おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
みなさんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「2次試験対策 事例Ⅲ H27年度 6問640字の強敵」です。
5年前にタイムスリップ
今回はH27年度の事例を題材にしてます。
振り返れば5年前。この年はイスラム過激派組織ISILテロリストが各地でのテロリズム事件を発生したことがきっかけで、中東方面からヨーロッパへ流入した難民問題が顕在化し世界中が混沌としてました。4月には日経平均株価が一時2万円台を回復。同4月には首相官邸の屋上ににドローンが発見されるといったことも話題に。5月にはスターバックスコーヒーが鳥取県にできて47都道府県を制覇。7月には東京オリンピック開催まで残り5年という時期で、9月にメインスタジアムの新国立競技場整備計画が白紙撤回しました。
この年の「新語・流行語大賞」は、「爆買い」、「トリプルスリー」が年間大賞を受賞。中国人観光客の爆買いが話題となり、インバウンド需要に支えられて景気が回復している時期でした。
5年前と今では全然状況が違いますね。夏のスポーツイベントが少ないとしで、8月10日に起きた出来事も少なく安定していて誘惑が少ない年でした。
H27年事例Ⅲは6問で640字
平成27年度の事例Ⅲの問題は、大問が4問まで、第1問は設問1~3まで小問が3題あり、あわせると6問。
多いですね。
下記はH20年~R1年の事例Ⅲの問題数です。
※設問がある問題は分割して1問としてカウントしてます。
4~6問で推移。
H21年とH27年は6問までありました。
下記はH20年~R1年までの期間の事例Ⅲの問題の解答総字数です。
H25年とH28年が合計520字と一番字数が少なく、今回のH27年は一番多い640字となっております。きついです。
問題数が多いと各問題の切り分けや与件との対応付けが比例して難しくなります。加えて、単純に書く量が多いので、1問に当てられる時間もかなりタイトになります。
もし本試験でこの年のように問題数が多い場合には1つの設問に対する時間配分を意識して切り替えたいです。
それにしてもここで1番の強敵と遭遇してしまうとは・・・。
設問解釈
平成27年度の設問解釈をしていきます。
この年の企業C社は、鋳物製品を生産、販売する企業。
鋳物製品とは、加熱して溶かした金属を型に流し込み、冷えて固まった後、型から取り出して作った(鋳造)金属製品。
Wikipediaより引用
第1問(配点40点)
C社では、「現在」取引している<産業機械部品メーカー>から新規に自動車部品の生産依頼があり、新規受注の獲得に向けて検討している。この計画について以下の設問に答えよ。
(設問1)
C社が自動車部品分野に参入する場合、強みとなる点を2つあげ、それぞれ40字以内で述べよ。
→強みを2つの視点で特定して、40字でまとめるという問題。
事例Ⅲの定番の強みは「技術力」「設計力」「営業力」「一貫生産体制」
「〇〇力」が定番。
SWOT分析のS強みの分析。たぶん複数段落に強みが散らばっており、特定した段落から抜き出してまとめることを想定。
(設問2)
自動車部品の受注獲得は、C社にとってどのようなメリットがあるのか100字以
内で述べよ。
→戦略問題。受注獲得すると、受注数が増えて売上が向上する。生産量が多くなる。大口顧客ができると受注が平準化して経営が安定する。
(設問3)
自動車部品の受注獲得には、自動車業界で要求される短納期に対応する必要があ
る。そのためにはどのような改善策が必要なのか、100 字以内で述べよ。
→改善策を助言する問題。改善策となれば、問題点が発生している。
その問題点は短納期に対応出来ていないこと。
短納期、生産リードタイムの短縮、段取り替え、ECRS、標準化、部品の共通化。
第2問(配点20点)
C社の設備投資は、<鋳造工程>が優先されてきた。これによって生産工程に生じている問題点と、その改善策を100 字以内で述べよ。
→問題点は与件の中に記載があるはず。問題点は抜き出す。それに対応する改善策は多めに書きたい。
与件や図から判断することになります。5SやECRSの知識を想定。
問題点と対応策の助言問題。
第3問(配点20点)
C社は、納期遅延の解消を目的に生産管理のIT化を計画している。それには、ど
のように納期管理をし、その際、どのような情報を活用していくべきか、120 字以内
で述べよ。
→生産管理のワードがきたので、生産管理の問題。その上で納期管理。
生産管理の内、生産統制の進捗管理、余力管理、現品管理を想定です。
1次知識を使って解答する。
生産管理・情報活用の助言問題。
第1問設問3と第3問で短納期と納期管理のワードが出来てきます。
納期が2回も出てきて、惑わされてしまう設問の構造です。
第4問(配点20点)
海外製品との競争が厳しい時代のなかで、「今後」も<C社>は国内生産を維持する考えである。そのためにC社が強化すべき点は何か、その理由とともに140 字以内で述
べよ。
→第1問設問1とつながりがある経営戦略問題。
第1問設問1の強みを強化・維持する解答。また、弱みの克服。定番の高付加価値化戦略。競争優位性の構築、差別化戦略。
経営資源で使用できるものがないかも検討する。
問題数が多いので よく出る問題のバリエーションを全て網羅しているような問題。
この年の問題はやりごたえがあります。過去問対策としては非常によい教材です。
タイムマネジメントも意識して解答まで練習したいです。
問題に対応した書籍紹介
平成27年度(2015年度)の解答解説が掲載されている書籍の紹介です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
TAC
定番の過去5年間の過去問の解答解説。
令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分。
ふぞろいシリーズ
ふぞろいな合格答案10年データブック
平成28年~平成19年の10年間分の事例問題の再現答案とベスト解答、採点基準が記載されているので直近の過去問をやりつくしてしまった方も活用して、平成19年以降の過去問を勉強することができます。
ふぞろいな答案分析3
2014年と2015年のふぞろいの前半の合格答案部分をまとめた書籍です。解答だけでなく分析コメントや特集記事など詳細まで知りたい方向けです。
2014年と2015年のふぞろいの後半部分をの80分間のドキュメントと再現答案がまとめられた書籍です。
事例問題攻略マスター
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。書籍がA4版と小さ目で持ち運びに便利。
平成28年(2016年)~平成24年(2012年)までの過去5年分です。
TBC受験研究会
平成25年~27年度の過去問解説です。
本日のまとめ
-
問題数が多い場合には、1つの設問に対する時間配分を意識して切り替えたい。
- 納期が2回目出てきて、惑わされてしまう設問の構造。
- H27年度の問題は過去問対策として非常によい教材。
- タイムマネジメントも意識して解答まで練習。
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※2次試験対策の記事は、複数年に渡り学習したきた自らの記録、各種学習参考書や過去問解説の情報、 勉強会や学習仲間とのやりとり、ブログなどさまざまな情報を元に、改めて2次試験の問題を振り返り受験生の勉強の参考になればと思い記事にさせて頂いております。