おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
本日は「財務・会計」についてです。
まずは財務・会計の過去記事「財務・会計 財務を制する者が、中小企業診断士試験を制する」「財務・会計 攻略法 財務は一日にてならず」は下記です。
直近10年間の財務・会計の科目合格率
直近10年間の一次試験全体と財務・会計の科目合格率の推移です。
令和元年度 (2019年度)
一次試験全体:30.25%
財務・会計:16.32%
平成30年度(2018年度)
一次試験全体:23.50%
財務・会計:7.28% 低い
平成29年度(2017年度)
一次試験全体:21.66%
財務・会計:25.65%
平成28年度(2016年度)
一次試験全体:17.66%
財務・会計:21.58%
平成27年度(2015年度)
一次試験全体:25.98%
財務・会計:36.89%
平成26年度(2014年度)
一次試験全体:23.23%
財務・会計:6.13% 低い
平成25年度(2013年度)
一次試験全体:21.70%
財務・会計:16.55%
平成24年度(2012年度)
一次試験全体:23.49%
財務・会計:3.76% 超低い
平成23年度(2011年度)
一次試験全体:16.39%
財務・会計:10.69%
平成22年度(2010年度)
一次試験全体:15.91%
財務・会計:11.28%
平成24・25・26年の3年間は超難しい科目で、その反動で平成27・28・29年の3年間は易し目の科目になり、平成30年は難化、令和1年は普通の難易度となりました。
難易度が低ければ得点を積上げたい科目であり、難しい場合でも60%は目指したいです。
以上から、今年は昨年同様のレベル感でできる人にとっては得点科目になると予想します。
令和元年度(2019年度)試験を振り返り
1日目は経済学・経済政策を科目免除しており、財務・会計から試験に臨むこととなった。
試験当日の朝は大正大学巣鴨キャンパスの入り口に受験予備校の講師がいらっしゃり、緊張をほぐしてくれてとても心強かった。
今年の試験は私もどこかの会場に応援に行きたい。
あまり朝が強くない自分にとっては11時30分~12時30分と昼前タイムの時間帯の集中力が高く好きな時間帯である。
仮に経済学・経済政策で出来なかったと落ち込んだ場合でもこの60分間は脳みそフル回転で臨んでほしい。
試験開始。まずはページをパラパラめくり全体を確認。
ルーティーンは文章問題が多い後半のファイナンス問題から解答して、第1問まで戻るように解答する逆さ解きだった。
ファイナンスから
第13問 リスクとリターンのグラフ、ほぼ即答。
第14問 ここでオプション。通常は一番最後。文章の解釈。迷う。
第15問 ポートフォリオ。図を書いて、思い出す。
第16問 現在価値の応用問題。勘。
第17問 相関係数のグラフ。意味を知っていれば即答。
第18問 文章代のひっかけ問題。
第19問 自己資本利益率(ROE)の式を確認して、各設問の分数式の意味を考える。
第20問 資金調達の表を思い出す。
第21問 WACC。総資産、負債と純資産の図を必ず書いてから計算する。
第22問1 利息額を営業利益から引き当期純利益を算出。分数にして式を書いて計算。
第22問2 財務レバレッジの公式。負債額×税率。
第23問 文章の理解問題。
12問終了。考え込んで時間をロスしてしまう難解な問題は例年通り、後半にはない。
時間もよいペースできている。
仮に半分終了時点で30分を割っていたらかなり苦しくなります。
20分で半分は解答したいです。
続いてアカウンティング
第12問 文章問題。
計算問題はまず全て飛ばすか、経営分析の計算問題をやるか。
第11問1 経営分析。固定比率。楽勝。
第11問2 文章の上昇と低下。分数にして大小で判断。
問題を逆からさらっとみて、解ける問題を解いていく。
やはり前半の数問の計算問題はリスクが高い問題が多いので回避。
第5問 計算書類の文章題。
第6問 棚卸資産の評価。マイナー論点。
第7問 負債の会計処理。マイナー論点。
第8問 税効果会計。繰延税金資産。会計上と税務上の資産の差額。
第9問 BOX図とT図を書く。総平均法で単価を算出。
第10問 クイズ的な計算問題。
残り時間はまだある。1問目に戻る。
第1問 先入先出し法。売上と仕入を計算して引き算。今年の第1問目は簡単な問題だった。
第2問 出た。圧縮記帳。予想問題模試で出ていた。補助金部分が圧縮記帳。
第3問 連結会計の意味を理解しているか。
第4問 T図を書いて解答。
残り時間は見直し。残り10分ぐらい。まずマークシートを塗りつぶしてから見直し。
文章題問題はよくよく考えるとどっちの選択肢か迷う。
ただ、ファーストインプレッションを大事にしたい。
60分間終了。早い。
そこそこできているので60%以上は取れているだろうといった感触。
振り返ってみての解答する上での教訓。
タイムマネジメントが全て。
知らないって1つの問題にハマってしまう時間はない。
サクサク答えて、わからない問題は飛ばして最後に解く。
最後に考えても分からなければ、「ウ」にマークする。
私の本試験での得点の推移
平成28年44点、平成29年68点、平成30年52点、令和1年72点です。
25問中10問間違えても6割突破するので、割り切ってサクサク解く。
本日のまとめ
- 今年は昨年同様のレベル感で得点科目になると予想。
-
タイムマネジメントが全て。
-
サクサク答えて、わからない問題は最後に解く。
-
最後は考えても分からなければ、「ウ」にマークする。
- 5問中10問間違えても6割は突破できる。
2019年度第20問資金調達の問題の実況解説
〇最後に2019年度第20問資金調達の問題を実況解説します。
第20問
資金調達に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 企業が証券会社や証券市場を介して、投資家に株式や債券を購入してもらうことで資金を集める仕組みを間接金融と呼ぶ。
イ 資金調達における目的は、売上高の極大化である。
ウ 資産の証券化は、資金調達手段として分類されない。
エ 利益の内部留保や減価償却による資金調達を内部金融と呼ぶ。
以下、実況解説。
まずテキストに記載されている、例の資金調達の分類図を思い浮かべる。
ア <企業>が証券会社や証券市場を介して、投資家に株式や債券を購入してもらうことで資金を集める仕組みを間接金融と呼ぶ。
→直接集めているので直接金融。×。
イ 資金調達における目的は、売上高の極大化である。
→何を寝ぼけたことを言ってるんですか。資金集めただけじゃ売上あがらないですよね。×
ウ 資産の証券化は、資金調達手段として分類されない。
→微妙な言い回しだが、大きく資金調達にもなる。×
エ 利益の内部留保や減価償却による資金調達を内部金融と呼ぶ。
→以上から「エ」が正解。
過去に何度も資金調達の問題は出ております。頻出論点は繰り返し過去問を問いてしみこませておくべきです。
毎年違った問われ方をしてはくるものの、正解の選択肢の内部金融の知識さえあれば、得点できた基本的な論点を問う問題でした。
難易度評価はB。
※難易度評価。
あとで見返すときのためにABCでランク付けする。
A 確実に正解で見返す必要のない問題。正答率80~100%。難易度:低
B 正解だとは思うが、見返す必要のある問題。50~60%。難易度:中
C 難解な問題。正答率20~40%。難易度:高
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