おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「事例Ⅳ 対策 注意したこと3箇条 経営分析は単純化」です。
まずは、事例Ⅳの過去記事です。といってもまだほぼ書いてません。
「企業診断9月号 事例Ⅳ対策 恩師への感謝」は下記です。
事例Ⅳ王になる
「事例Ⅳを制するものが診断士試験を制する。」
この言葉は恩師がよくおっしゃられていたキャッチコピー。
結果、僕はこの事例Ⅳに残念ながら救済されて合格出来ました。
冒頭で写真で公表させていただいたのが僕の成績表です。
事例Ⅳのみ70点超え。事例Ⅳでミスをしていたら合格はなかったことが分かります。
令和1年度の事例Ⅳは例年までと比較すると非常に解きやすい問題で、
極端に難しい問題は1問しかなく、基本的なところ、みんなが出来るところで、
ミスをしなかったかどうかの勝負となった試験でした。
このあとシリーズもので令和1年度の試験を振り返っていきたいと思いますが、
まずは自身が特に昨年事例Ⅳ対策で気をつけたことを書かせていただきます。
事例Ⅳ対策は進んでますか?
事例Ⅳが苦手だったり苦手意識がある受験生の方も多いと思います。
事例Ⅰ~Ⅲは国語力が中心の文系科目ですが、事例Ⅳは計算問題もある理数系科目。
この苦手意識は学生時代からの得意不得意のを引き継いだ思い込みの可能性もあります。
事例Ⅳの勉強は1問1問解く時間は10分~15分と短時間で出来ますが、
解答のプロセスや答えまでの理解をしていくとかなりの時間がかかります。
僕も初めて平成26年や平成27年の意思決定会計・NPV(正味現在価値)の問題を解こうとしたときは何が何やら良くわからんといった感じでした。
既に9月に入り未だに理解が追い付かないといった方は、あまり1つの問題に時間を掛けないで解答を見て解法を覚えて繰り返し解くことをお薦めします。
1度解いた問題を翌日も解き記憶を定着させる方法も有効です。
事例Ⅳ対策で注意したこと3箇条
僕が昨年事例Ⅳ対策で注意したことをお話しします。
まず1つめは、「疲れ切った状態で問題を解くこと」です。
ご存じの通り最後の事例である事例Ⅳは16:00~17:20の80分間の戦いです。
朝から3事例解いてきて、脳みそをすり減らしてしまっている、かなり疲れ切った状態で最後の刺客として事例Ⅳが登場します。
その疲れ切った状態で問題を解くことになるので、通常より判断能力が低下していたり、目が疲れてきて文字が読みづらくなってきていたり、いつもならやらかさないような単純なミスをしてしまう状態での戦闘となります。
このハンディキャップは誰しもが同条件となるので文句は言えないので
日ごろから敢えて判断能力が鈍っている状態での調整が必要です。
たとえば、1日勉強する時間があるとすれば、事例Ⅰ~Ⅲの勉強を、過去問や演習問題と解いたり写経したろ訓練をします。そして、最後の疲労した状態で事例Ⅳの問題を解く。
平日も先に事例Ⅰ~Ⅲの勉強をして、最後に時間を決めて事例Ⅳの学習をする。
各事例タイムマネジメントは重要ですが、事例Ⅳは分からない問題も日ごろから
ダラダラと解答解説とにらめっこを続けていてもなかなかできるようにはならないです。
2つ目に注意したことは、「事例Ⅳの勉強をやりすぎないこと」です。
これはよく陥るバターンです。
事例Ⅳの数値の問題に関してはある程度正答が導き出されているので、
問題が正確にとけた時の達成感や満足感が得られやすくドーパミンがが出る事例です。
問題と解いて正確だった時の快感がつい時間を気にせずたくさん問題を解いてしまいます。
この作用を上手く利用して軌道に乗せることが出来れば事例Ⅳの計算問題対策は成功ですが、そう簡単にうまくいかせてくれないいくつかの落とし穴を敢えて作っているから、たちが悪いです。
また、この事例Ⅳ対策には相反する2つの考え方があります。
事例Ⅳに注力して時間を掛けたほうが良いという考えと、あまり時間を掛けない方が良いという考え。
前者の根拠は2次試験の受験生はみんな1次試験を突破してきたある程度実力のある人の集まりなので、事例Ⅰ~Ⅲの試験ではあまり大きな差がつかないので、事例Ⅳで差が出るので事例Ⅳが最も重要という考え。
一方後者では事例Ⅳも同じ100点満点の科目の1つに過ぎないので、各事例を満遍なく学習して底上げをした方がよいという考え。
僕は昨年については後者の考えを採用しまして、敢えて事例Ⅳ対策あまりやらないで、時間を決めて集中してやることにしました。
各事例ごとに勉強時間を記録してましたが、9月は事例Ⅳの勉強時間が1番少なかったです。
そして、注意したことの3つ目が「中小企業診断士試験は事例Ⅳも含めて国語の試験であること」です。
事例Ⅳでも与件文がありますし、他の事例より問題文もやたらと長いです。
記述問題も多く出題されます。
解答のプロセスをマス目がない空欄に記述する記述式の問題も出てきます。
ここまで国語の要素が多くて、理数系、果たして計算の問題なのでしょうか。
答えはNOです。
事例Ⅰ~Ⅲの対策で鍛えてきた、設問や与件文の解釈の力を活かして事例Ⅳも解く。
計算より文章を注意深く読み取ることで、ひっかけどころや読み取りミスを軽減させていくことが出来ます。
経営分析は単純化
必ず1番始めに出題されるのは経営分析。この経営分析が事例Ⅳでは基礎点となります。過去問だと多いときは40点の年もありました。
収益性、効率性、安全性の指標って覚えてますよね。
1次試験のテキストではインスタントカバレッジレシオや生産性の指標も出てきますが、解答に使う指標は過去問の出題傾向から絞り込んでしまいました。
収益性は3つ
効率性は3つ
有形資産回転率、棚卸資産回転率、売上債権回転率
安全性は2パターン
使う指標は単純にしてパターン化できます。
以下、それぞれ見ていきますと、
収益性では、平成24年の温泉旅館の予想P/Lも作成しないといけない、
難問では「収益性が改善したか否かを判定するのに最もふさわしいと考えられる財務指標を3つ答えよ」という問題でそのときは、ROA(総資本経常利益率)も登場しますが、それ以外では3つのみです。
厳密にいえば、売上高売上原価比率や売上高販管費比率を指摘できる問題もありますが、売上高総利益率や売上高営業利益率で解答すればよいと考えます。
効率性では、有形固定資産回転率が最も多く、棚卸資産回転率が次に多いパターン。
有形固定資産回転率は設備投資、不動産・土地が関係しており、棚卸資産回転率は在庫問題が多いパターン。
安全性では、固定比率、固定長期適合率もありますが、あまり指摘しづらい指標です。
負債が多い場合には負債比率で低いや悪化、自己資本比率が高い場合強みの高いや改善などです。
B/Sの構造上、当座比率は棚卸資産を含まない指標なので、棚卸資産回転率との関係性が深くと連動してきます。
指標の選択よりも注意すべきこと
指標の選択の整合については賛否両論あるところですが、実際は設問2の記述問題との整合がとれていて、的確な助言が出来ていれば加点はされていると思います。
その検証については過去問を通じて別記事で行います。
それよりも注意しなければいけないのは、単純な凡ミスです。
数値の記載の誤り、4と9とか2と3、2と4とか単純な記載ミス
次に単位。収益性と安全性は単位が%、効率性は回
小数点。小数点第3位を四捨五入。小数点以下を四捨五入。
また、設問2は記述のパターンが決まっているので、設問解釈から解答の方向性を順次に出来るようにしていくことも重要です。
他社比較の問題では高いと低い、期間比較の問題では改善・上昇、悪化・低下の記載の型があります。
字数制限が令和1年・平成30年は50字、平成29年は40字、平成28年は70字、平成27年は60字と徐々に少なくなっている傾向もありますので、
コンパクトにまとめる訓練も重要です。
意識の高いシンプルなラーメン
使うスープの素なるエッセンスを絞り込み、シンプルに思考です。
事例Ⅳ対策に対応した書籍紹介
事例Ⅳ(財務・会計)の全知識&全ノウハウ
この書籍はマストアイテム。
直近の事例が掲載されていないですが、他書籍で補てん。
各分野ごとにドリル形式で解ける計算問題集は未だに出版が少ないです。
事例Ⅳの項目に過去の解答例一覧が掲載されてます。
本日のまとめ
- 事例Ⅳを制するものが診断士試験を制する。
-
あまり1つの問題に時間を掛けないで解答を見て解法を覚えて繰り返し解く。
良問の攻略から類似問題が出題されたときに安定して解答できるようにする。
- ①疲れ切った状態で問題を解く。日ごろから敢えて判断能力が鈍っている状態での調整する。
- ②事例Ⅳの勉強をやりすぎない。敢えて事例Ⅳ対策あまりやらないで、時間を決めて集中してやる。
- ③中小企業診断士試験は事例Ⅳも含めて国語の試験。設問や与件文の解釈の力を活かして事例Ⅳも解く。
- 経営分析で、使う指標は単純にしてパターン化できます。
- 単純な凡ミスに注意。数値、単位、小数点などには細心の注意を払う。
2次筆記試験まであと52日。
1次試験終了からカウントダウンをしてますが、そろそろ半分が経過します。
そろそろ診断士の2次試験の勉強に飽きて浮気心が出てくる時期なので、
ご注意ください。
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