おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
本日は「中小企業経営・中小企業政策」についてです。
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中小企業経営・中小企業政策の概略
7科目目の大トリは中小企業経営・中小企業政策です。中小企業診断士の1次試験の7科目の内、最も暗記で得点が獲得でき、学習時間に対して点数が伸び易く、最もコスパの良い科目です。
中小企業経営・中小企業政策は2次試験には直接出題はされない分野で、1次試験でのみで学習する分野です。経営情報システム、経営法務、中小企業政策・経営の暗記3兄弟の中でも最も暗記色が強い科目です。
試験2日目の最後の科目で、昼休みの間に暗記して点数を稼ぐ方も多いです。
出題領域は、中小企業経営と中小企業政策に分かれております。
中小企業経営は、今年であれば「2019年度版中小企業白書民法」「2019年度版小規模企業白書」から出題されます。今年2020年度版ではございませんのでご注意ください。
統計資料(2次データ)の問題が中心で数値や、増減、順位を暗記していく学習となります。
中小企業政策は、毎年出題される頻出論点と初めて出題される論点の構成です。
難易度が高い年は初めて出題される論点が多い年度となってます。
中小企業基本法、計画:経営革新計画・新連携計画など、補助金:ものづくり補助金・JAPANブランド育成支援事業など、下請代金支払遅延等防止法、経営継承法、共済制度:退職金共済・倒産防止共済・小規模企業共済、融資制度:マル経融資・新創業融資制度などが頻出論点です。
中小企業施策は「中小企業施策ガイドブック」より出題されております。
例年だと商工会・商工会議所にいくと無料で入手できます。
中小企業経営・中小企業政策は中小企業診断士しか学習することがない、特別で稀少な分野です。管轄となる中小企業庁が毎年発行している中小企業白書・小規模企業白書の分野と重要な施策を学習させることで、中小企業診断士に中小企業庁の取り組みを布教してもらい、中小企業を支援する役割を担わせる目的があります。
中小企業経営・中小企業政策の学習方法について
テキスト
各科目共通ですが、まず初めにテキストを読んで、講義を聞いて理解していきます。
TACなら「スピードテキスト」(通称スピテキ)を活用。
まずはテキストに書かれていることは重要な部分の暗記です。ページ数は少ないので他の科目と比較すると勉強時間もそこまで時間はかからないと思います。覚えるところを覚えていく。時には語呂合わせを活用。
どの講師も語呂合わせを使って解説してました。
各社のテキストの傾向として、過去問から出題されてきた頻出論点は各社変わりませんが、白書の部分は取り扱う領域が異なったりしてます。
中小企業診断士 最速合格のための スピードテキスト (7) 中小企業経営・中小企業政策 2020年度
- 作者:TAC中小企業診断士講座
- 発売日: 2019/12/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
(スマホで見れる電子版付) 中小企業診断士 1次試験 合格テキスト 7中小企業経営・中小企業政策 2020年対策
- 作者:資格の大原 中小企業診断士講座
- 発売日: 2019/10/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
問題集
テキスト確認後にさっそく問題集に取り掛かりましょう。頻出論点・基本的論点の理解はベースとして重要です。
まずはTACのスピード問題集(スピ問)で基本問題を解くことで最低限の知識をインプットします。
注意点として過去問は後半の中小企業政策分野に限り有効です。
前半の中小企業経営・白書の部分は毎年出題する白書の内容が変わるので、過去問は出題の傾向を抑えるだけに留まります。
中小企業診断士 最短合格のための 第1次試験過去問題集 (7) 中小企業経営・中小企業政策 2020年度
- 作者:TAC中小企業診断士講座
- 発売日: 2019/11/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
本番の得点イメージ
中小企業経営で50%、中小企業政策で70%の得点を目指すイメージ。
中小企業経営は、毎年改定される白書の分野から出題されるので、50%の得点を目指します。市販のテキストはあくまで出題予想なので、テキスト だけで100%の得点の獲得するのは無理があります。
一方、中小企業政策は、過去問の焼きまわし・リメイク問題が多数出題され、比較すると難易度は低いです。過去問のやりこみで出方を覚えることが重要です。
過去に出題された問題のリメイク、一部の選択肢を踏襲、選択肢の内1部分は同様の論点を問う問題が必ず出てきます。
得点を積上げる科目としたい上級者は中小企業経営で60%、中小企業政策で80%の得点を目指して高得点を獲得して他科目の失点を補いたいです。
試験本番では気持ちを切らさない
中小企業経営・中小企業政策は、問題数が約42問で、制限時間は問題数に合わせてか90分間の試験です。
経済学・経済政策や財務・会計・経営法務などの60分科目は時間が足りないですが、この科目は90分もあり逆に時間が余る、時間が充分ある科目です。
昨年からは途中退室者の試験問題の持ち出しが出来なくなった目途中退室者が減りましたが、以前は開始から60分ぐらいで大半の人が退出されてしまったりしてました。
2日間で最後の試験ということもあり、早く終わらせたいという楽な方に逃げる気持ちが出てくると思います。
最後の1マークで合否が決まることもあります。これまでの6科目での失点を挽回するチャンスです。
皆60分ぐらいで退出して気持ちが切れやすいですが、3回ぐらい繰り返し見直しをして、最後の1マークまで粘り90分間残るのがよいです。
本日のまとめ
- 学習時間に対して点数が伸び易く、最もコスパの良い科目。
- 覚えるところを覚えていく。時には語呂合わせを活用。
- 過去問は後半の中小企業政策分野に限り有効。
- 中小企業経営で50%、中小企業政策で70%の得点を目指す。
- 最後の1マークまで粘り90分間残るのがよい。
2019年度第13問(設問1)中小企業基本法の問題
〇最後に2019年度第13問(設問1)中小企業基本法の問題を実況解説します。
第13問 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
①中小企業基本法は、中小企業施策について、基本理念・基本方針等を定めるとと
もに、国及び地方公共団体の責務等を規定することにより、中小企業施策を総合的
に推進し、国民経済の健全な発展及び国民生活の向上を図ることを目的としている。
(設問1 )
文中の下線部①に基づく、中小企業者の範囲に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 従業員数120 人の教育サービス業(資本金8 千万円)は、中小企業に該当する。
b 従業員数150 人の衣料品卸売業(資本金1 億2 千万円)は、中小企業に該当する。
c 従業員数200 人の電子部品製造業(資本金5 億円)は、中小企業に該当する。
〔解答群〕
ア a:正 b:正 c:誤
イ a:正 b:誤 c:正
ウ a:誤 b:正 c:誤
エ a:誤 b:誤 c:正
以下実況解説。
毎年出題される、基本問題です。
まずは必殺の呪文を唱えます。
「せ・おろ・こいん・さ、3・3、1・1、5・5、5・1。」
余白に書きます。
せ 3 3 製造業 C
おろ 1 1 卸売業 b
こ・いん 5 5
さ 5 1 サービス業a
a 従業員数120 人の教育サービス業(資本金8 千万円)は、中小企業に該当する。
→120人×、資本金8 千万円× 誤
サービス業は50人以下 or 1,000万円以下
b 従業員数150 人の衣料品卸売業(資本金1 億2 千万円)は、中小企業に該当する。
→150人×、資本金1 億2 千万円× 誤
卸売業は100人以下 or 1億以下
c 従業員数200 人の電子部品製造業(資本金5 億円)は、中小企業に該当する。
→200人〇、5億円× 該当する。 正
製造業は200人以下 or 5億円以下
エ a:誤 b:誤 c:正
→以上から、「エ」が正解。
難易度評価はA。
中小企業政策の第1問は毎回中小企業者の範囲の問題です。四業種、製造業・卸業・小売業(飲食業)・サービス業の条件に当てはまるかどうかを選択するサービス問題。
小規模企業者の定義(従業員数20人以上・製造業、5人以上・卸売業・小売業・飲食業・サービス業)が選択肢になくひっかけもない簡易な問題でした。
唯一判断ミスするとすれば、資本金額または(or)従業員数であることを、資本金額と(and)従業員数と覚え間違えるところです。
ここは「or」で、一方のみ満たせばよい、中小企業者の範囲は広いと覚えましょう。
「絶対に正答したい問題です。」
※難易度評価。あとで見返すときのためにABCでランク付けする。
A 確実に正解で見返す必要のない問題。正答率80~100%。難易度:低
B 正解だとは思うが、見返す必要のある問題。50~60%。難易度:中
C 難解な問題。正答率20~40%。難易度:高
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