おはようございます。
中小企業診断士のシンです。
本日は企業経営理論 攻略法 どうしたら点数が伸びるか?についてです。
昨日に引き続き企業経営理論についてです。
昨日の初心者から学べる攻略法は下記です。
失点の原因と取り組み
皆様、企業経営理論でなかなか点数が伸びないと、難解な日本語理解できないと、つまずいてないでしょうか。
私は2018年に中小企業診断士一次試験を合格できなかった最大の理由は、企業経営理論で大きく点数を落としてしまったからでした。
企業経営理論の点数の推移
2016年55点、2017年49点、2018年45点、2019年64点です。
2016年の独学の時から年々点数が悪くなり、2018年は45点と合格点である60点から、15点も落としてしました。
失点の原因は
1.出題される理論の知識が曖昧
2.マーケティングの分野で失点が多かった
3.他科目との学習のバランスが崩れた
そこで2019年は過去の失敗を踏まえて、以下に取り組みました。
1.必要な理論の知識を正確に覚えて問題のひっかけどころをすべての選択肢で解説できるようにすること
2.2019年に出題が予想される過去問を絞り繰り返し解くこと
基本的な知識の確認
まずは基本的な知識の再確認。
教材は過去問や受験予備校の教材に加えて、「一発合格まとめシート」「TBC受験研究会の速習テキスト」も有効活用しました。
「一発合格まとめシート」
知識がわかりやすくイラストや語呂合わせでビジュアル的に理解しやすいようにまとまっており、特に付録のPDFを活用して繰り返し確認することで知識の定着に役立った。
頻出度×難易度を踏まえた優先順位付け、「すぐやる!過去問コーナー」で解いたほうが良い過去問も記載されており、繰り返し解く過去問が絞れた。
「TBC受験研究会の速習テキスト」
各論点の解説が充実してます。深く理解出来ていない論点を辞書代わりに使用して知識の深堀に役立ちました。章末問題と過去問もセットになってます。
無料で見れるYouTubeの動画は見てません。
※苦手意識が強い企業経営理論においては、テキストを複数使用することで知識を補充に活用しました。
各分野の特徴と対策
戦略論は前半部分は特定し易く特に頻出論点での失点は命取り、ドメインやPPM、経験曲線効果と規模の経済など頻出論点を得意分野とする。繰り返し過去問を解くことにつきます。
組織は初見問題が多く5割ぐらい正答すればよいイメージ。
初見問題は文脈や問題のひっかけパターンから類推して回答。一番対策がしづらい。
組織論はスティーブンP.ロビンス「組織行動のマネジメント」からの出題が多いようですが、その他試験員の先生の書籍を含めて様々な書籍から出題されてます。
合格後に経営学者たちの書籍も読んだりしてますが、なかなか難解な書籍が多いです。
受験対策として書籍を読み漁るのは費用対効果を鑑みるとお薦めできないです。
労働関係法規は、半分とれればよいイメージ。法改正論点、過去問で出てきた論点に絞り時間をかけずに学習。
マーケティングは、毎年の難易度のばらつきが大きいです。マーケティングの出来次第で合格点に届くかどうかが重要な分野と考えます。
まず過去問で出てきた最新のマーケティング用語は深く理解する必要があります。
私は2018年の苦い経験から特にマーケティングには力を入れました。やはり過去問を中心とした学習となりますが、消費者購買行動、アサエルの購買行動類型、4つのブランド戦略、デジタルマーケティングの用語の理解など各論点を分野別に深く理解する学習を進めました。
なお、2019年試験ではマーケティング分野で全14第中、12問正解でき得点に大きく貢献しました。
最近読んだマーケティングのおすすめ図書です。
受験期間中には読めませんでしたので、参考まで。
タイムマネジメント、眠気対策、解く順番
タイムマネジメント
1日目午前の経済・財務は60分、午後の企業経営・運営は90分と時間が長いように感じますが、本試験では毎年時間がないと感じました。
90分に対して、40~42問。1問2分少々しか回答する時間は与えられておりません。悩んでいたり、どこかの問題ではまってしまうと時間をロスして全体のバランスを崩し易いです。
眠気対策
本番は1日目の昼休憩後に睡魔が襲ってくる時間帯。難解な日本語が睡魔を呼び込み、より判断能力を鈍らされます。
対策としては昼ご飯は少量にするのと、眠気覚ましを活用しました。
自分が愛用したのは「カフェロップ」と「エスタロンモカ錠剤」です。
通常はコーヒーでカフェインを接種しますが、試験前はトイレが対策も注意。
カフェインを水分なしでと入れることで有効活用できます。
解く順番
企業経営理論は大きく4つの分野から出題されます。
経営戦略論、経営組織論、労働関連法規、マーケティング
通常は最初の経営戦略論から順番に回答すると思いますが、受験テクニックとして、各科目第1問目や冒頭の第1問から第5問目までに難しめの問題の持ってきている傾向があります。経済、財務会計、法務など。
模試や答練では回答の順番を色々と試すことをお薦めします。
パターン1:通常パターン
経営戦略論→経営組織論→労働関連法規→マーケティング
パターン2:知識問題を最初に解いてタイムマネジメントする
労働関連法規→マーケティング→経営戦略論→経営組織論
パターン3:経営戦略論が得意になった後、一番難解な経営組織論を最後に回す
経営戦略論→労働関連法規→マーケティング→経営組織論
自分は基本パターン2でとりかかり、その日の気分でパターン1や3も試しました。本番ではどの順序で回答するのか決めておいたほうがよいです。
本日のまとめ
以下3点に工夫や留意して学習を進めていくことをお薦めいたします。
1.必要な理論の知識を正確に覚えて問題のひっかけどころをすべての選択肢で解説できるようにすること
2.2019年に出題が予想される過去問を絞り繰り返し解くこと
2019年度第30問マーケティングの問題の実況解説
〇最後に2019年度マーケティングの問題を実況解説します。
第30問 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
マスメディアとさまざまなプロモーショナル・メディアを組み合わせたコミュニ ケーションを前提としてきた伝統的なマーケティングから、近年急速に①デジタル・ マーケティングへのシフトが進んでいる。このシフトは、②消費者同士の情報交換が ソーシャルメディアなどを介して盛んに行われるようになっていることに対応した 動きでもある。
(設問1) 文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 企業やマーケターが顧客と接したり会話したりする「タッチポイント」は、店舗などの物理的空間だけに限定せず、オンライン上にもさまざまな形で設定さ れる。
イ 需給バランスや時期などに応じて価格を変動させるダイナミック・プライシングのような方法は、デジタル・マーケティングの時代になって初めて登場し た価格設定方法である。
ウ デジタル・マーケティングにおいては、製品開発のための資金をオンライン上の多数の消費者から調達するクラウド・ソーシングの手法がしばしば用いら れる。
エ デジタル財の特徴として、複製が容易である(複製可能性)、他者が使用すると直ちに価値が低下する(価値の毀 き 損 そん性)、オンラインで瞬時に転送できる(非空間性)の3つをあげることができる。
(設問2) 文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア クチコミには、経験しないと判断できない「経験属性」に関する情報が豊富に 含まれている。
イ クチコミの利便性を向上するために、クチコミを集約したランキングや星評 価などが導入されたことにより、かえってクチコミの利便性が低下している。
ウ 消費者同士がオンライン上で交換したクチコミ情報が蓄積される場所は、蓄 積される情報や場の運営に関して消費者が主導権を持っているという意味で 「オウンドメディア」と呼ばれる。
エ マーケターが、企業と無関係な消費者であるかのように振る舞って情報を受発信することは、当該企業にとっての長期的利益につながる。
以下、回答・解説
第30問 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
マスメディアとさまざまなプロモーショナル・メディアを組み合わせたコミュニ ケーションを前提としてきた伝統的なマーケティングから、近年急速に①デジタル・ マーケティングへのシフトが進んでいる。このシフトは、②消費者同士の情報交換が ソーシャルメディアなどを介して盛んに行われるようになっていることに対応した 動きでもある。
(設問1) 文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 企業やマーケターが<顧客>と接したり会話したりする「タッチポイント」は、店 舗などの物理的空間だけに限定せず、/オンライン上にもさまざまな形で設定さ れる。
→〇 間違っているところはない。
イ 需給バランスや時期などに応じて価格を変動させるダイナミック・プライシ ングのような方法は、デジタル・マーケティングの時代になって初めて登場し た価格設定方法である。
→初めて?なわけないよな。
ウ デジタル・マーケティングにおいては、製品開発のための資金をオンライン 上の多数の消費者から調達するクラウド・ソーシングの手法がしばしば用いら れる。
→クラウド・ソーシングじゃなくて、クラウド・ファンディングでしょ。ツッコミ。
エ デジタル財の特徴として、複製が容易である(複製可能性)、/他者が使用する と直ちに価値が低下する(価値の毀損性)、/オンラインで瞬時に転送できる(非空間性)の3つをあげることができる。
→何言ってるか分からない、進出論点。価値の毀損性は違うんじゃないかなあ。△。
正解は非排他性、複製可能性、非空間性の3つ。
→消去法から「ア」
(設問2) 文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア クチコミには、経験しないと判断できない<「経験属性」>に関する情報が豊富に 含まれている。
→得意のクチコミ、キター。正しいっす。
イ クチコミの利便性を向上するために、クチコミを集約したランキングや星評価などが導入されたことにより、かえってクチコミの利便性が低下している。
→低下、向上だよね。
ウ 消費者同士がオンライン上で交換したクチコミ情報が蓄積される場所は、蓄積される情報や場の運営に関して消費者が主導権を持っているという意味で 「オウンドメディア」と呼ばれる。
→ペイド、アーンド、オウンドのトリプルメディアの知識じゃん。自分で所有するオウンドメディアは違います。アーンドメディアだね。
エ マーケターが、企業と無関係な消費者であるかのように振る舞って情報を受発信することは、当該企業にとっての長期的利益につながる。
→つながらない気がします。
ステルスマーケティング、ステマの知識でした。
→最も適切なのは「ア」
当日の難易度評価は(1)C、(2)Bでした。
過去問に出てきていない初見の用語にはまどわされず、過去問から得た知識とひっかけパターンのテクニックで正解できる問題でした。
出典先の書籍読んでれば楽勝ですが、そんな時間はないし、対策もできない。
※難易度評価。
あとで見返すときのためにABCでランク付けする。
A 確実に正解で見返す必要のない問題。正答率80~100%。難易度:低
B 正解だとは思うが、見返す必要のある問題。50~60%。難易度:中
C 難解な問題。正答率20~40%。難易度:高
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