令和１年度事例Ⅱ 女性はなぜネイルにはまるのか？

おはようございます。

中小企業診断士のシンです。

皆さんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。

本日は「令和１年度事例Ⅱ 女性はなぜネイルにはまるのか？」です。

過去の問題にも実は登場していたネイル
ＳＷＯＴを意識して読む
商社長とＹさんのコンビ愛が復活
弱みもあるが順調
ネイルサロンの女性の心理
問題に対応した書籍紹介
本日のまとめ

まずは令和１年度事例Ⅱの過去記事です。

「令和１年度事例Ⅱ 業種は問わず定番のフレームワーク」は下記です。

過去の問題にも実は登場していたネイル

平成１３年度からの過去問をざっと流し読みしました。

正直だいぶまえたぶん約３年前に１度だけ解いた大昔の遺跡過去問、

平成１３年～平成１８年度の過去問はふぞろいでも取り扱われていない、遺跡状態。

気づいたのはネイル店が平成１７年度の過去問にも登場してました。

平成１７年度の過去問は本店と支店の２店舗の美容院の事例。

立地はＪＲとの駅からの徒歩圏内の距離で地下鉄が開通し３駅が徒歩圏内に。本店は顧客にゆったりとした雰囲気を味わってもらいたいため、完全予約制。

着付けサービスはもとより、最近はネイルアート技術を若手従業員に習得させ、ネイルのサービス提供も始めている。今後はエステの導入も視野に入れ、幅広い顧客層からの支持を広げようとしている。

１５年も前の過去問。だいぶテイストが違います。

設問の傾向もだいぶ違うので、お時間に余裕のあるかたは一度流し読みしてみてもよいと思います。

Ｈ１３年～令和１年度までの過去問がダウンロードできます。

2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士２次試験対策専門校

ＳＷＯＴを意識して読む

令和１年度の与件は全部で７段落。

事例Ⅱの与件文は長い。

令和１年度は事例Ⅰが 2,917文字で事例Ⅱが2,782文字と事例Ⅱの方が若干少ないですが基本的には情報量が多く、情報を整理するのに時間がかかり、

全体のバランスを崩してしまうのが事例Ⅱのわなです。

第１段落

①B 社は資本金200 万円、社長を含む従業者2 名の「完全予約制ネイルサロン」であり、地方都市X 市内の商店街に立地する。この商店街は県内では大規模であり、＜週末には他地域からも来街客＞がある。中心部には小型百貨店が立地し、その周辺には少数ではあるが有名ブランドの衣料品店、宝飾店などのファッション関連の路面店が出店し

ている。中心部以外には周辺住民が普段使いするような飲食店や生鮮品店、食料品

店、雑貨店、美容室などが出店している。X 市は県内でも有数の住宅地であり、中

でも商店街周辺は高級住宅地として知られる。X 市では商店街周辺を中核として「15

年前」にファミリー向け宅地の開発が行われ、その頃に多数の家族が入居した（現在の

人口分布は4 ページの図1 参照）。当該地域は新興住宅地であるものの、桜祭り、七

夕祭り、秋祭り、クリスマス・マーケットなどの町内会、寺社、商店街主催のイベン

トが毎月あり、行事が盛んな土地柄である。

→ポジティブなことしかかかれていない、気持ちいい第１段落です。

ＳＷＯＴ分析が第１問なので意識しまくりだと思います。

外部環境が主に記載されているので、機会の段落です。

暖色は強みと機会。

寒色は弱みと脅威。

黄土色はキーワード。

緑色はターゲット候補です。

商社長とＹさんのコンビ愛が復活

第２段落

②B 社は「2017 年」に現在の社長が創業した。＜社長＞と＜社員Y＞さんは共に40 代の女性で、美術大学の同級生であり、美大時代に意気投合した友人でもある。＜社長＞は美大卒業後、当該県内の食品メーカーに勤務し、社内各部署からの要望に応じて、パッケージ、販促物をデザインする仕事に従事した。特に在職中から季節感の表現に定評があり、＜社長＞が提案した季節限定商品のパッケージや季節催事用のPOP は、同社退職後も継続して利用されていた。＜Y さんは＞美大卒業後、X 市内2 店を含む10 店舗を有する＜貸衣装チェーン店＞に勤務し、衣装やアクセサリーの組み合わせを提案するコーディネーターとして従事した。2 人は同時期の出産を契機に退職し、しばらくは専業主婦として過ごしていた。やがて、子供が手から離れた頃に社長が、好きなデザインの仕事を、家事をこなしながら少ない元手で始められる仕事がないかと思案した結果、ネ

イルサロンの開業という結論に至った。Y さんも社長の誘いを受け、起業に参加し

た。「なお」、＜Y さん＞はその時期、前職の＜貸衣装チェーン店＞が予約会（注）を開催し、人手が不足する時期に、＜パートタイマーの同社店舗スタッフ＞として働いていた。＜Y さん＞は七五三、卒業式、結婚式に列席する30～50 代の女性顧客に、顧客の要望を聞きながら、参加イベントの雰囲気に合わせて衣装の提案を行う接客が高く評価されており、同社に惜しまれながらの退職であった。＜2 人＞は「開業前」にネイリスト専門学校に通い始めた。当初は絵画との筆遣いの違いに戸惑いを覚えたが、要領を得てからは持ち前の絵心で技術は飛躍的に向上した。

→めっちゃ良いことばかり書いてあります。Ｂ社長とＹさんが２名の職歴書的な段落。

Ｂ社長、美大卒、食品メーカー勤務、デザイン力、季節感の表現力

Ｙさん、美大卒、貸衣装チェーン勤務、コーディネーター、デザイン、顧客の要望を聞く提案・接客力

学生時代の親友が社会人となってばらばらに経験をつんだあと、出産を得て、女性の働く力を象徴するべく企業したといった時代背景も鑑みたストーリー。

２人が力を合わせれば、２人のリソースを合わせれば、成功しそうですね。

たくさんある強みをどうまとめるか。

大定番は〇〇力。

貸衣装チェーン店。予約会（注）

この予約会はどこかで聞いたことがないですか？

Ｈ２９年度の問題も婦人服の予約会（注）

（注）主にアパレル業界で行われるイベント。顧客が会場でサンプルを確認、試着し、
気に入ったものがあれば商品を予約できる。商品の引き渡しと支払いは後日行う。

令和１年度の＜貸衣装チェーン店＞が予約会は、

注）貸衣装業界で行われるイベント。百貨店、ホール、ホテル、大学、結婚式場な

どの大規模な会場で、顧客が会場でサンプルを確認、試着し、気に入ったものが

あれば商品を予約することができる。支払いは後日行う。

→わざわざ（注）の予約会は、注意書きまでしているのですっごく臭いますし、予約会を解答にいれるしかないですよね。

弱みもあるが順調

第３段落

③＜技術を身に付けた2 人＞は、出店候補地の検討を開始した。その過程で空き店舗が見つかり、スペースを改装して、営業を開始した。なお、当該店舗は商店街の中心部か

らは離れた場所にあり、建築から年数がたっており、細長いスペースが敬遠されてい

た。そのため、商店街の中では格安の賃貸料で借りることができた。また、デザイン

や装飾は2 人の得意とするところであり、大規模な工事を除く内装のほとんどは手作

業で行った。2 人が施術すれば満員となるような狭いスペースではあるものの、顧客

からは落ち着く雰囲気だと高い評価を得ている。また、＜Y さん＞が商店街の貸衣装

チェーン店で勤務していた経緯もあり、商店街の他店ともスムーズに良好な関係を構

築することができた。

→相変わらずのサクセスストーリーで強みをほうふつとする書き方。

立地上の優位性はなく、古くて、狭いスペース。これは弱みでしたね。

弱みはあれど相変わらず上手くはいっている状況。

ネイルサロンの女性の心理

第４段落

④ネイルサロンとは、ネイル化粧品を用いて手および足の爪にネイルケア、ネイル

アートなどを施すサービスを行う店舗を指す。一般にネイルサロンの主力サービス

は、ジェルネイルである（ 4 ページの図2 参照）。ジェルネイルでは、ジェルと呼ばれ

る粘液状の合成樹脂を爪に塗り、LED ライトもしくはUV（紫外線）ライトを数十秒

から1 分程度照射してジェルを固める。この爪にジェルを塗る作業と照射を繰り返

し、ネイルを完成させる。おおむね両手で「平均1 時間半」の時間を要する（リムーブもしくはオフと呼ばれるジェルネイルの取り外しを含める場合は「平均2 時間」程度である）。「サービスを提供する際」に顧客の要望を聞き、予算に基づき、要望を具体化する。ただし、＜言葉で伝えるのが難しいという顧客＞もおり、好きな絵柄やSNS 上のネイル写真を持参する場合も多くなっている。またB 社の価格体系は表のようになっ

ている（ 4 ページ参照）。

→ネイルサロンの細かな説明の段落。このこまかな説明で使えそうな資源はないので、流し読み。商品やサービスの細かな特徴を書けといった問題は出てきませんので、さらっとでよいと思います。

大事なのはターゲットとその特徴や状況を示す部分。

第2 問の設問の内、「初回来店時」という条件がありますが、類似ワードとして「サービスを提供する際」と記載があります。

この段落の後半部分は第２問に対応づける部分です。

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