おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「平成30年度 事例Ⅱ 加点の匂いが感じられるキーワードを拾う」です。
まずは令和1年度 事例Ⅱの再現答案の記事からです。
「平成30年度 事例Ⅱ フレームワークと資源のつながり」
「平成30年度 事例Ⅱ 活!ここからが本番!使える資源をピックアップ。」は下記です。
実務補修
中小企業診断士への登録要件で、合格後3年以内に、実務補修を15日間以上受けるか、実務に15日以上従事をして申請しないといけないことになってます。
合格しても3年間何もしなければ登録できないということ。
丁度この週末から8月の実務補修が始まってます。
2月には5日間コースと15日間コース。
7・8・9月にそれぞれ5日間コース。
8月のコースは東京では180名定員とこの期間のコースでは一番人数が多いコース。
夏休みを利用して受講される方向けですね。
ちなみに令和3年2月の実務補修のスケジュールも掲載されております。
令和3年2月
東京のスケジュール
15日間コース:163,600(税込) 2月5日(木)~3月15日(月)
5日間コース:55,000円(税込) 2月5日(木)~2月15日(月)
今年の受験生の方は気が早いですが、来年実務補修を受講している姿を想像してみるのがよいと思います。何せ半年後の話しですからね。
僕も噂やブログでは情報を見ていたりもしました。
来年は受けるかもしれない。
来年も仕事とかプライベートとか調整しないといけない。
何かを得るためには何かを犠牲にする、取捨選択。
今年の試験に合格して、来年は実務補修に進みたい。
強い信念を抱き続けることが重要です。
されど、上位2割で合格です。
実務補修の詳細についてはまた別記事で。
コロナ前はインバウンドが需要が激伸びでした
第6段落
⑥<X 市は大都市圏>とも近く、電車で「2時間程度」の日帰りできる距離にある。古き良き時代の日本を感じさせるX 市の街のたたずまいは観光地として人気を集めている。「2017 年」時点で、<X 市を訪れる観光客>は全体で「約500 万人」、このうち<「約20 万人」がインバウンド客>である。商業地域には空き店舗があったが、観光客が回遊しそうな通り沿いの空き店舗には地元の老舗商店が出店して、シャッター通りにならないための協力体制を敷いた。食べ歩きできるスイーツや地域の伝統を思わせる和菓子などを販売し、街のにぎわい創出に努めた。歴史ある街並みに加え、こうした食べ物などは写真映えし、SNS 投稿に向く。そのため、「ここ数年」は<和の風情を求めるインバウンド客>が急増している(図参照)。
→X市の外部環境の段落が続きます。
古き良き時代の日本を感じさせるX 市の街のたたずまいは観光地として人気。
<X 市を訪れる観光客><「約20 万人」がインバウンド客>
二回目の和の風情を求める
<「約20 万人」がインバウンド客><和の風情を求めるインバウンド客>が急増
これは増加というフレーズから増えているので新規顧客のターゲットです。
第2問の「今後」のメインターゲット層に紐づく段落です。
第2問
B 社は「今後」、<新規宿泊客>を増加させたいと考えている。そこで、B 社のホームページや旅行サイトにB 社の建物の外観や館内設備に関する情報を掲載したが、反応がいまひとつであった。B 社はどのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。「今後」のメインターゲット層を明確にして、100字以内で述べよ。
食べ歩きできるスイーツ、地域の伝統を思わせる和菓子、歴史ある街並み、食べ物などは写真映えし、SNS 投稿に向く
好意的なクチコミを得るためには、SNS投稿で映える。
第3問に対応づけられます。
第3問
B 社は、<宿泊客>のインターネット上での好意的なクチコミをより多く誘発するために、おもてなしの一環として、<従業員>と<宿泊客>との交流を促進したいと考えている。B 社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか、100 字以内で述べよ。
2019年の中小企業白書から
2019年の中小企業白書
第3部 中小企業・小規模企業経営者に期待される自己変革
第1節 構造変化への対応 より表を引用
過去のインバウンド需要が激伸びのころの情報です。
2020年の予測を考えると悲しい限りですね。
2018年は中国、韓国、香港・台湾で74%。
「和の風情を求めるインバウンド客」
「個人のブログ」や「Facebook/Twitterなど」の情報をみて旅行に役立ててます。
個人ブログやSNSの情報発信の重要性を再確認します。
取り組みと効果、顧客層
第7段落
⑦一方、B 社のビジネス手法は「創業時」からほとんど変わっていなかった。「明治時代」から<仕事や執筆・創作活動のために訪れる宿泊客>が常に一定数いたため、たいしたプロモーション活動を行う必要性がなかったのが理由である。それに気付いた<8 代目>は就任して「1年後」、館内に無料Wi-Fi を導入し、B 社ホームページも開設した。これにより、それまで電話のみで受け付けていた宿泊予約も、ホームページから外国語でも受け付けられるようになった。また、最低限のコミュニケーションが主要な外国語で図れるよう、従業員教育も始めた。近々モバイル決済の導入も考えている。「現在」、<宿泊客>は<昔なじみのビジネス客8 割>、<インバウンド客2 割>であるが、<なじみ客ら>は高齢化が進み、減少傾向にある。最寄り駅から距離のあるB 社には、<事前に予約のない客>が宿泊することはほとんどない。
→ ターゲットの顧客の記載が中心の段落。
8代目がやったことと効果。
①無料Wi-Fi を導入し、B 社ホームページも開設 → ホームページから外国語でも受け付けられる
②従業員教育 → 最低限のコミュニケーションが主要な外国語で図れる
既存顧客層
<仕事や執筆・創作活動のために訪れる宿泊客><昔なじみのビジネス客8割>
<なじみ客ら>は高齢化が進み、減少傾向にある。
新規顧客層
<インバウンド客2 割><予約客>
<事前に予約のない客>が宿泊することはほとんどない。
どうやって、予約してるんでしょうか。ネット事前予約でしょ。
第1問~第4問まで全てに対応。
アジアからのインバウンド需要
爆買いでした
インバウンド実は取り込めてない
第8段落
⑧B 社から距離の離れた<駅前にはチェーン系ビジネスホテルが2 軒>ほどあるが、X 市市街地中心部にはB 社以外に宿泊施設がない。かつては<B 社と似たようなタイプの旅館>もあったが、「10 年以上前」に閉鎖している。<B 社周辺にある他の業種の店々>は、拡大する観光需要をバネに、このところ高収益を上げていると聞く。B 社だけがこの需要を享受できていない状態だ。
→第1問の3C分析
競合と自社の状況がかかれている。
競合:Competitor と<駅前にはチェーン系ビジネスホテルが2 軒>
自社:CompanyX 市市街地中心部にはB 社以外に宿泊施設がない。拡大する観光需要で、高収益を上げている。B 社だけがこの需要を享受できていない状態。
競合の記載はここだけなので少ないです。
また第4問の宿泊需要を生み出す課題にも対応する。
最終段落には成功体験の日本の朝
第9段落
⑨<8 代目>は事業承継したばかりで経営の先行きが不透明であるため、宿泊棟の改築などの大規模な投資は当面避けたいと考えている。<既存客>との関係を考えると、宿泊料金の値上げにも着手したくない。打てる手が限られる中、8 代目が試しに従来の簡素な朝食を日本の朝を感じられる献立に切り替え、器にもこだわってみたところ、<多くの宿泊客>から喜びの声が聞かれた。こうした様子を目にした<8 代目>は、経営刷新して営業を継続したいと考えるようになり、中小企業診断士にその方向性を相談した。
→宿泊棟の改築や、宿泊料金の値上げは実施しない。
中小企業ということで経営資源が限定されて制約条件がある中、できる施策は限られている。
成功体験が最終段落にまで散りばめられている構造。
従来の簡素な朝食を日本の朝を感じられる献立に切り替え、器にもこだわってみたところ、<多くの宿泊客>から喜びの声が聞かれた。
第2問・第4問に対応する段落。
経営刷新して営業を継続したい課題の部分。
与件は以上ですが、この年の事例は使える資源と微妙な資源が全段落に散りばめられている構造で、ことあとの段落と設問との対応付けが幅広くなってしまいます。
第1問はほぼすべての段落。
第2問は2・6・7・9段落
第3問は1・4・6・7段落
第4問は1・3・4・5・7・8・9段落
う~ん。対応する段落がたくさんあって資源をまとめられませーん。
ここまで与件をみてきて気づくことは、1つの段落に複数の要素が埋め込まれていること。使える資源と使えない資源。外部環境とターゲット。競合の情報。
1つの段落に複数の設問の解答に使う根拠が埋め込まれている。
加点になる資源の匂いを感じ取る。
根拠を別に切り出して、整理して、解答に入れた方が効率が良い。
次回は設問の解答作成までです。
問題に対応した書籍紹介
平成30年度(2018年度)の解答解説が掲載されている書籍です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
まとめシート 平成30年度編:2次試験 ¥550
ふぞろいな合格答案12
平成30年度試験(2018年度試験)の答案分析と再現答案 ¥2,640
ふぞろいな再現答案5、再現答案5各¥2,640
平成30年度と平成29年度試験(2018年度と2017年度試験)の答案分析と再現答案
事例問題攻略マスター(第2版)¥3,080
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。A5版と小さく持ち運びに便利。
EBAメソッド で「読み・解く合格答案作成講座 ¥2,640円
メソッドと平成30年度の事例問題は網羅されてます。
TBC速習2次過去問題集 平成28~30年度 ¥4,180
本日のまとめ
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今年の試験に合格して、来年は実務補修に進みたい。強い信念を抱き続けることが重要。
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1つの段落に複数の要素が埋め込まれていること。使える資源と使えない資源。外部環境とターゲット。競合の情報。
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1つの段落に複数の設問の解答に使う根拠が埋め込まれている。
- 加点になる資源の匂いを感じ取る。
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根拠を別に切り出して、整理して、解答に入れた方が効率が良い。
2次筆記試験まであと63日。
合格こそが全て。そろそろ本気モードです。
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