おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
皆さんいつもブログを読んでくれてありがとうございます。
本日は「2次試験対策 事例Ⅱ H27年度 商店街に何を提案するのか?」です。
商店街の問題はこの年だけ
過去の事例ⅡのB社の業種は、小売業、サービス業、メーカーなどの業種が登場してきてますが、商店街の事例が出題されたのはこの年だけです。
商店街支援は中小企業診断士の仕事の中でも総合力が求められる難易度の高いご支援の仕事だときいております。
新人診断士の私はまだ経験したことはございませんが、いつか携わってみたいと思います。
商店街は1企業のご支援とは違い、商店街組合などの関係者の方が多く、調整していくことも求められると思います。地域密着であったり、地元の方との深い結びつきがあって出来るお仕事。そんな商店街への助言の事例がH27年の題材であり、他の年と比較すると題材の事態への入りやすさが難しい事例です。
東京都中小企業診断士協会に「商店街研究会」という研究会がございます。情報共有まで。
図が出てきた場合
平成27年度の事例Ⅱの問題は、設問数は全3問の小問を入れて6題でした。
第1問の設問1が100字、設問2が50字、設問3が50字。
第2問は100字。
第3問の設問1が100字、設問2が100字。
総字数は500字と通常の文章量。
与件文は2,827字と図が2つ。
図1は商店街とその周辺マップですね。ローカル私鉄X駅前から商店街のメインストリートが繋がっており、メインストリートの先に創業スーパーと高層マンション街があります。地図の一番外側には一般住宅地がある。人の流れがX駅に流れてくるような位置関係です。
この地図は1度ネタを知ってしまうと、解き直す際にはあまり深く考えずに判断出来てしますので、初見で何に気づけたかが重要ですよね。
図2は年齢別人口分布2005年と2015年の違い。どの年齢層が山になっているのか。2つの年代での相違から分析する図です。山になっている個所が結構明らかなのでわかりやすいですよね。
「ダ・ナ・ド・コ」フレーム
事例Ⅱの問題は、設問数は全3問の小問を入れて6題です。
第1問(配点40点)
(設問1)
「今後」、<B商店街>はどのような<顧客層をターゲット>とすべきか。<代表理事>への助言内容を100 字以内で述べよ。
→顧客層・ターゲットのみを助言する問題。
使う知識は、市場細分化基準のデモ・ジオ・サイコですね。
ジオグラフィック基準は地理的基準
デモグラフィック基準は人口統計的基準
サイコグラフィック基準は心理的基準
行動変数基準
ターゲットはジオ・デモ・サイコの視点で解答を組み立てたいです。
(設問2)
設問1で解答した<ターゲット顧客層>向けに、新たにどのようなサービス業の業種を誘致すべきか。代表理事への助言内容を50字以内で述べよ。
→サービス業?それだけで50文字だと少なすぎ。たとえば、飲食店、サービス業ってただ述べるだけでは字数あまりなので、与件の根拠から「〇〇なので、●●を誘致する。」と因果関係でまとめたいです。
(設問3)
設問2で解答した<業種の店>と<B 商店街の主力である既存の飲食店>とのテナント・ミックス(店舗の組み合わせ)の効果を最大化するために、<個々の飲食店の店主達>はどのようなマーケティング戦略をとるべきか。助言内容を50字以内で述べよ。
→もしや一番やってはいけない、アイデア解答?になりそう。
これはかなり知的好奇心をあおってきている設問です。
設問1でターゲットを設定し「誰に」、設問2で具体的に根拠から「何を」するのか打ち出し、設問3で「どのように」施策を打つのか、そして、「効果」はどのようになるのかといった、ストーリーをもって解答したいです。
「誰に」「何を」「どのように」「効果」
「ダ・ナ・ド・コ」フレームワーク。
この、「ダ・ナ・ド・コ」フレーム。は、事例Ⅱでは最も使用するフレームワークで使い勝手がよいです。
第2問(配点20点)
物産市当日における<非食品小売店>の売上向上を実現するためには、<非食品小売店の店主達>へどのような助言をすべきか。<B 商店街>の<主な非食品小売店である家具店、食器店、スポーツ用品店>の中からひとつの業種店を対象に選択し、
(a) 欄の該当する業種店の番号に○印を付けるとともに、(b)欄に助言内容を100 字以内で述べよ。
→(a)欄には家具店、食器店、スポーツ用品店の3種類があり。
このうちどれか1つを選んで施策を打ち出す問題。
目的は事例Ⅱの最重要課題「売上の向上」
「ダ・ナ・ド・コ」フレームの内、コの効果が「売上の向上」となりますので、
「ダ」家具店、食器店、スポーツ用品店のどの店舗かに、
「ナ」何をして、
「ド」どのようにするのか。
「ナ」「ド」の施策が打ちやすい相手の助言をすればよいです。
第3問(配点40 点)
(設問1)
<代表理事>は、<B商店街>の魅力向上に向け、<食品小売店>の誘致が必要であると考えている。<B 商店街>はどのような<食品小売店>を誘致すべきか。当該<食品小売店>のマーケティング戦略と併せて、<代表理事>への助言内容を100 字以内で述べよ。
どのような食品小売店を誘致して、マーケティング戦略4Pの視点から施策を解答する。100字で。
マーケティング戦略。4Pの観点から検討する。
product製品、price価格、place場所、promotion販売促進。
(設問2)
<代表理事>は、設問1で解答した<食品小売店>が長期にわたり商店街に定着するための誘致と連動した新規イベントを実施したいと考えている。どのような新規イベントを実施すべきか。期待される効果と併せて、<代表理事>への助言内容を100 字以内で述べよ。
→施策は新規イベント。その期待効果。「コ」効果から逆算して「ナ」何を推測する。
地域活性化、固定客化など。
「効果」のパターンを想定する
締めの言葉は「効果」
「売上拡大、客単価向上、客数増加、リピート顧客の増加、固定客化、地域活性化、顧客との関係性強化などなど」ある程度決まったパターンがありあすので、使えるフレーズをストックしたいです。
この年の問題はすべて「助言」問題です。
助言問題は制約が少なく何でも書けちゃうのでアイデア解答で的を外しやすい、
難易度の高い問題です。
問題に対応した書籍紹介
平成27年度(2015年度)の解答解説が掲載されている書籍の紹介です。
過去問
診断協会のホームページからダウンロード
AASのホームページからダウンロード
試験問題だけではなく、解答用紙と出題の趣旨までまとまってます。
2次試験過去問ダウンロード│AAS中小企業診断士 2次試験対策専門校
TAC
定番の過去5年間の過去問の解答解説。
令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分。
ふぞろいシリーズ
ふぞろいな合格答案10年データブック
平成28年~平成19年の10年間分の事例問題の再現答案とベスト解答、採点基準が記載されているので直近の過去問をやりつくしてしまった方も活用して、平成19年以降の過去問を勉強することができます。
これさえあればとりあえずの解答は入手できます。
ふぞろいな答案分析3
2014年と2015年のふぞろいの前半の合格答案部分をまとめた書籍です。解答だけでなく分析コメントや特集記事など詳細まで知りたい方向けです。
2014年と2015年のふぞろいの後半部分をの80分間のドキュメントと再現答案がまとめられた書籍です。
事例問題攻略マスター
再現答案やプロセスではお薦めです。
各事例の解き方と令和1年(2019年)~平成27年(2015年)までの過去5年分の過去問の解説付き。書籍がA4版と小さ目で持ち運びに便利。
平成28年(2016年)~平成24年(2012年)までの過去5年分です。
TBC受験研究会
平成25年~27年度の過去問解説です。
本日のまとめ
- 商店街の事例が出題されたのはH27年だけ。
- 初見で何に気づけたかが重要。
- ターゲットはジオ・デモ・サイコの視点でみる。
-
「誰に」「何を」「どのように」「効果」
「ダ・ナ・ド・コ」フレームワーク。
※2次試験対策の記事は、複数年に渡り学習したきた自らの記録、各種学習参考書や過去問解説の情報、 勉強会や学習仲間とのやりとり、ブログなどさまざまな情報を元に、改めて2次試験の問題を振り返り受験生の勉強の参考になればと思い記事にさせて頂いております。
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