「経常利益」
経常利益を検討する問題であることを前提条件とできなかった場合には、どんなに計算をがんばったとしても根本的にきかれていることに答えていないので、終了です。
経常利益は、営業外収益13と営業外損失24を考慮して固定費を算出する必要があります。
固定費:1,020+120+(24-13)=1,151
変動費:675+180=855
目標利益は100。
公式 :目標売上高=(固定費+目標利益)/(1-変動費/売上高)
この公式を覚えていなかったり、間違えて使用してしまうとここでも終わりです。
=(1,151+100)/1ー(855/1,935)
=1,251×1,935/(1,935-855)
=1,251×1,935/1,080
=2,241百万円
(設問2)
固定費を求める。
公式:売上高ー固定費ー変動費(=変動費率×売上高)=目標利益
1,935ー固定費ー(855/1,935)×1,935=100
固定費=1,935-(855/1,935)×1,935ー100=980
そして、経常利益がゼロとなる損益分岐点売上高
980/1,080/1,935=1,756百万円
以上、第2問までざっと平成27年度 事例Ⅳをみてきました。
あれっこんなはずではなかった。
体でなれてはいるものの、当日に正確に理解できているかどうか。
ちょっと難しい問題が出てきた時に対応できますか。
まだ不十分なところは最後に確認しておきたいです。
問題に対応した書籍紹介
平成27年度(2015年度)の解答解説が掲載されている書籍です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
事例Ⅳ(財務・会計)の全知識&全ノウハウ
解答解説はこの書籍でご確認ください。
TAC 定番の過去5年間の過去問の解答解説
ふぞろいシリーズ
ふぞろいな合格答案10年データブック
平成28年~平成19年の10年間分の事例問題の再現答案とベスト解答、採点基準が記載されているので直近の過去問をやりつくしてしまった方も活用して、平成19年以降の過去問を勉強することができます。
ふぞろいな答案分析3
平成26年( 2014年)と平成27年(2015年)のふぞろいの前半の合格答案部分をまとめた書籍です。解答だけでなく分析コメントや特集記事など詳細まで知りたい方向けです。
平成26年( 2014年)と平成27年(2015年)のふぞろいの後半部分をの80分間のドキュメントと再現答案がまとめられた書籍です。
事例問題攻略マスター
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。書籍がA4版と小さ目で持ち運びに便利。
平成28年(2016年)~平成24年(2012年)までの過去5年分です。
TBC受験研究会
平成25年~27年度の過去問解説です。
本日のまとめ
今回の記事は いかがでしたでしょうか。
最後に本日のまとめとなります。
「平成27年度 事例Ⅳ もう一度整理しておきたい、ちょっと難しい問題」でした。
- 60字のまとめは、収益性・効率性・安全性の視点できれいにまとめられる。
- CVPは、固定費と変動費に必ず分解する癖を持つ。
- 固変分解の視点を常に持ち合わせて、瞬発的に使えるレベルにする。
-
ちょっと難しい問題が出てきた時のため、まだ不十分なところは最後に確認しておきたい。
公式LINE:壱市コンサル塾 公式LINE
中小企業診断士試験対策から実務まで、最新情報は公式LINEにて!
2次筆記試験まであと11日。
Twitterではフォロワーを絶賛募集中です。
リンクからアクセスしていただき、
フォローやフォローバック、よろしくお願いいたします。
※合格祈願!ポチってください。