おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
本日は昨日に引き続き財務・会計についてです。
昨日の記事「財務・会計 財務を制する者が、中小企業診断士試験を制する。」
は下記です。
勉強時間を振り返る
皆様、財務・会計がなかなか好きに慣れない、公式がなかなか覚えられない、ケアレスミスが多いと、つまずいてないでしょうか。
私の1次財務・会計に費やした勉強時間と本試験での点数です。
2016年11月~2017年8月:約290時間
2017年10月~2018年8月:約120時間
2018年10月~2019年8月:約154時間
2016年44点、2017年68点、2018年52点、2019年72点
2016年は独学でファイナンスの分野が理解出来おらず散々な結果でした。
2017年は合格点、2018年は合格点から2マーク4点失点、2019年は合格点となりました。
予備校の受講を開始した2016年11月~2017年8月の期間に多くの時間を割き、下積みを重ねてきたことである程度コンスタント得点を稼げるようなったと思います。
毎日1問でも解く
財務の問題を解くこと、財務の公式を繰り返して覚えることを習慣化することがまず重要です。毎日1問でも解き、解く習慣をつけましょう。他の科目も気になりますが、1日30分程度時間を割くことをお薦めします。
時短勉強法
2次試験事例Ⅳは電卓が使えますが、1次本試験では電卓は使えず暗算となります。とはいえ始めの計算が不慣れな時期は電卓を使用して学習時間を短縮できます。特に公式が覚えられていない状態ではいくら計算だけしても無駄に時間がかかるので、計算処理部分は電卓を使用するとよいです。
暗記のツール
初年度は自作の単語帳を活用しましたが、暗記用教材は「一発合格まとめシート」の付録のPDFを活用することをお薦めします。
経営分析・単位
経営分析・経営指標
まずは経営分析。2次試験で必ず出題してくる分野なので、公式を覚えましょう。
「単位」が重要です。「%」「回」「倍」「千円」「万円」
収益性は「%」
総資本利益率・総資本経常利益率(ROA)、自己資本利益率(ROE)
費用:売上高売上原価比率、売上高販管費比率(売上高販管費率)、売上高金融費用率
効率性は「回」
総資本回転率、売上債権回転率、棚卸資産回転率、有形固定資産回転率
安全性は「%」
流動比率、当座比率、固定比率、固定長期適合率、自己資本比率、負債比率
「千円」と「万円」のひっかけ問題も出ます。
株価の指標
同様に分子と分母を覚える公式の暗記分野です。経営指標とは違いその名称から推測しづらいです。
暗記しましょう。
日本語・英語の頭文字で指標にあてはめて暗記できます。
1⃣1株当たり配当金(DPS)
DPS(円)=配当金総額/発行済株式総数=D/V
2⃣配当利回り
配当利回り(%)=1株当たり配当金(D)/株価 ×100 D/P 配/株
3⃣配当性向
配当性向(%)=配当金総額/当期純利益 ×100 D/E 配・当 配/当
4⃣1株当たり当期純利益(EPS)
EPS(円)=当期純利益/発行済み株式総数 E/S
5⃣株価収益率(PER)
PER(倍)=株価/1株当たたり当期純利益(EPS) P/E 株/益
※4⃣と5⃣はセット
6⃣1株当たり純資産額(BPS)
BPS(円)=純資産額(簿価)/発行済み株式総数 B/S
7⃣株価純資産倍率(PBR)
PBR=株価/1株当たり純資産額(簿価)BPS P/B 株/資
※6⃣と7⃣はセット
ROE:自己資本利益率
ROEも含めた問題が頻出です。
英語
DPS:Dividend Per Sare
EPS:Eainings Per Sare
PER:Price Eainings Ratio
BPS:Book-value Per Sare
PBR:Price Book-value Ratio
いきなり、本試験テクニック 解く順番
本試験は60分勝負の科目です。25マーク×4点の100点満点。与えられた時間は2.4分。マークシートに書き写す時間や見直し、飛ばした問題を再び解く時間も考えると約2分間で1問のペースです。
解答する順番も事前に決めておくことが有効。
まず第1問から解かないこと。
私のパターンは計算問題を最後にもってきて時間を確保してました。
後半ファイナンス分野で計算の必要のない問題から始める。
25問の最後から解答していくのも手です。
本日のまとめ
財務は毎日コツコツと勉強時間を確保して、基礎体力作りをしましょう。筋トレの様に、毎日続けることが重要です。続けることである時自然と出来る様になってきます実は暗記科目であることも忘れずに。
2019年度第19問 自己資本利益率(ROE)の算出式の実況解説
〇最後に2019年度自己資本利益率(ROE)の算出式の問題を解説します。
第19問 自己資本利益率(ROE)は、次のように分解される。
ROE=1株当たり利益/株価 × 株価/1株当たり自己資本簿価
この式に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 1株当たり利益/株価 は、加重平均資本コスト(WACC)と解釈される。
イ 株価/1株当たり自己資本簿価 が小さくなっても、ROEが低くなるとは限らない。
ウ 株価/1株当たり自己資本簿価 は、株価収益率(PER)である。
エ ROEが 1株当たり利益/株価 を上回る場合には、株価は1株当たり自己資本簿価
より小さくなる。
以下、解説。
第19問 自己資本利益率(ROE)は、次のように分解される。
ROE=1株当たり利益/株価 × 株価/1株当たり自己資本簿価
この式に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 1株当たり利益/株価 は、加重平均資本コスト(WACC)と解釈される。
→WACC関係ない論点。
イ 株価/1株当たり自己資本簿価 が小さくなっても、ROEが低くなるとは限らない。
株価/自己資本 × 利益/株価 = 利益/資本
分解式から、利益/株価が上昇すれば低くならない。〇
ウ 株価/1株当たり自己資本簿価 は、株価収益率(PER)である。
→用語の入れ替え。
株価収益率(PER)は、株価/1株当たり当期純利益(EPS)
株価/1株当たり自己資本簿価は、株価純資産倍率(PBR)のこと。
エ ROEが 1株当たり利益/株価 を上回る場合には、株価は1株当たり自己資本簿価
より小さくなる。
→ ROEは、当期純利益/自己資本または一株当たり利益(EPS)/1株当たり純資産額(BPS)
ROE(EPS/BPS) > 1株当たり利益(EPS)/株価のとき、BPSより株価が大きく、株価/1株当たり自己資本簿価は1よりも大きくなり、株価は1株当たり自己資本簿価より大きくなる。
→以上より、「イ」が正解。
当日の難易度評価はB~Cでした。
イとエで迷い、イは確実に正解なので、イとしました。
エはやや分かりにくい選択肢でしたね。本試験では詳細まで理解せず△とし選択肢から外しました。
※難易度評価。
あとで見返すときのためにABCでランク付けする。
A 確実に正解で見返す必要のない問題。正答率80~100%。難易度:低
B 正解だとは思うが、見返す必要のある問題。50~60%。難易度:中
C 難解な問題。正答率20~40%。難易度:高
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