おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「令和1年度 事例Ⅳ 経営分析の手順」です。
相棒の電卓公開です。
まずは、事例Ⅳの過去記事です。といってもまだほぼ書いてません。
「企業診断9月号 事例Ⅳ対策 恩師への感謝」
「事例Ⅳ 対策 注意したこと3箇条 経営分析は単純化」は下記です。
小さな夢
「○○さんのブログを見て気づきがあり合格できました。」
という声を頂ければ嬉しいかも。
筆記試験合格発表日の12月11日(金)が楽しみ。
「学びを結果に変えるアウトプット大全」という書籍を読んでいて、
人気ブロガーになる3つの秘訣という項目がありました。
(1)独自ドメイン (2)毎日更新 (3)100-300ー1000の法則
このブログは今回が145記事目。300まではまだまだ半分もきていないです。
100記事 固定ファンがつき、毎日ある程度の人数の人に読んでもらえるように
300記事 検索エンジン経由のアクセスが増える
1000記事 「いいブログ」「人気ブログ」認定、月間数万~10万PVも
このペースだと1000記事までは、3年もかかりますね。
中小企業診断士ブログだけをみてみても10年ぐらい書き続けられている道場ブログなどがあり、それはそれは個人のレベルでは足元にも及ばないと・・・。
せっかく書いているのに色々な人に読んでもらわないと意味がないと思い
今更ながらTwitterのフォロアー数の強化してます。
無断フォローしてますので、相互フォロー宜しくお願い致します。
Twitterでもつぶやきをします。
事例Ⅳも設問解釈と与件の分析
今回は令和1年度事例Ⅳの第1問の経営分析を見ていきます。
この経営分析は「試験開始20分ぐらいで終わらせる」というのがセオリーだと教わり、問題を解いていくとこれ以上時間をかけると他の問題が終わらないことに感覚的に気づきます。
時間厳守で後ろを振り向かないことが重要です。
設問文
まずは事例Ⅰ~Ⅲと同じで設問文の読み取りから行います。
基本的には毎年同じような設問文ですが、微妙に言い回しが違います。
第1問(配点25点)
(設問1 )
D 社の前期および当期の連結財務諸表を用いて比率分析を行い、前期と比較し
た場合のD 社の財務指標のうち、①悪化していると思われるものを2 つ、②改善
していると思われるものを1 つ取り上げ、それぞれについて、名称を⒜欄に、当期
の連結財務諸表をもとに計算した財務指標の値を⒝欄に記入せよ。なお、⒝欄の値
については、小数点第3 位を四捨五入し、カッコ内に単位を明記すること。
→前期と当期の期間比較の問題なので、悪化と改善。のパターンです。
ここで低下と上昇も想定します。
(設問2 )
D 社の当期の財政状態および経営成績について、前期と比較した場合の特徴を
50 字以内で述べよ。
→財政状態はB/S、経営成績はP/Lと言う意味です。
出ないとは思いますが、この部分を財務状態だけにしてひっかける演習問題もありました。いやらしー。
特徴は、強みと弱みの両方を書いてくださいということです。
50字以内なので端的に要素を含めて加点となることに絞ってまとめます。
与件は正確によむ
事例Ⅳも与件文を正確に読み取る必要があります。
1ページとちょっとのボリュームなので5分程度で読み取れます。
この与件文の読み取りを先にしてからB/SとP/Lの指標を見に行ったほうが効率がよいです。
第1段落
①D 社は、「1940 年代半ば」に木材および建材の販売を開始し、「現在」は、資本金2 億円、従業員70 名の<建材卸売業>を主に営む企業である。同社は、連結子会社(D 社が100 %出資している)を有しているため、連結財務諸表を作成している。
→何位やら連結子会社が出てきてややこしくなる予感。
第2段落
②同社は3つの事業部から構成されている。<建材事業部>では得意先である工務店等木材製品、合板、新建材などを販売しており、前述の連結子会社は<建材事業部>のための配送を専門に担当している。<マーケット事業部>では、自社開発の建売住宅の分譲およびリフォーム事業を行っている。そして、同社ではこれらの事業部のほかに、自社所有の不動産の賃貸を行う<不動産事業部>を有している。「近年」における各事業部の業績等の状況は以下のとおりである。
→各事業部ごとの成績は第2問の問題です。
第3段落
③<建材事業部>においては、地域における住宅着工戸数が順調に推移しているため受注が増加しているものの、一方で円安や自然災害による建材の価格高騰などによって業績は低迷している。「今後」は着工戸数の減少が見込まれており、地域の中小工務店等ではすでに厳しい状況が見られている。(また)、建材市場においては<メーカー>と<顧客>のダイレクトな取引(いわゆる中抜き)も増加してきており、これも将来において業績を圧迫する要因となると推測される。このような状況において、同事業部では、さらなる売上の増加のために、地域の工務店等の取引先と連携を深めるとともに質の高い住宅建築の知識習得および技術の向上に努めている。(また)、建材配送の小口化による配送コストの増大や非効率な建材調達・在庫保有が恒常的な収益性の低下を招いていると認識している。「現在」、よりタイムリーな建材配送を実現するため、取引先の了解を得て、受発注のみならず在庫情報についてもED(I Electronic Data Interchange、電子データ交換)を導入することによって情報を共有することを検討中である。
→<建材事業部>の問題点と課題が明記されている段落。
問題点
<顧客>のダイレクトな取引(いわゆる中抜き)も増加
建材配送の小口化による配送コストの増大や非効率な建材調達・在庫保有が恒常的な収益性の低下
課題
受発注のみならず在庫情報についてもED(I Electronic Data Interchange、電子データ交換)を導入することによって情報を共有する
第4段落
④<マーケット事業部>では、本社が所在する都市の隣接地域において建売分譲住宅の企画・設計・施工・販売を主に行い、そのほかにリフォームの受注も行っている。「近年」、同事業部の業績は低下傾向であり、とくに、「当期」は一部の分譲住宅の販売が滞ったことから事業部の損益は赤字となった。経営者は、この事業部について、多様な広告媒体を利用した販売促進の必要性を感じているだけでなく、新規事業開発によってテコ入れを図ることを検討中である。
→<マーケット事業部>の問題点と対応策の段落。
第5段落
⑤<不動産事業部>では所有物件の賃貸を行っている。同事業部は本社所在地域においてマンション等の複数の物件を所有し賃貸しており、それによって得られる収入はかなり安定的で、全社的な利益の確保に貢献している。
→最後は<不動産事業部>の段落。ここは業績がよい。
第6段落
⑥D 社の前期および当期の連結財務諸表は以下のとおりである。
試験問題は以下のようにSWOTの色分け。
B/SとP/Lへのカラーメモ
マークを付けたのは、連結、(単位:百万円)、そして当期には太ペンで囲む。
この当期と前期の読み違いなどのうっかりミスが、合格するか不合格かの損益分岐点になっちゃいます。
いわばこのマーキングが最重要項目の1つ。
自分自身で99%間違えないような仕組みづくりを作りましょう。
収益性・効率性・安全性
「収益性の手順」
前期と当期の不等号を書き大小を分かりやすくする。
悪化か改善化の印を左側に〇と✖でつける。
売上原価や販管費が前期より当期に増加しており、悪化の可能性が高いとみます。
営業外収益と営業外費用をみると当期の方が改善されているので、
売上高経常利益率の可能性は低いとみます。
売上高総利益率か売上高営業利益率。
そして、最後に電卓で計算を2~3回する。
この電卓をたたく瞬間はビビります。
数値が間違っていても電卓の性にはできないです。
よくあるのがCやACを押していなくて計算が全然あわないこと。
また単純な押しまちがえが起こるんです。
セオリーはなるべく電卓を使わない。
さすがに暗算はむりなので、ものすごく押し間違えに注意して緊張しながら、
ポイ、ポチ、ポチ、と正確に押して液晶の数値をみて心を落ち着かせて工程を踏んでいきます。
「効率性の手順」
有形固定資産回転率が改善しており、棚卸資産回転率と売上債権回転率は悪化してます。
ここで気になるのは当期の棚卸資産。
約1.65倍になっており、マーカーで先に〇をつけてます。
こういった〇をつけてあとからでもわかるような問題の汚し方が重要です。
「 安全性の手順」
問題を解く前からたぶん短期借入金か長期借入金かのどちらかで負債が増えており、
負債比率が悪化していると検討はしていきます。
案の定短期借入金がが約1.7倍にもなっており負債比率が悪化。
その影響に連動して自己資本比率も悪化です。
(再現答案)
(設問1)
①売上高営業利益率 0.98%、負債比率 249.49%
②有形固定資産回転率 1.64回
①が4点、②が4点の合計8点
→収益性・効率性・安全性との3ついう王道のパターンをあえて崩す、
棚卸資産回転率が本解だと思いつつも、変える事での失点リスクを鑑みて、
王道の3つの指標からの選抜にした。
有形固定資産回転のみ改善していてので消去法で選択。
与件では不動産事業部が好調である記載が第5段落にあり根拠とする。
仮に2つを書いて知まうと、収益性の指標がいれれらない。
優先順位としては収益性。収益性は配送コストの増大や非効率的な建材超多雨・在庫保有から販管費が増加していることから、売上高営業利益率を選択した。
(設問2)
住宅受注が増加②し効率性が増加①したが、配送コストの増大②や非効率的な調達や負債増加①で収益性・安全性が低下②。8点。
合計16点。う~ん。ちょっと低いようなきがする。
点数はふぞろい採点です。
電卓
電卓を使うときは、入力ミスで勝負が決する。
絶対に間違えられないという覚悟で慎重に扱う。
問題に対応した書籍紹介
令和1年度(2019年度)事例Ⅳの解答解説が掲載されている書籍です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
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本日のまとめ
- 経営分析は、試験開始20分ぐらいで終わらせる。
- 経営分析の記述が50字以内であれば、端的に要素を含めて加点となることに絞ってまとめる。
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問題へのマーキングが最重要項目の1つ。
自分自身で99%間違えないような仕組みづくりを作りましょう。
-
セオリーはなるべく電卓を使わない。
ものすごく押し間違えに注意して緊張しながら、正確に押して液晶の数値をみて心を落ち着かせて工程を踏んでいく。
- 〇をつけてあとからでもわかるような、問題の汚し方が重要。
2次筆記試験まであと51日。
のこり50日。1通り出題範囲の学習を終えて、ここからは振り返りや復習が重要です。
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